レベル21
冬休みになり、俺と沖田は都市部から少し離れた駅で下車し、まず車を探すことにした。
歩きながら沖田に尋ねる。
「そういえば、魔物が湧いてくるルートを潰さなきゃ意味がないよな」
「そうだね。 片瀬君に心当たりは無いのかい?」
はっきり言って検討もつかない。
「……全くない」
「なら、敵を捕らえて吐かせるしかないか」
……たまに怖いこと言うな、こいつ。
スマホの地図を頼りに、都市部に近づくと、車を発見した。
「こいつを拝借するか」
鍵開け魔法で扉を開ける。
俺が乗り込むと、沖田がリュックからスプレー缶を取り出し、窓を黒く塗りつぶし始めた。
「おい! 何してんだよ」
「外から敵に見つかったらマズいからね。 全部を塗りつぶすわけじゃないから」
……そういうことか。
この車は隠れ蓑ってわけだ。
缶で塗りつぶすと、魔法でエンジンをかけ、都市部へと進み始めた。
都市部の道路では、我が物顔で歩くゴブリンの姿があった。
「かなりの数がいるな。 ここで見つかったらヤバそうだ」
「片瀬君、デパートに向かう前に刀剣ショップに立ち寄りたい」
「オーケー。 てか刀剣ショップなんてあんのか?」
「外人の観光客が多いからね。 確かあったと思う。 この通り沿いだったかな」
しばらく進むと、刀剣ショップの看板を見つけた。
沖田が周囲を伺いながら扉を開け、外に出た。
俺も後に続く。
その時だった。
「やべっ!」
サイドブレーキをかけ忘れた為、車が坂道を下り始め、そのまま車はゴブリンの輪に突っ込んでしまった。
「ふざけんなゴブ! 誰だゴブ!」
ゴブリンに見つかった。




