レベル13
ネクロマンサーを倒し、階段を駆け上がると、ガチャガチャ、という音を耳にした。
「今度は何だ?」
階段の脇から姿を見せないようのぞき込むと、そこにはガイコツがいた。
「スケルトンにゃ」
スケルトンとは、意志の強い人間の残留思念がその者の骨に取り憑いて、魔物と化した姿らしく、元々戦士だったりする者が多いようだ。
その証拠に、剣と盾を携えている。
「並の戦士と同等の技量がないと殺されるにゃ」
マジかよ……
あのじじい、スパルタにも程があんだろ。
「でも、ここなら地の利はこっちにあるぜ」
俺の提案した作戦はこうだ。
まず猫がスケルトンを引きつけて、俺が教室に隠れて背後から飛び出し、斬る。
「相手はゴースト系の魔物にゃ。 剣士なら十字斬りで簡単に葬れるけど……」
お前じゃ無理だよなー、とでも言いたげな視線をよこされた。
やってみねーとわかんねーだろ!
俺が十字斬りを披露しようとした時、またガチャガチャ、と音がした。
「……2匹!?」
恐る恐るのぞき込むと、やはりスケルトンは2匹いる。
「これじゃ背後が取れねーぞ」
廊下に2匹スケルトンがいたら、監視の目をかいくぐれない。
「無理と思ったら退くのも重要にゃ」
猫の言うとおり、生き残るための判断力は重要だ。
どうするか迷っていたが、俺はあることを思い出した。
「失敗する可能性もあるけど、うまくいけば2匹まとめて倒せる……」
俺は1階に引き返し、理科室に向かった。
丸底のフラスコを見つけると、そこに水を溜めた。
「確か、魔物を倒したら魔力が俺に宿るハズだ」
じじいがそう言っていた。
俺は、スピードラーニングで覚えたスペルを詠唱した。
「チルド!」
すると、手のひらから冷気が立ち上り、フラスコを凍らせた。
俺はフラスコを割り、氷の玉を手に取った。
「うまく行ったぜ!」
再度階段を上り、スケルトンが通路の端に移動したのを見計らって、廊下に飛び出した。
「エ、モノ……」
スケルトンがこちらに向かってくる。
対角線上に並んでいるため、氷の玉に回転をかけ、孤の軌道で倒せば良い。
「ボーリングはこの前行ってきたばっかなんだよ!」
俺は手首のスナップを効かせ、玉を投げた。
ゴロゴロと廊下を転がり、スケルトンの足に命中。
勢いよく転倒し、バラバラに崩れた。




