第8話 俺には何か力がありそうな件
目を覚ますと、そこには倒れたウィンディゼルが、俺はリリナを抱えて立っていた。
「これは・・・どう言うことだ!?おいリリナ!?何が起こったんだ?」
俺はリリナを下ろして体を揺さぶる。しかし目を覚ます様子がない。
「これは・・・どう言うことだ?まさかお前・・」
背後から声が聞こえた。ウィンディゼルはまだ死んでいなかったのだ。
「消え去れぇぇ!!」
ウィンディゼルは急に大声をあげ、怒っているような形相で巨大な竜巻を上げた。俺は何一つこの状況を理解できない。しかしこのままでは俺もリリナも死んでしまう。
「何が起こっているのかワカンねぇよ。何で!!何でこんなめんどくさい事に!!がぁぁぁっ!!」
意味がないことはわかっていても、俺は竜巻を止めようと両腕を前に出す。その瞬間、竜巻の進行が止まり、それは風のような感触ではなく、ガラスのようだった。その竜巻は。
「やっぱり・・お前は、、、グルァァぁぁ!!」
ウィンディゼルが俺に襲いかかる。もうだめだ。終わった。と思ったその瞬間ーーーーーーー
“ドスッッ” リリナの剣がウィンディゼルの胸に刺さった。
「諦めなさい。形勢は逆転したわ。」
「おいっ・・・リリナ、、」
ドサッとウィンディゼルが倒れこむと、リリナは俺の顔を見て急に抱きしめてきた。
「おいっ// 急にどうしたんだよ?」
「あなた、、本当馬鹿ね。」
「なあ、何が起こったんだ?俺には理解できない。」
「覚えてないの?あんたは私がやられそうになった瞬間、どこにそんな力があったのか、あいつを殴り飛ばして、私を助けたのよ。」
俺は困惑する。
「えっ?何でそんなこと・・・。お前気絶してたんじゃ・・。」
「・・・・・・あなた、ここに乗り込む前にどうして俺を連れてきたんだ、って聞いたわよね。」
「ああ。」
「実はこうなることを知っていたのよ。でもその前にいったら力が発動しなくなるかもしれないでしょう?あなたの力の発動条件は過失ってことが結構大事なのよ。」
「力、力、って、、何言ってんだよ?俺普通の高校生だぜ?」
「ええ。最初はそう思ってた。でも違うみたいね。」
「え??」
「あえてあなたにあったのよ。この星に行く際、魔術師に的確な人間を聞いたの。」
ちょっと後で整理する必要があるようだ。
「じゃあ帰りましょ。」
・・・・いやだから家潰れてんだって、、
俺はそう思いながらついて言った。