4/14
第4話 壮絶な戦いが始まりそうな件
「薄暗いな、、、」
俺は声を震わせて言った。一方、リリナはそんなことを気にもせずに一心不乱に進もうとしている。
「ついてきて。道はわかるわ。」
「おい、一つ聞きたいんだがなぜ足手まといとわかっている俺を連れてきた?」
「・・・・・今は・・言えない。」
彼女の声のトーンが落ちたように感じた。なんだよ、と少し険しい顔をしつつも、彼女の後をつくよう注意していた。
「この扉の先が生命エネルギーをためたポンプよ。」
そう言いつつも、彼女は10Mは扉から離れているのに一向に進もうとしない。
「なぜ行かないんだ?しゃあねぇ。行ってやるか!」
俺は全速で扉に向かった。その瞬間、
「行ってはダメ!やめろ!」
「え?」
俺は戸惑いつつも足を止めた、しかしもうそれは遅かったようだ。
「重大生命ポンプに侵入者確認!直ちに排除せよ!」
赤い点滅ランプとともに、監視者らしきものがマイク越しに警告をかけた。
「本当ばかね。手間が増えたじゃない。」
ドスン!と言う巨大な足音が聞こえた。振り向くと、アックスを持った獣人がそこには立っていた。