反感
この物語は「暗闇の牢獄」の続編となっています。
文才に自信が無い作者の作品なので、文章がおかしいかもしれません。
誤字や脱字があるかもしれません。
それでも良ければ、お読み頂けると嬉しいです。
ご意見、ご感想等、お待ちしています。
温もりに触れたかった。
大切なモノを見付けたいだけなのに。
伸ばしたこの手は、
一度目は光に届かなかった―――。
***
「っ…く、あんのヤロ〜っっ!! あとちょっとの所で邪魔しやがって!!」
「露華………。やっぱり、ここからは逃げられないんだ。…だからもうやめよう? 無駄なんだよ……」
露華と呼ばれた少年は、弱音を吐いた友のいる目の前の、自分がいるのとは違う別の牢を睨んだ。
「馬鹿野郎! 一度の失敗が何なんだ! オレは絶対に諦めない。必ずこの牢屋から出て、こんな天界とはおさらばするんだ!!」
露華は力強い声で友に問う。
「雪吹は自由が欲しくねーのかよ? オレはこんな、天使一人ひとりの意見を聞くこともしなくて、いっつも偉そうに無理難題押し付けて、出来なけりゃすぐに、死刑だの、きつい罰則だの言ってくる奴なんかの下で働き続けるのはごめんだ!!」
「だって……神の命令を聞くのが俺達の仕事だし…」
「仕事だとしてもっ! オレは道具みたいに扱われ続けるのは嫌だ! ……別に嫌だったら雪吹は付いて来なくてもいーよ。オレ一人でこんなとこ、脱獄してやるーーーっ!!」
露華が喚きながら鉄格子に手をかけるのを見てから、雪吹は呆れたように溜め息を吐いた。