ワイウイ1について
ワイルドウインド、第1作目は、風の王・リティルと花の姫・シェラの馴れ初めを描いた物語です。
出会った時から惹かれあう2人ですが、実は、本来ならば、惹かれあうことがなかったはずの2人なんですねぇ。
風の王・リティルとして封印球から出られるのは、シェラの娘の時代だと風の王サイドは知ってました。しかし、花の姫サイドは知らない。花の姫を監視していたビザマは、リティルの世話係でもあるわけで、リティルの中にいるお父さん――14代目風の王・インとも通じているので、シェラの時代に、リティルが出てこないことは当然知ってました。
しかし、それだと可哀想ですよねぇ。
シェラは、風の王の妻になる娘だと、言われちゃってるわけです。それは、建国から今までの姫の中で1番魔力が強かったからなのですが……ビザマ、口さがない大人連中の口を塞いでくださいよ!
シェラが風の王の妻になることはない!と否定してあげてくださいよ!あんたなら、そういうこと言っちゃダメだって言える立場にあったでしょうが!なわけです。
歴代の姫、シェラの母も同じですが、自分達は風の王を愛してあげる存在だと母から口伝で伝えられています。姫に、風の王のことを伝えるのは、同じ花の姫候補である母親の役目だったのです。
それなのに、シェラは幼い頃から、母親が亡くなる以前から、母親以外の者から、いつ出てくるともわからない風の王の妻になる姫だと言われちゃってるわけです。ホント、リティルが出てこなかったらシェラ、どうなっちゃってたんでしょうかねぇ。宛がわれた旦那様と、産まれてくる娘、ちゃんと愛せたんでしょうかねぇ。
「どうして、わたしじゃなかったの?」とか言って、闇の王に取り込まれた闇の女王として、リティルと娘の前に立ちはだかってたかもですねぇ。
予定より早く目覚めさせられたリティルは、生き残れるかギリギリだったですけど、シェラもかなり愛情の崖っぷちでしたね。
そんなシェラさん、最初から押せ押せなんですけど、これ、18禁で書いてたら、かなり早い段階で結ばれてましたよねぇ?
いや、というか、シェラのお父さん、娘の処女勝手に捧げちゃダメですって!リティルが経験者で紳士じゃなければ、婚前交渉になっちゃってましたとも!
下世話なことを叫びましたけれども、ラブラブなお2人は、後のナンバリングでも際どいシーンを量産してくれますからね。15禁なんで、濁しまくりですけど!
まあ、恋愛ありのファンタジーなので、神話や昔話によくある、神秘的な性行為という要素を、取り入れております。
2以降は、精霊の世界が舞台で、夫婦になってるわけで、そこは避けて通れないというか、何というか。リティルとシェラの子供達も出てきますしね。
些細なことから、歯車が狂ってしまったワイウイ1。
実は、初めはそんな設定なくて、ただリティルとシェラがイチャイチャしてるだけのお話だったんですよねぇ……。
気がついたら、こんな壮大になってました。ただの悪役だったはずのビザマが実は味方で、シェラを助けたくて、運命を歪めたとか、リティルは実はグレてて経験済みだとか、なかったんですよねぇ。
ただ、ラッキースケベという拷問に、耐えまくるリティルを書くだけの話だったはずなのに、どうしてこうなった?な、ワイウイ1でした!