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第17話『秘密の朝と、手をつなぐ勇気』

朝、校門前。

いつもより15分早い登校。

空は薄く明るく、通学路を行き交う生徒はまだまばらだった。


咲は、すでにそこにいた。

制服の上からカーディガンを羽織って、両手を組んで待っている。

俺を見つけると、少し跳ねるように近づいてきた。


「光くん、来てくれてありがとう」


「当たり前だろ。約束したしな」


「ふふ、うれしい」


咲は小さな紙袋を俺に差し出した。中には、かわいくラッピングされたクッキー。


「これ……作ったの。昨日、夜なべして。ちょっとだけ、お礼がしたかったの」


「お礼?」


「うん。昨日、ちゃんと……気持ち、言ってくれたから」


俺は言葉に詰まりながら、クッキーを受け取った。


「ありがとな。……咲」


そう呼ぶと、咲の耳がほんのり赤くなった。


「もう一個、お願いしていい?」


「ん?」


「今日、放課後……一緒に帰ってくれない?」


「もちろん」


自然にそう返せた。



放課後、昇降口前。

咲と一緒に歩く帰り道は、前より少しだけ特別に感じた。


そして、ふと横を見ると、咲が黙ってこちらを見上げていた。


「……どうした?」


「……えっとね」


咲は、おずおずと俺の手に視線を落とした。


「手……つないでもいい?」


……その一言が、胸に響いた。


「……いいよ」


俺たちは、手を繋いだ。

最初はぎこちなかったけれど、少しずつ、指が絡まって、温度が伝わってくる。

それは、はっきりと“恋人”になった実感だった。


でも──。


背後から、誰かの視線を感じた。


振り返ると、街角の本屋前。

制服姿の女の子がこちらを見ていた。


「……澪?」


少し驚いた顔をしたあと、彼女は目を伏せて、ゆっくりと歩き去っていった。


咲が、手を強く握った。


「……大丈夫?」


「うん……でも、気になるな。澪……」


風が吹いた。

手のぬくもりだけが、確かにそこにあった。



「面白かった!」




「続きが気になる、続きが読みたい!」




「今後どうなるの!!」




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