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戦士の条件  作者: oga
7/24

レベル7

 全ての期末試験が終了した。


「ふぅーっ」


 歴史、英語は惨敗だったものの、他の科目はいけたと思う。

これで中間テストの結果と合わせて成績が出ることになるが、評定平均が4.0あれば、俺は希望している大学に推薦で入ることができる。


「天草、飯行こうぜ」


 俺は上機嫌で食堂に向かった。

ところが、その途中の廊下で、気になるものが目に入った。


「なんだあれ……」


 一人の生徒を中心にして、何人かの生徒がそいつを取り囲んでいる。

真ん中にいるやつの特徴としてはメガネをかけていたため、俺は仮でメガネと名付けた。


「ツムツム、行こうぜ」


 関わらない方が良い、と言われたが、俺は天草の背を押して先に飯を食ってるように促した。

あれはどっからどう見てもイジメだ。


「や、やめて下さい~」


「お前さぁ、特ダネ特ダネとかいって、俺らのことかぎまわってたよな?」


 止めようとしたが、相手はガラの悪い生徒3人か……

このまま助けに入っても、2人まとめてやられるのがオチだ。


「何か武器を探さねーと……」


 俺が何かないか? と慌てている内に、そいつらはメガネの襟を掴んで外に移動した。

人目につかない所に行ってボコるのだとしたら、行き先は想像がつく。

体育館の裏だ。

そして、その通り道には部室がある。

俺は連中が辿り着く前に、装備を調えて体育館の裏で待ち構えることにした。






 剣道部の部室で面と竹刀を借りることに成功した。

たまたま鍵が開いててラッキーだった。

俺が面をかぶって、体育館裏の茂みに身を潜めていると、連中がやって来た。


「やっ、やめろ! 先生に言うぞ!」


「そんなもん、怖くねーんだよ!」


 メガネの顔面に拳がめり込む。

そうやってボコされている隙に、俺はゆっくり忍び寄り、竹刀で思いっきり相手の頭を殴りつけた。


「がはっ」


 ガラの悪いやつの一人は、泡を吹いて気絶した。

……やり過ぎか?


「何だてめぇ!」


 場が乱れてる隙に、もう一人を倒す。

最後に残ったやつと1対1だが、竹刀を持ってる俺の方が有利だ。

だが、油断した。


「殺す……」


 相手はバタフライナイフを取り出した。

さすがにマズい……

その時、ピロリーン、という情けない音がした。

メガネがスマホでバタフライナイフを持ってる所を撮ったのだ。


「あっ……」


 相手が気をとられた瞬間、俺はメンをぶち込んだ。

 


 

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