光へ……
「ヘアピンなんかで開くなんて……天界の牢獄設備、どうなってんだろう…?」
雪吹と同じ疑問を呟きながら付いて来る癒既に、露華は笑う。
「ま、いーじゃん? 逃げられるんだからさ!」
「彼はいつもこうなの?」
「大体は……」
癒既の問いに苦笑して雪吹が頷いてからすぐ、露華が壁の前で立ち止まった。
「おっと、この辺だ」
露華はそう言って右手に魔法で光を集めた。
「ぶっ壊すぜ!!」
作り上げた光の球を、露華が壁に勢いよくぶつけると、目の前が崩れ、大きな穴が開いた。
「ここを出ればオレ達は自由だ!!」
「……でもさ、自由になって、露華は何をするの?」
雪吹は疑問に思っていたことを口にする。
「オレ? えっと、まずは人間界を回って、大切だと思うモノを見付ける。……色んなモノを見て回れば、自分にとって本当に大切なモノが何なのか分かるじゃん」
天界じゃ神が一番大切って教えられるしさー、と答える露華を見て、雪吹は苦笑する。
―――露華はもう、その「大切なモノ」を見つけられてると思うけど。
「さ、行こーぜ!」
露華の言葉と共に、三人は穴をくぐり抜けた。
***
温もりへ伸ばしたこの手は、今度は輝く光へと届き。
しっかりとこの手のひらの中に―――――。
end
最終話です。
………いかがでしたか?
もう、グダグダすぎて申し訳ないです………(泣)
最後を締めるの苦手で、こんな書き方しか出来ませんでした……。
読んで下さった皆様、こんな作品を読んで頂き、本当にありがとうございましたm(__)m
感謝の気持ちで一杯です。
よろしければご感想等をお聞かせ頂けると嬉しいです。お願いします。