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第19話『秘密のメッセージ、揺れる心』

翌朝、教室の机に座ると、いつもより周囲が静かに感じた。

けれどそれは気のせいじゃなかった。


俺の机の上に、白い封筒が置かれていたのだ。


──差出人の名前はない。


まわりを見渡しても、誰も気にしていないふりをしているようで、逆に不自然だった。

そっと封を切ると、便箋が一枚。


筆跡は丸く、丁寧。


> 『あなたが誰を選ぶのか、ちゃんと見届けます。

でも、もし傷つけたら、私は許しません。』




読み終えた瞬間、指先が少し震えた。


──誰だ、これを書いたのは?


「おはよう、光くん!」


咲がいつもの調子で笑顔を見せる。

でも、その笑顔が今日だけは少し“演じてる”ように見えた。


俺は、とっさに封筒をカバンに隠した。


「お、おはよう」


「元気ないね? 昨日の澪ちゃんとのこと、まだ気にしてる?」


「いや……」


言葉が喉で詰まる。

便箋のことを話そうと思ったけれど、咲の笑顔を崩したくなくて黙った。


──それが、また一つのすれ違いを生むとも知らずに。



その日の放課後。


澪は、図書室で本を読むふりをしていた。

俺が来るのを、ほんの少しだけ期待しながら。


でも、俺は来なかった。


──いや、正確には図書室の前まで来て、引き返したのだ。


咲が、昇降口で待っていたから。


「ごめん、待たせた?」


「ううん。ね、今日も一緒に帰ろ?」


咲が手を差し出す。

俺は、自然とその手を取った。


けれど、昨日のような温かさが、なぜか今日は指先まで届かなかった。



帰り道、咲がぽつりと呟いた。


「私、ね。好きって言われるの、ずっと夢だったの」


「……うん」


「でも、ほんとのところ、言葉よりも行動のほうが……信じたくなる時もあるんだよね」


咲がふっと笑う。


「だから、光くん。ちゃんと私の手、握っててね。ぐらぐらしてると、不安になるから」


そのとき、俺はようやく気づいた。


──この手は、試されている。


俺がどちらを向くのか。

本当に咲だけを見ているのか。


けれど、胸の奥ではまだ、あの便箋の文字が消えていなかった。


> 『もし傷つけたら、私は許しません。』





そして、翌朝。

俺の机の中に、もう一通の手紙が入っていた。


> 『選ばれなかったほうの気持ちも、ちゃんと知って。

好きって、簡単に言わないで。』




──筆跡は前と同じ。

けれどその文字は、どこか怒っていた。


「面白かった!」








「続きが気になる、続きが読みたい!」








「今後どうなるの!!」








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