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独りより二人。  作者: 城帽子
8/8

マネージャー来店

由美:マネージャー、近くにきてるからもうすぐ来るんだって。


真:あ、そうですか。


バイト:いらっしゃいませ、あ、そちらの部屋はスタッフオンリーとなっております。


マネージャー:今日はスタッフなの!


バイト:はい?


マネージャー:今回はお世話になります 店長、よろしくね、


店長:はいー。由美さんは奥にいらっしゃいます。


マネージャー:ありがとう。


SE ドア開け


マネージャー:由美ーどこー!


由美:ほらね、噂をすれば。


マネージャー:どこなのー、ってあなた!。


由美:そうなんですよ。


真:おはようございます。


マネージャー:もう昼よ、挨拶はこんにちはでしょう?学校で習わなかった?


真:業界の挨拶はいつもおはようございますってテレビで


由美:ども!マネージャー。


マネージャー:ふーん、元気みたいね。


由美:お疲れ様です。


真:わ、由美さんがしおらしくなってる。


マネージャー:なーに、なんか不評なんだって?


由美:ほら、前の撮影でキツイメイクで派手なレザー系のがあったじやないですか?


マネージャー:ああ、あれね!格好良かったわよ。よーく似合ってた。


由美:だってあれ、男を跪かせてって、やり過ぎたんじゃないですか?


マネージャー:ああ、あれ?某有名駅の駅前にドーン!って貼ってあるもんね。問い合わせ殺到で嬉しい悲鳴よ。


由美:あのイメージが強烈過ぎるんじゃないですか?私そこまで普段はやりませんよ。


真:強引な所はそのまんまですけどね。


マネージャー:まあね、受けが悪かったらと思って、一応、予備の衣装持ってきたのよ。着てみる?


由美:とりあえず、試すだけね。マネージャーのセンスって突き抜け過ぎてて常人では付いていけないから。


マネージャー:とりあえず、ここにひと並べしてみるから、選んでみてよ。 あなた、付き人?


真:はい、そうです。お世話係をさせていただいて、


マネージャー:その声、そうか、由美にチューしたのあなたね?


真:え、ああ、チューされた人なら私ですよ。


マネージャー:あなた、責任持ってこのカバンから衣装全部出して並べなさい。プロなら三分でできるわよね?


真:なんのプロのつもりですか?


マネージャー: 店長、良いわよね?


店長:どうぞどうぞ、煮るなり焼くなり好きに使ってくださいね。


バイト:僕も手伝いましょうか?


マネージャー:素人は引っ込んでいなさい!


真:いや、僕も素人ですけれども。


マネージャー:ほら、さっさとやりなさい!


真:いてっ!お尻蹴られたー!店長ー!


店長:さーて会場整理っと。君も、早く本の整理やって!新しいの今朝開けたでしょ


バイト:おお、そうでした。わかりました!よろこんで!


真:そんな、置いて行かないでー。


由美:本当に喜んでるな。


真:あーあ、なんでおれだけこんな目に。


マネージャー:さーて、鍵はあけたから、上から順に右か ら並ぶように。


真:はいはいー。あれ、これも衣装ですか?


マネージャー:そうよ、文句ある?


真:これ、ほとんど隠れないんじゃないですか?


マネージャー:何をかくさなきやならないのよ。うちのモデル達に隠さなきゃならないものなんてないわ!


真:そんな、めちゃくちゃな。


由美:あまり、逆らわない方が身の為よ。私もこんな調子で乗せられたんだから。


真:やり手なんですね。


マネージャー:つべこべ言わず、手動かしなさい!


真:はいー!これで最後っと。並べました。


マネージャー:2秒過ぎてる。後でペナルティーがあります。


真:まじですか!


マネージャー:さて、由美!これから好きなのを選びなさい。


真:ほぼ、レザーやアニマル系の肉食ですよね。


マネージャー:肉食のイメージが付いてるYUMIだからこそ、それにあった服を着せて、プロモーションしなきゃ意味がないでしょ?


真:モデルのイメージって大事ですよね。


由美:ふむふむ、面白い服いっぱいね、


マネージャー:これ、新作だからね、撮影のつもりで。


由美:これ、アキが着たらどうなるんだろうね。


真:やめて下さいよ、こんなキャラじゃないんですから。もっと森ガールみたいな不思議系が似合うんですよ。


マネージャー:不思議系?そんなものに興味ないわ。強烈なインパクトで他人の目を釘付けにする!これこそ、ファッション誌の醍醐味。


真:それが似合わない子も居るんですって。


マネージャー:何?誰?連れて来なさい。


真:今は無理です。


由美:これにしよう。これなら、今のメイクと合うかな。


マネージャー:ダメよ、これならば、こう!


真:どこからハサミを!


マネージャー:こうしてこうして!安全ピンとって!


真:これですか?


マネージャー:違う!馬鹿でかいやつ!


真:これ、安全ピンですか?


マネージャー:そう!それよ!早くかしてー!


真:はいはい。うわーさすがプロですね!かっこいい!


マネージャー:ここをまくって、少し動きが付くように歩いてね。


由美:今日は握手会よ。


マネージャー:誰がみてるかわからないし、いまは色々、口コミで広がるのがはやいのよー!


真:ですよねー。ほら、もうネットでは、なんか普通だった。って言われてますよ。


マネージャー:次は挽回するわよ!話題をかっさらってやりなさい!


由美:オッケー任せて!


真:乗せるの上手いなー。さすがプロ。しかも、モデルさん並みに整った顔立ちとスタイル。


マネージャー:どこみてるの?私に惚れるのはまだ早いわよ、坊や。


由美:早過ぎるわね。私で我慢しなさい。


マネージャー:お、その気になってるね!さあさあ!我が雑誌の看板娘!張り切って行ってこい!


由美:よし、いきましょうか。


真:あと、2分位休めますよ。


マネージャー:時が来るのを待っちゃダメよ!自分から前のめりに行くのよ!


由美:わっかりましたー!行ってまいります!真ちゃん!行くわよ!


おお、さっきより増えてるんじゃ無いですか?


ファンA:お、出てきたよー!


ファンB:うわー大胆ね。


ファンC:あれ、普通の人は似合わないわよね。


ファンD:私があれ着たらただの仮装よー。


マネージャー:勝手に写真撮らないでね。


ファンA:勝手じゃなければ良いんですか?


マネージャー:こっちもプロだからね、カメラマン容易してあります。


カメアシ:なんか呼ばれたんですが、ここですか?


真:誰かきてますよ!


マネージャー:お、来たわね、カメラ小僧崩れ!


カメアシ:なんて言い草ですか。


マネージャー:本当のことでしょう?


カメアシ:ま、そんなもんですけどね。


マネージャー:彼はカメラアシスタントなんだけど、一眼レフ持たせるとイマイチなのよね。 ただし、スマホや携帯で撮らせると一流よ。


真:そんなひとも居るんですね。


店長:写真撮りたい人は自分の機材準備してくださいね。


カメアシ:ちょっとこの照明の場所変えていいですか?そんで、この角度がこうなると、影か良い感じにね。


真:やっぱりプロだなー


マネージャー:さて、始めましょうか。


由美:マネージャー、この衣装で座るとなんかゴワゴワして気持ちわるいんですが。


マネージャー:それは困ったわね。そうだ、付き人、椅子になりなさい。


真:はい?今なんて言いました?


マネージャー:椅子になりなさいって言ったの。耳元で囁いて欲しいの?


真:いえ、椅子って、なにやるんですか?


マネージャー:はい、イヌの真似して、四つん這いね。


真:なんですかそれ!それに、重いでしょうよ!


由美:あら、失礼なこと言うわね。重いかどうかはわからないでしょ?


早く!もう始まったんだから、覚悟決めて!


うーんわかった、ボーナス出すからね。


真:本当ですか?


マネージャー:そうね、撮影に協力して貰えたのなら、それなりの謝礼はだすわ。これは遊びじゃなくてビジネスなのよ。

あなたもセットの一部として、人生を全うしなさい!


真:いつまでやらせる気なんだろう?えーい、わかりました!やらせていただきます。


由美:はーい、がんばってね、椅子さん。


真:顔出しはやめてくださいね。


マネージャー:じや、これでもつけといて。


真:蝶の仮面?


マネージャー:これ一個であなたの面が割れないのよ、ありがたいでしょう?


真:怪しい人全開だな。えーい、もうどうにでもなれー。


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