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第66話 召喚魔法:第七形態『時空超越』


 魔方陣から光が放たれるとそこにはお母様がいた。



「フェノン、大丈夫? 誰にやられたの?」



 お母様はわたしの涙を手で拭いながら聞いてくる。

 お父様に虐められたわたしはお母様に抱きついてお父様を指さした。



「おかあさま! おとうさまがわたしを虐めてくるのぉ!」

「……アナタ?」



 わたしがお母様に泣きつくとお母様はお父様を睨んで威嚇する。

 お父様は目に見えるぐらいの冷や汗を流していた。

 すると先ほどまで玉座に座って偉そうにしてたお偽父様に変化が起きた。



「え、エマ……ど、どうしたんだ……?」



 恐る恐るお母様に聞いたお偽父様。するとお母様はお偽父様の方を笑顔で見た。けれど、そのお母様の目は全然笑ってなかった。



「私のことを呼び捨てにしないでくれます? 私はあなたの旦那じゃないんですから。私の旦那はただ1人。この人だけなのよ!」



 お父様に抱きつきながらお母様は言った。するとお偽父様は「バカなバカな、そんなはずは!」とひたすら呟いていた。



「お前は魔法で確実に妊娠させたはずだ! 魔王は仮の父親だったはずだ!」

「それが妊娠しなかったのよね~どうしてかしら?」



 お母様は体力の魔力を外に放出させながら言った。周りに居た騎士たちはお母様の魔力に制圧されてその場に倒れ込んだ。



「きさま……まさか……!」

「今さら気づいた? ふふっ、残念だったわねぇ? あれれぇ? 妊娠確定魔法じゃなかったのぉ? おっかしぃーわねぇ~? もしかして魔法が不完全なほど魔力操作がなってなかったんじゃな~い?」



 スゴい煽るお母様に対してお偽父様はこめかみにシワが出来ていた。

 わたしの推測では『魔力コーティング』が原因だと思った。妊娠確定魔法だろうが着かなければ関係ない。お母様はそこに着眼したのだろう。



「フェノンは正真正銘のわたしの娘よ。けれどあなたとの繋がりはないわ。これ以上私の娘に近づかないでくれます?」

「きさまぁぁああぁぁぁああああ!!!」



 怒り狂ったお偽父様が剣を抜いてわたしたちに走ってくる。

 するとお母様は何やら魔法を使うらしく凄まじい魔力を放出していた。



「天地を裂き、時空を操りし者よ! いまここに顕現し、彼の者にその威光を示せ!!」



 お母様が詠唱を唱えるとわたしたちとお偽父様の間に大きな魔方陣が現れた。



「いいこと? これが本当の召喚魔法よ。さあ、光来せよ! 全ての物語を創り上げた始祖の神よ!! 『召喚魔法:第七形態 時空超越』!!!」



 お母様がそう言うと大きな魔方陣は凄まじい光を放ち、その部屋にあった全てのモノを吹き飛ばした。



「きゃっ!?」

「フェノン、大丈夫か?」

「おとうさま、ありがと……」



 この部屋のモノと一緒に吹き飛ばされそうになったわたしはお父様に掴まえられて吹き飛ばされずに済んだ。

 そしてその魔方陣の上には誰か立っていた。



「あれ? ここどこ?」

「「「……は?」」」



 お母様以外の3人が呆けた声を出す。だって、その魔方陣の上に立っていたのは白髪で左右の目が違うオッドアイの幼女だったから━━━━



「あっ、エマちゃん久しぶりだね!」

「ティアちゃんも久しぶり!」



 白髪オッドアイ幼女がお母様を見るなりちゃん付けで呼んだ。

 確かティアはこの世界の伝説に出てくる神様の1人のはず……そんな存在を召喚したお母様はいったい何者?


 だが、そんな状況下でただ1人、爆笑してるヤツがいた。



「ハッハッハッハッハッ!!! それだけ大規模な魔方陣使って召喚したのが幼女か! 笑わせてくれる!! そんな貧乳つるぺた幼女ごときに何が出来ると言うのだ!!」



 そう、お偽父様だ。お偽父様は1人で腹を抱えて爆笑していた。

 それに怒ったのか、ティアと呼ばれた幼女はお偽父様にゆっくりと歩み寄った。



「いまこの私を幼女と言ったね? しかも貧乳だのつるぺただのまな板だの……」

「いや、まな板は言ってない」



 ぷるぷると震えてる幼女の発言に対してまな板だけは否定したお偽父様。

 それって、そこまで大事な用語なの……?



「時間神ナメめんなよ!? もういい、この『王家から民を守る党』である私が貴様ら王家を━━━━ぶっ壊すっ!!」



 今わたしは貧乳つるぺた幼女と言っただけで国が滅んだという未来永劫語り継がれる伝説の場面に立ちあってるのだろう。


 しかしそうは問屋(とんや)(おろ)さない。先ほどの召喚で大量の魔力を感じ取ったのか大量の兵士たちが入ってきた。

 するとお偽父様は入ってきた王都軍たちに命令を下した。



「あの幼女を捕らえろ! ついでに奥にいる幼女もだ!」



 何故かわたしまで幼女扱いされた……いや、確かにわたしの方が身長低いんけどね。幼女って……?



「フェノン、よく見て学びなさい。あれが神様よ」



 神様って『幼女』って言われると国を1つ滅すんだ……また1つ賢くなっちゃったね!




登場させるキャラ間違えた……

あっ、カクヨムでも宝石少女を連載開始しましたよ! エンディングを変えたり話を一部省略したり修正を加えてます!

1番の変更点は今回の話と次回のお話です。是非読んでみてください!

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― 新着の感想 ―
[一言] なんと……カクヨムではまたストーリーが変わるのか ………読むべきなのだろう (・д ・´ )だが断る! 私はなろう民なのだ!(ただなろう以外のサイトの操作になれないだけじゃないぞ?) なろう…
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