再会。
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<バイト帰り、最終バスの中>
真:
ひっでーよな、店長。だいたい俺があんなクレーム処理できるかっつぅの。
やれやれーって、もう日付も変わってるじゃんよー。なんとか終電、間に合ってくれよ!
あら?向こう向いてはいるものの、見覚えあるなー。 スラーっとした感じで、長い髪。
もしかして?
由美:なに見てるのよ?
真: うわっ!
由美:なんだ真ちゃんじゃないの。
真:あれ、由美さんでしたっけ?あきの友達の。
由美:
おおーこういうことあるんだねー。
これはもう運命の出会いだね。恋に落ちるしかないねー。
真:またまたーなに言っちゃってるの。
由美:今日から私が彼女ねー!
真M:おいおい、誰かと一緒のこと言ってるな。
由美:なーんてね。
真:バスの中なんで、静かに。
由美:はいはい。で、なんでこのバスに載ってるの?今日は一緒じゃないの?
真:亜希は今日、昼番だからね。20時には帰っちゃいましたよ。
由美:あらそうなんだ?いつも一緒じゃないのね。
真:いつもってそんな、一緒に住んでるわけじゃないのに。
由美:へー同棲しちゃえばいいのに。
真:
まあ、そりゃ出来れは一緒に住みたいですよ、もちろん。
でも、あそこはお父さんが厳しくて。
由美:そんなこと言ってると、誰かに取られちゃうぞ。
真:いやーそれはー、無いとは言えませんが。
由美:可愛いからなー人気あるからなー。へへへ。
真:そうやって不安にさせないでよー。
由美:
あははは。人気あるのは本当。誰かに取られるのは、まぁ、多分無いだろね。
恋は盲目だからね。 君の悪い部分なんてみえてないだろうね。
真:
悪いところだらけですからね。なんで俺なんだろう?
そもそも、あれ、告白なのかな?
由美:聞いたよ。なんか、強引に彼女になったとか、言ってたからね。
真:今日から彼女って、それ告白ですかね?
由美:本当に言ったの?勇気あるねー、試したんだねーよしよし。
真:もしかして、由美さんが?
由美:
まあ、そんな感じのことは、アドバイスしたかな。
優柔不断型草食男子には、そのくらい強引に行かなきゃってね。
真:いやーその、まんまとはまっちゃいましたね。
由美:悪い気はしないでしょ?
真:まあ、そうですね。可愛いし。
由美:惚気られちゃったわねー。
真:
由美さんは、美人さんだからなー。
今日から彼女なんて言われたら、「はいっ!」つて緊張しそうだ。
由美:あら、そう?なら、そうしてみる?
真:なんですか?飲んでるんですか?
由美:飲んでるわよ。悪い?それとも、お酒くさい?
真:お酒くさいかはわかりませんけどね、このくらいはなれていると。
由美:座席の端とはしじゃあね。ん? 気が効かないわね?こっちに着なさいよ。
真:近づかない方が良いような気がしてますよ。
由美:いいから。
真:やれやれ。
由美:返事は?
真:はいはい。
由美:ハイは一回!
真:先輩かっつうの!すいませんね、彼女、ちょっとお酒が入って。 ほら、少し静かに!
由美:なんで近くに来たのよ?
真:はぁ?呼んだそばから。
由美:冗談よ、そんなに飲んでないから。
真:なんか荒れてますねー。
由美:
いやーねーいろいろやなやつもいるんだよ。
ちょっと派手な格好してると遊んでるんだろう?見たいに見てくるやつがさ。
頭にきて、手元のカシスオレンジ顔にぶっ掛けて帰っきちゃった。
真:そうですかー。怖いもの知らずもいるもんですね。
由美:
おかげで、他の仲間からも総すかん食らっちゃってね。
一人で少し飲んでたってわけよ。ヤケ酒だよー。
真:
人を見た目で判断するのはよくない。
親戚のおじさんも見た目は怖かったけど、お手伝いすると小遣いくれたもんな。
由美:まぁ、金は払ってないわよ。二席隣の男がおごるって言ってたからもらっといたよ。
真:はぁ、まぁ、美人は得ですね。
由美:
はぁぁ、なんかこう、玉の輿ってうまくのれないもんかねー
でもぉ、中身のない男なんていやですぅー。
真:
はいはい、静かにしましょうね。
そうそう、由美さん服はどうでした?一個はかわいいのきてましたね。
由美:お、気づいてた?亜希に選んでもらったんだけど、よかったでしょ?
真:
うん、お化粧のせいか、少し年上に見えましたけど、似合ってましたよ。
けど、今日はあんまり化粧してないのかな?
由美:私、あんまり化粧好きじゃないのよね。ほとんどスッピンよ。
真:げ、それでもあんなに派手な、っと、綺麗なんですか?
由美:まぁ、街中でなんとかって事務所の名詞もらったりしたけど、怪しいもんよね。
真:そんな、俺に名刺渡されてもって、げ、めちゃめちゃ有名なところじゃないですか!
由美:あらそう?本物かどうか、怪しいもんだわ。ふんっ。
真:いやー、これ、みんなほしがってるでしょ。
由美:興味ないわねー。zzzz
真:
そろそろ着きますよ。ほらついた。
さて、降りますよー。ほら、カードはどこですか?
由美:んー?たぶんこれ。
真:これ、薬局のやつじゃないですか!
由美:そんじゃこの中から探しておいて。
真:
そんな、全部渡されても。うわー待たせてる。
えっと、これだ、このカード。で、こっちが俺のと。
すいません、いろいろご迷惑かけて、はははは...
降りますよ、右足、左足、って二人三脚か。
新人バイト:
あれ?主任?おっと、隣の女性はアキさんじゃないな?
これは、面白い事になるかもしれないな。ふふん♪
<事務所にて>
真:おはようございます。 昼なのに業界っぽい挨拶だなぁ。
亜希:まこっちゃん、お話があります。
真:あき、持ち場からはなれちゃダメだって。
亜希:私にはそうする理由があるのですよ。
真:なんだよ、その言い方。
亜希:私の事が嫌いになった?
真:はぁ?オイオイ、何急に言ってるの?
亜希:じゃあ、二股かけてるわけ?
真:ええ?何怒ってるの?
亜希:
なんか、夜中にどこの馬の骨とも言えない女の子と、
肩に手を回して仲良く歩いてたとか? どういうことかしらね?
真:へえ?何のことだ?
亜希:
どこの女かは関係ない。まこっちゃんの気持ちが知りたいの。
私なの?その子なの?
真:夜中、女の子、肩に手を。 ああ、もしやあのことか。
亜希:なによ!白々しい! で、どうなの?
真:はははー それ、お前も関係あるよ。
亜希:あなたの彼女なんだから、私にも関係あるでしょうね?
真:いや、その子の話。
亜希:なんですって? しらばっくれても無駄よ、画像あるんだからね。ほら。
真:どーれどれ、やっぱりあの日か。
亜希:で、どうなの?
真:この女性、見覚えないか?
亜希:え、こんな人知らないわよ!
真:本当にそうか?
亜希:何が言いたいわけ?そんなに私に見せ付けたいわけ?
真:お前、もう決め付けてるだろう?
店長:ちょっと君たち。
亜希:うるさい!
店長:
うるさいのは君たちの方だと思うがね。
私は夫婦喧嘩にまで給料払う気無いんだけど。
真:え、あ、店長。
店長: とりあえずさ、仕事してくれる?お客様あっての商売だからね。
真:あ、ああ、すいません。すぐに行きます、はい。
亜希:すいません、今日は体調悪いので早引きしますー 。
真:おい!この後一日で一番忙しい時間帯じゃんよ。
亜希:知りません、気分が悪いので。
店長: しようがないね。新人さん、この後も出来る?
新人バイト:いいですよ、どうせ帰っても暇だし。
店長:助かるよ。じゃ、そういうわけで、よろしく頼むね。
真:わかった、後で電話するから。
亜希:いりません。電話してこないで。
真:ちょっとまてよー。
亜希:あー気分わるいぃー死んでしまうぅー。(棒)
真:店長、僕も
店長:何ですか主任、一番忙しくなるときに。
真:いや、その、な、何でもないです。
店長:はい、この後もがんばってね。頼りにしてるよー。
新人バイト:なんか大変なことになったみたいですね。
真:いや、すいません、なんか、急に残業みたいになっちゃって。
新人バイト:いいや、まぁ、いろいろあるよね、男と女って難しいねぇー。
真:なんで画像があるんだ?
とりあえず、由美さんにフォローをお願いするか。って、
俺、連絡先知らないジャン。
連絡先も知らない女と、なんかあってたまるかっていうの。
店長:そろそろ、戻ってもらっていいかい?
真:
あ、はい、行きます。
バイト終わったら電話しよう。
ってこっちから電話するものなのか?俺、何も悪いことしてないぞ。
んーっ、わからん、後で考えるとしよう。