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通りすがりのお役人さん

作者: 鉄馬 メウ
掲載日:2023/07/03


「聞いたかよ。隣のクラスの山田が

昨日交通事故にあって重傷だってよ!」


「マジかよ!これで何件目だ~」


「4件目じゃなかったか?」


「確か交通事故は初めてだったよな?」


ここ最近この学校の生徒が

大怪我を負う事故が続出している。

今までそんな事故が起きたことは無かったから

呪いや殺人鬼でも出たんじゃないかって

騒ぐやつもいる。

そもそも死人は出てないけどな!


「そういや~もう一人居たじゃん

確か………あれ?名前思い出せないや!

(あか)なんとかだったと思うんだけど」


「いやーあれは違うんじゃね!半年も前だし

今の事件と違って行方不明だ。どうせ家出だろ」


くだらない。なんでこんなことで

盛り上がれるんだか?他にもやることはあるだろ!


(さとる)はどう思う」


「……そうだな~ほとんど原因は分かってるんだし

誰かが意図的にやってる感じもないらしいから

偶然が続いた事故じゃないかな~」


「ま~そうなんだけどさ!(さとる

相変わらず現実主義だな~」


「うん?そうかな~」


その後も同じような話を永遠と話している

同級生を見て高校生になって、


…………くだらない。



「鐘の音」

今日も終わった。どうしようか。


僕はいつものように寄り道をして帰る。


公園に行くか、それとも河原の方に行くか、


「そろそろ公園に行くのも良いかもしれない」


そんなことを考えていると、


「なんだあれ!」


道のど真ん中、交差点のど真ん中に

机と椅子、それに座ってる役所で働いていそうな

スーツを着た男


いくら人通りも少なくって車も殆ど通らない

からって、そこにどっしりと机と椅子を

用意して座ってるやつなんているわけ無い。


とにかくイカれてる奴かもしれないから

目を合わさずさっさと横切るか、


「あ!? ちょっといいですか~」


何故かそいつは僕に声をかけてきた。


なんだよ!黙って座ってろよな。

無視だ無視!


聞こえない振りをしてそのまま通り過ぎる。


男は頬をポリポリと2回掻き、


「待ってくださいよ。田辺(たなべ)(さとる)さん」


「な!? なんで僕の名前知ってるんですか!」


「うん? ま~良いじゃないですかそんなこと」


「いや! 良いわけないですよ。どこで知ったん

ですか、もしかしてストーカーじゃないですよね」


「はい!はい! 大丈夫ですよ。私、貴方に興味

ありませんから」


「は~(怒) 何だよ貴方、僕に用でもあるのかよ!」


僕はこいつのふざけだ雰囲気が気に入らず、

らしくもなく怒鳴ってしまった。


「はい!そうです。だから呼んでます。」


このおやじーー!!!


「何ですか」

僕はむすっとした顔で取り敢えず話を

聞くことにした。


話を聞いて出来ればどこから情報が洩れたか

聞き出す! ただ一番の目的は僕に興味を

無くしてもらうこと。


僕はおじさんが座っている机の前で立つ


「あ~どうもどうもありがとうございます」

軽くお辞儀する。


「えっとですね!まずは本人確認ですね!

田辺(たなべ)(さとる)さん 17歳

住所は日本、◆◆県、●●市▼▼町▲▲番地……」


「おい待て、家まで調べたのか?」

まさかそこまで調べていると思わず

大声を出して聞いてしまった。


「うるさいですね。今仕事してるんですから

邪魔しないで頂けます~」


「あんたふざけんなよ!こんなことして

何が面白いんだよ!」


「いえ、面白くないですけど!仕事ですし!」

おじさんは不思議そうな顔で首を傾げる。


イカれてる。やっぱイカれてるはこのおやじ


最初は話を聞こうかと思ったが、

これ以上関わりたくないと思い。

僕は帰ることにした。


「あれ~?どこに行かれるんですか?田辺(たなべ)さん」


「…………………」僕は黙って帰り道の方に歩いていく。


無視していくとあのおやじは特になにも言わずに

見送るだけだった。


「なんか意外だったな色々言って止めに来ると

思ってたんだけど、ま~面倒くさくなくて

良かったわ。気分が萎えたから今日は

そのまま家に帰るか」


さっさと家に帰るため少し早歩きで歩いていると


「お帰りなさい!」


「え!?……………」僕は放心状態になっていた。


だって可笑しいだろう。僕は真っ直ぐと

あいつの背中側の道を歩いて行ったのに

なんであいつが真正面から現れるんだよ!

瞬間移動でもしたって言うのか?


田辺(たなべ)さんまだ終わってないんで

こちらに来て頂けます」


「あんた今どうやってここに来た」


「…………普通に歩いて来ましたけど」

キョトンとした顔(・_・)


「ふざけんなよ!そんなに早く移動できるか!~」

僕は詰め寄るようにおやじに怒鳴る。


「そう言われましても、そうなんですから

仕方無いじゃないですか~」


このおやじとぼけやがって!


僕は再びおやじを無視して、おやじの背後にある

道を走っていった。



「うっそだろ…………」

道の先にはまたおやじが座って手を振っていた。


少し気を落ち着かせるため目を瞑り

落ち着いてから、あのおやじに声をかけた。


「あんた、またいるんだな!」


「はい、仕事終わっていませんので!」


「どうしたら終るんだ!」


「まずは私の話を聞いて頂けます?」


「わかった!話せよ。聞いてやる」

取り敢えず聞かないと進むことが出来ない。

僕は腕を組み聞く態勢を取る。


「あ! 良かった~聞いて頂けます」

いそいそと書類を出し準備する。


「ちょっと待って下さいね~…………

よしよしと!お待たせしました。

名前とか住所は先程言ったんで省略して、

田辺くんは友達少ないと!」


「は~(怒) あんた喧嘩売ってるんですか!」


「え~だってそう書いてあるんですもん!」

このおやじ~ちょいちょいからかってるのか、

発言がいちいち鼻につく。


「すいません。気にしないで下さい。友達は

人数じゃないですもんね。どれだけ親し人を

作るかが重要ですもんね!」


ニコニコしながら変なフォローをしてくる。


「そんなことはどうでも良い。

あなたは僕に何の用ですか?」

怒りを抑え出来るだけ冷静に声をかける。


「まだ田辺さんか確認している途中

なんですけど………よっぽど合ってますし

それでは本題の方に行きます!」


書類のページを開く


「田辺さんは動物がお好きなんですか?」


少しだけ眉をあげ、

「動物、特に好きでも嫌いでもない」


「そうなんですか?毎日のように公園とか

河原で猫とか犬、あとカラスとか見に

行ってるのに?」


こいつなんでそんなこと知ってるんだよ。

本当に僕のことを毎日ずっとつけてたのか?、

もしそうだとしたらヤバいなこいつ、

あのことを知っているんじゃ………


「確かに公園とかに行ってるけど、

ただの気分転換に行ってるだけだよ。

学校で勉強ばかりでしていると休みたくなるんだ」


「う~ん、でも家にもたくさん猫とかいますよね

こんなに家にいるのに猫嫌いなんですね~

不思議です」


「ギリッ」と歯ぎしりの音がなる。

さっきと違い冷たく鋭い目をする。


田辺(たなべ)さん……なんか顔怖いですよ!」


ここじゃダメだ! 勢いだけで動くな!

まだ何の準備も出来ていない。

せっかくなんだ楽しまなくっちゃ!


「あ~すいません。やっぱり猫好きなんです。

家でもたくさん飼ってます」


「そうですよね!そう書いてありますから

あ~間違いじゃなくって良かった~」


書いてある?あの書類に僕のことが、

このおやじが知ってる訳じゃなくて

他のやつが調べてるのか、だとすると面倒たぞ


「あ! 田辺(たなべ)さん猫ちゃんですよ可愛いですね~」


いつの間にか僕の足元に黒ぶちの白猫がいた。


「ほんとですね。可愛い猫だ」

猫を撫でようと手を出すと

「いっつあ~」手をおもいっきり引っ掛かれ

血が出る、

「何しやがるんだ~」突然のことで

感情を制御できず猫を蹴り飛ばしてしまった。


「ニャン」猫の口から血が垂れる。


「あ~! 可愛そうですよ!田辺(たなべ)さん

そんな強く蹴っ飛ばしてー」


「し、仕方ないだろ!こっちは引っ掛かれたんだ。

痛ってな~」


「あ、本当だ! 痛そうですね!」


なんだよ。その興味無さそうな感じは、


田辺(たなべ)さん、やっぱり猫嫌いなんですか?」

ぐいっと下から顔を覗き込んでくる。


「も、もう良いだろ! あんたはそんなことが

聞きたかったのか?」


「い~え、続きですね。

田辺(たなべ)さんはあの世とか信じてます?」


「あの世?死んだ後に行くって言う

世界のことだよな~」

急に訳のわからないことを聞かれ、

僕はキョトンとした顔になる。


「そうですそうです!田辺(たなべ)さんは

あの世とか信じてます?」


「いや、そんなのないですよ!

非現実的過ぎて、

そもそも誰も見たこともないし

証明されていませんから」


「ふ~んそうですか、田辺(たなべ)さんは信じないタイプ

ですね!一応準備しておいて良かったです。

田辺(たなべ)さん一応『地獄行き』予定なんで!」


「………………は! 『地獄』……」

 

何度目だ!こいつに驚かされるのは、

言ってる意味がわからん。

『あの世』『地獄』下らない。

そんなあるかも分からないものなんて

信じるだけ無駄で馬鹿馬鹿しい。


「あ! そろそろ戻って来る頃だと思ってましたけど

ちょうど良かったです」


「えっ………」僕は開いた口が塞がらなくなった。

目の前に人の形をしたぼろ雑巾と勘違い

するほどボロボロの人が犬二匹に引っ張られ

こっちにやって来る。道路には血の痕が

多数ある。なんだよ!この非現実的な光景は!


「彼なんですけど、日頃から犬を虐待していたん

ですよ。それでね。このままだと『地獄行き』

ですよって教えたら、嫌だって言うんでね。

じゃ~仕方ないんで、現世で罰を受ければ

地獄行きじゃなくなりますよって教えてあげたら、

彼は現世で罰を受けたいと言ったので、

『罰』を受けて頂いてます。


「………………………………」

まだ現実を受け入れられない。

これは夢か?そんなことあるはずない!

早く早く目が覚めろ。


田辺(たなべ)さんはどうします?

さっきも言いましたが、田辺(たなべ)さんは

『地獄行き』を予定されています。

『罰』を受けられますか?」


淡々と僕に話しかけるがこいつ一体何なんだ!



「田辺さん、あちらに準備は出来ていますよ!」

ちょいちょいと指を指し、その先に目を向け

僕は戦慄した。


そこには猫、犬、その他にも鳩やカラス、

虫までいる。


僕はだらだらと汗が出て顔色も

かなり悪くなっていく。


「うわ~多いですね~…………あ~なるほど」

書類を確認してぶつぶつと言っている、

田辺(たなべ)さんは小動物、虫を虐待していたんですね!

ダメじゃないですかそんなことしたら、

そんなこと小さな子供だって分かることですよ!」


澄ました顔で当たり前のことを言う。

そんなことは僕だって知っている。でも

我慢が出来なかったんだよ。この探求心を!


田辺(たなべ)さん『罰』を受け入れますか?」


僕は走った。そう逃げたんだ!

僕は受け入れない逃げきってやる。


走れ走れ走れ……………!?


「お帰りなさい。田辺さん」


そうだここは出られない交差点だった。

僕はそれでも、もう一度逆走する。


田辺(たなべ)さん、『罪』には『罰』なんです。

逃げられません。現世であろうとあの世で

あろうと、さ~どうされますか田辺(たなべ)さん?

ちなみに後でも良いですよ」


「へっ!?…………逃げても良いのか?」


「いえ、そうではありません!

『罰』からは逃げられません。

ただし受けるのを後にすることは出来ます。

あの世に行ってから『地獄』でですけど」


「ゴクッ」緊張から喉を鳴らす。


「後でも良いんだな?」


「構いませんよ!特に問題はありませんから

ただ、『地獄』は大変ですよ。

普通は生まれ変われるんですけど、

最悪『地獄』だと生まれ変われませんから、

後で後悔される方が多いんですよ~」


「僕にもその可能性があると!」


「さっきも言いましたが『地獄』行きは確定です。

その後に地獄の中でも罪によって落ちる場所が

違いましてね!田辺(たなべ)さんは………………あちゃ~

結構やばそうですよ!

詳しくは言えないんですけどやっばぁ~いです」


書類を見ながら口に手を当て慌てたような

仕草をする。


僕はどうするべきだ!もちろん『地獄』なんて

行きたくはない。しかし………………


先ほど罪を受けている男を見る。

ズタボロだ、血だらけで生きているだけ

じゃないか。たった犬2匹を虐待しただけだぞ。

そんなことでこいつみたいになんか

なりたくはない。


「1つ質問させてくれ!『地獄』に行かない

方法はあるのか?」


「う~んそうですね。無くはないんですけど、

確実ではないのでなんとも答えづらい

ですけど」


「それでも良い、教えてくれ!」


「分かりました。簡単に言いますと

良い行いをすることです!」


「定番と言えばそうか、罪を良いことをして

相殺するわけか!」


「はい、そんな感じです。ただし罪に対して

倍以上は良い行いをしないと相殺は出来ませんので

そこにはお気お付け下さい」


「倍以上だと!………俺の場合どれくらいなんだ?

なんとかなるレベルか?」


「一言で言いますとかなり難しいですよ!

詳しくは言えないのですが、田辺(たなべ)さん

結構殺ってますからね~きびしいー」


アチャーみたいなオーバーリアクションを取る。

こいつまたからかっていやがる。


「くそ~なんか良い方法はないのか!

とてもじゃないが返済できる気がしない」


「あ! ありますよ良い方法!」


「え!?そんなのあるのか………教えてくれ!」


「はい!もちろんですよ!田辺(たなべ)さんは

ついていますね!普通はそんなこと

しないんですよ」


「分かったから、早く教えてくれ!」


「慌てない慌てない!えっとですね!

分割払いですよ!」


「分割払い?………罪を分けて返済、出来るのか?」


「そう言うことです。今なら現世で罰を分割で

一部受けてさらに世の中の為に働けば、

すべての罪が返済することが出来るかも

しれません。これは超お得なんですよ!」


「確かにそうか!それなら罪を減らすのは

不可能じゃない!これならいけるぞ!」


俺はその時、希望の光が見えた気がした。

『地獄』から脱出する蜘蛛の糸を見つけた気分だ!

本当はこのおやじは神かも知れないな。

ま~それは良い。とにかくこれで俺は

助かる訳だ。


「それで、どうします?田辺さん

罰を分割で受けますか?」


「あ~もちろん受ける」


「分かりました。それでどのくらい受けます?

半分

三分の一

四分の一


どうしましょう?」


「う~ん…………」

どうするかだもちろん半分やっておけば、

あとは楽だ。でもそれだけ厳しい罰が待っている。

俺の場合はそれなりに多いだろう。

それなら三分の一か、これならある程度は

減せるから俺の頑張り次第でなんとか………

四分の一…………はないかこれだけじゃ

あとがつらすぎて返しきれないかも知れないし


「良し、三分の一にするか!」


「三分の一にされますか?分かりました。

それでは………」


「ちょっと待ってくれ!」

僕は答えてから一瞬先程引きずられた男が

視界に入り恐怖する。


「確認したいんだが、あの人は

分割しなかったのか?」


「いいえ、あの人にもお伝えして分割を

使われましたよ!」


「一体どのくらい返済しようとしたんだ?」


「半分です!」


「!?…………」

俺は恐怖した。あれで半分だと!

犬2匹を虐待しただけじゃないか、

俺がこのまま三分の一の罪を受けたら

下手したらあいつ以上にボロボロの重傷に

なるんじゃないか?…………確実にまずい!!


「な~おじさんまずは四分の一に変更したいのと

あとでもう一度、四分の一の罰を受けることは

出来ないのか?」


「うん?出来ますよ。事前に言って頂ければ、

こちらで調整してまたお伺いしますよ!」


「良し!!それで頼む」

聞いてみるもんだ大事な選択だからな

慎重に行かないと、こいつも欲張らずに

もっと減らしておけば良かったんだよ!」


「それでは田辺(たなべ)さん四分の一の『罰』を受けて

頂きます。それではお待ちの皆さん来てください」


おやじは手を振って呼び掛ける。

犬、猫、鳩、カラス、その他色々な虫が

ゆっくりとやってくる。

これだけの数だとすごい迫力だ。

しかし俺は四分の一の『罪』大丈夫だ!

きっと耐えることが出来る。


「ぐぁ~」両足に犬が噛みついていた。

一瞬手を出しそうになったが、ぐっと我慢した。

手を出したら罪が増えると思ったからだ。

あまりの痛みに立っていられなかった。

片膝を付いた時、猫が飛びかかってきた。

顔を引っかかれる。それも一匹ではない。

複数の猫が群がる。僕の顔は血だらけになり

真っ赤に染まっていた。


痛い痛過ぎる。痛みが次々と増えていく。

これを耐えないといけないのか?

くそ~振り払いたいが、

こいつらすごい力で動けない。


「ズル…ズル…ズルズル」


「!?」これはもしかしてあいつと同じように

「ばぁ~よめりょ」

周りから「わんわん」「ニャニャ~」騒ぎ出す。


「ズルズルズルズルズルズルズルズル」

すごい力で引っ張られる。

背中が燃えるように熱い。地面との摩擦で

恐ろしいことになっている。さらにこいつらは

途中で引っ張り合い色々な方向に引っ張るから

全身がズタボロになる。


「………………………」

一体どれくらい経ったのだろうか?

意識が何度か飛んで時間の感覚がない。

ただ一つだけ分かる。今は止まっている。

やっと終わったのか?


「カサカサカサ「クチャクチャ」

「ぐぁ~いてぇ~」傷口に何かがいる?


何とか首を持ち上げ身体を見ると

「!?」蟻、蜘蛛、蠅等様々な虫が

俺の身体に群がってやがる。

「あ~ヤメロ~」今度は蜂が俺の目の前に

「いてぇ~…………目が目が~」刺しやがった。


くそ~いてぇ~いてぇ~よ~

助けてくれ~~~(心のなかで強く叫んだ)


田辺(たなべ)さん、

ボロボロの雑巾みたいですね!」


俺の身体はまさに満身創痍、

腕や足はあり得ない方向に曲がり

至る所が腫れ痛々しく膨れ上がっている。

目も片方が恐らく失明している。


さっきの人以上にボロボロで

生きているのがやっとだ!


「こ…れの…どこが……四分の一なん…だ!」


田辺(たなべ)はさっきの人より『罪』がだいぶ多かった

みたいですね!その場合必然的に『罰』も

重くなります。仕方ないですよ。

田辺(たなべ)さんが受けるっていったんですから

頑張って下さい」


「身体の至る所が痛すぎる。

もう叫ぶ気力もない!しばらくは入院生活に

なるだろうが、俺は地獄に行かずに済むんだ。


「おぉればだえぎった…………」ニヤリと笑う。



「あれ~あなたは良いんですか?」

あのおやじがなんか言ってやがる。


声のする方を見るとおやじに重なるように

誰か人が居た。そいつはこちらに歩いて来る。


そいつは腹が抉れていた。

中には何も入っていない。生きてる人間じゃない。

そして俺はそいつを知っていた。


「お前は!?」


(さとる)くん、来ちゃった!

まさか忘れてないよね? この罪をさ~」

その男は最初に笑ったかと思ったら

すぐに醜悪な顔に変貌


「や、やべろ、すばながった。助べてぐれ~」


「い~や」

男は田辺(たなべ)に跨がりボコボコに殴る。

しばらくするとポケットをごそごそと

まさぐるナイフを出した。


「大丈夫だよ!僕は(さとる)くんみたいな趣味ないから

一回で終わらせるね!」


「う~う~う~う~~~」首を振る

「グサ」喉に深々と刺さるナイフ

血が止めどなく流れ、田辺(たなべ)の目から生気が

失われた。


「お疲れさまでした。貴方も田辺(たなべ)さんも

残念ながら『罪』を返済せず死んでしまいま

したので、田辺(たなべ)さんには地獄に行ってもらうしか

ありませんね!あとで連絡しておかないと」


「貴方も人を殺しちゃったので地獄には

行ってもらいますけど、頑張れば転生は

出来ると思いますので頑張って下さい赤木(あかぎ)さん」


赤城(あかぎ)はお辞儀をしてスーっと消えた。



「あーーーまたこんな所で仕事してる。

また部長が呼んでますので早く来てくださいよ」


…………………………『閻魔(えんま)係長』



「またですか?ノルマはこなしてますよ!」


「だからって勝手に現世で仕事しないで下さい。

私がいちいち課長に怒られるんですからね~!」


「分かりましたよ。行きますから落ち着いて!」


2人はス~と消えた。

その後、田辺(たなべ)(さとる)の悲惨な死亡事件が

しばらく話題となった。



…………………▽


皆様の町にも気まぐれで閻魔(えんま)さんが

来てるかもしれませんね!


『罪』には『罰』現世だけではなく、

未来永劫の地獄の罰があなたを待っている………かも!


悪いことをした覚えがある人は

どんどん良いことして『罪』を減らさないと

田辺(たなべ)さんみたいになっちゃいますよ!( ̄0 ̄)/






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