償いの仕方
かなりグダグダになりました………(泣)
彼――癒既は頷き、瞳を閉じた。
「でも、一番守りたい人を守るために戦っていたはずなのに。…僕はその人の心を傷つけ、その命を奪ってしまった。だから僕はこの牢獄にいることは当然だと思ってる。僕は大きな罪を犯した。その罪は決して償うことが出来ないだろうけど……、死ぬことが罰だというのなら、僕はそれを素直に受け入れる」
静かに語る彼の脳裏には今、その時の惨劇が浮かんでいるのだろうか。
雪吹が何も言えずにいると、露華は苛立ち、吐き捨てるように言った。
「何それ。馬鹿じゃないの?」
その言葉に、癒既は閉ざした目を開ける。
「露華……」
「だってそうだろ」
たしなめようとした雪吹を遮り、露華は眉をつり上げる。
「そんなの逃げてるだけじゃん。死ねば後悔に苦しむことはないしな」
「違うっ!! 僕は……」
「何処が違うんだよ。お前はちゃんと命がすごく大切だって分かってるのに、お前自身の命がどーでもいいってのがオレは気に入らねーんだよ!!」
露華はいつもの表情からは想像もつかないくらい、怖くて、真剣で、怒った顔をしていた。
それに雪吹は正直に驚き、癒既はきょとんとした表情をしていた。
「命を奪ったならその命の数だけ命を助けるとかしろよ。それで満足しないならもっと誰かを救ってやればいい。確かにお前の言った通り、罪は償えないさ。死んだ奴は、取り戻せない。だからこそ何か、命を張ってでも誰かを助けてみれば? もう少し自分的に後味のいい最期を迎えようぜ」
「露華……。言ってること分かんない。何? つまりはもう少し自分に優しくしろってこと?」
「ま、そうだな。……こいつは十分苦しんでるよ。苦しみ続けたまま死ぬなんて、哀しすぎる」
露華の言葉に癒既はうなだれて、小さく呟く。
「―――でも、僕はここから出られない。君が言うようなことは出来ないよ……」
「出たいんだったら出してやれるよ」
露華は先程活躍したヘアピンを取り出した。
「オレ達と一緒に来るか?」
露華は満面の笑みを浮かべて、癒既を誘った。
露華は熱血で、少しお馬鹿さん。
太桜の腕が悪いため、書くのは楽しくても難しい………。