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第23話 わたし、せーとかいちょーになりました


 生徒会長の座を奪うために生徒会室に突撃したわたしと先生。



「これはこれは1年生か。どうした? この生徒会会長様の手下になりたいのか? 喜んで許可しよう。俺様はそんな女が大好きだぞ? さあ、メスのように働け」



 生徒会室の扉を開けて第一声がコレだった。そしてその生徒会長はいきなりズボンを脱ぎ始めた。



「帰っていいですか?」

「ダメだ」



 そしてズボンを脱ぎ、パンツを脱いだ生徒会長。年齢的にまだ毛はなかった。



「コイツが生徒会長になりたいんだとさ。勝負して力の差を見せてやれよ」



 あたかもそっち側の人間かのように言う先生。

 そしてそれと同時に笑い始める下半身露出狂の変態。そろそろ隠して。汚ない。



「そうか。バカなやつだ……くくくっ……わかった。ついて来い」



 生徒会長に案内されると明らかにヤバい拷問器具が見える部屋に誘導された。



「この部屋にお前が1時間居られたら、生徒会長の座を譲ってやる。お前が負けたら奴隷にでもしてやる。さて、試合開始だ」



 ……聞いてた話と違うんだけど? てっきり決闘スタイルかと思ってたのに拷問に耐えろ? 先生、逃げ道なさそうだから諦めるけど、あとで覚えておきなよ。



「ほら、まずは服を脱ぎな」



 変態は何か言い始めたけど、1時間部屋に居るだけなのだから逃げればいいだけの話。けど、罠もいくつかあるようだ。部屋はだいたい一般的な家のリビングぐらい。そんなに広くない。



「罠の位置を把握できるのか。まあ、その程度じゃ俺様には勝てないがな! へぶっ!?」



 魔力の壁に激突した生徒会長。彼は今もなお、下半身裸である。

 そしてそのまま魔力の壁で変態を閉じ込める。



「わたしの勝ちかな?」

「こんなメスごときに俺様が負けるわけがねぇ! 『アースランス』!!」



 魔力の壁の中で土魔法を使って突破しようとする変態。しかし、魔力の壁は傷つくことすらなかった。



「お前ごときの魔法でわたしに勝てるわけがないでしょ? どうしたの生徒会長? わたしを奴隷にするんじゃなかったの?」

「クソ! 俺様は絶対諦めない!! お前を倒してみせる!!」

「(どっちが悪役かわからなくなってきた……)」



 何故か観戦席でわたしのことを冷たい目線で見てくる先生。先生もそんな余裕があるのも今だけだよ? この試合が終わったら先生もその絶望を身を持って知ることになるからね?

 そして、魔力の壁の中の酸素が減ってきたのか、呼吸が荒くなってきた生徒会長。少し苦しそうである。



「苦しい? 助けて欲しい? でもそうやって人を苦しめて来たんでしょ? なら仕方ないよね? もっともっと苦しんでわたしを楽しませてよ!」

「き、きさま……」



 壊れてやがる……! みたいな顔をしてる先生。でもわたしはただふざけてるだけである。何故ならわたしの本性はメンタルが弱すぎるただの泣き虫だから。



「ギブする?」

「ま、負けを認める。認めるか……ら……」



 生徒会長はそこで息を引き取った。わたしの頭の中ではチーンという音が流れた。



「勝ったどーー!!!」

「そ、そうかよかったな……」



 わたしがばんざーいとやってると先生がゆっくりと拍手をした。

 それから変態元生徒会長を解放し、一応1時間経ったのを確認して部屋を出て、その足で食堂まで向かった。



「他人のお金で食べるごはんさいこー!!」

「フェノン、お前最近キャラ崩壊が酷いぞ」



 リアのわたしへのツッコミは消え、遂にはキャラ崩壊を疑われた。

 いや、これはお決まりじゃん? 言わないといけないやつだと思って……女の子が言うセリフじゃなかったかもね。どうもすいませんでした。



「そうそう、わたし『せーとかいちょー』になったよ」



 リアとエリーが同時にフォークを地面に落とした。そしてそれと同時に食堂が静かになった。



「「いまなんて言った(の)?」」

「せーとかいちょーになった」



 聞かれたことにそのまま答えるとリアとエリーは互いに顔を合わせて数秒後、発狂した。



「「ホワアアアアアアアアアアアっ!!!!?」」



 そして食堂にいた他学年の人たちも食器を落としたり、顔芸をしたりと、変わった反応を示すものが多かった。

 みんなの中でわたしってどうなってんの……?



「ごちそうさまでした。じゃあ部屋先に戻ってるから鍵借りるよ」



 わたしはリアから鍵を奪い、食器を片付けて部屋に戻った。



「とりあえず着替えてお風呂行こ」



 袴を脱いで、部屋着のワンピースに着替える。その後、シャンプーやタオルなどの必要なものを持って大浴場へと向かった。


 そしてお風呂にゆっくり浸かってから出て、髪を乾かす。



「隣いいかい?」

「あっ、うん。どうぞ……」

「失礼するよ」



 横にとある部分(おっ◯い)がかなり大きい黒髪の人が座った。そしてそこでわたしは気づいてしまった。


 彼女が前世で通っていた学校のクラスメイトだったということに━━━━━━



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