ワイウイ10について
次はノインがパワーアップ!って思ったんですけどねぇ。とんでもないことになってしまいました……。
まさかの風の騎士・ノインとの別れ!
ノインに認めてもらいたくて、心身を磨いてきたリティルだったんですが、それがノインの命を縮めてしまうなんて、思ってなかったですよね?
生まれが無理矢理だったノインは、かなり早い段階で、自分が有限の精霊だと気がついていました。
中途半端な蘇りと、当時上級精霊でしかなかったインファの霊力では、繋ぎ止めることが不可能だったんですねぇ。
自分は、風の城の皆を鍛える礎。ノインはそう自分を位置づけ、一家の皆を導いていました。その為に、禁止されていた単独行動もなんのその!
インファにしてみたら、1番の問題精霊だったことでしょうね。
けれども、インファも認めている14代目風の王・インなんですから、見て見ぬ振りをしていたとそういうことです。でも、インファさん、その都度情報は集めてましたよ?
どこかで死んだら困りますからね。
そして始まった今回の10!風の騎士・ノインの黄昏編。
生きる意味を見失って、不安定なノイン。
一緒にいたのがリティルだったら「嘘だろ?」っていうレベルですね。まあ、リティルがそばにいたら1点の揺らぎなく安定しちゃうんで、リティルでは見られない姿です。
ついに迫った命の期限に、ノインは最初は従う気でいました。
なんせ彼の中身は伝説の風の王!ですからね。命を導く者が、死を回避するなんて……って事なんですが、リティルの信条は、生ある限り足掻け!なんですねぇ。
教えてくれたのは深淵の鍛冶屋・ゴーニュです。彼も知ったのは偶然でした。
地下闘技場の支配人でもある彼は、皆の能力を数値化して、ゲームのように模擬戦を楽しめるようにしてました。その過程で気がついたんですねぇ。
ノインの命の期限については、隠されていたわけですが、最初に気がついたのは、再生の精霊・ケルディアス。ノインの親友です。
死を受け入れたノインに「リティルと兄ちゃんと話し合えやぁ!」と声をかけます。
しかし、曖昧にノインに躱されてしまいます。
どうしたものかと悩んでいると、インリーも様子がおかしいとケルゥ、シェラに問い詰められます。状況を知ったシェラに怒られて、ノインは蛇のイチジクが見せた夢と向き合おうかな?と思い始めます。
死ぬ前に、リティルとインファには話さなければならないと思っていたこともあり、ノインは抗う決意をするわけです。
そして現れたリャリスと元5代目風の王・インラジュール。
過去の作品にも、インラジュールの名は出てきてましたねぇ。
インジュの愛称で知られる、とおっても頭のいい王様でした。
そして、色欲魔!流した浮名は数知れず!絶倫だったかどうかはわかりかねます……。
煌帝・インジュとは、下半身が真逆ですねぇ。なんせ彼は、恋愛感情のない、不能の精霊ですから!
そんなインラジュールの異名は賢魔王。魔王なんて、赤き風の返り血王の異名を持つインと、通じるモノがありますね。
かなり異彩を放つ、王でした。強さも申し分なく、インの次に長く生きた王様でもあります。なぜ、崩御なさったんでしょうねぇ?それは、また後の作品で。
なかなかに癖のある、彼を主役にしたら、18禁いける!と思っちゃう楽しい人です。
案内役のリャリスちゃんは、異形のお姉さんです。
ワイルドウインド、なぜか男ばっかり活躍しちゃうんですよねぇ。
花がない!恋愛もっと書きたいんですけどねぇ。女の子、活躍させたい!
気を取り直して、今回のゲストヒロインは、このリャリスちゃんでした。
強くて格好いい女性!って……こんな感じ?キャラクターの引き出し!ああ!足りない!
インジュが一目惚れしてましたねぇ。恋愛感情なくなっちゃったのにね!
インラジュールの策略で、智の精霊を継いだリャリスは、リティルの養女として風の城に通うことになるんですが……インジュの恋、進展するのかな?ああ、恋愛感情ないんでした!
っていうか、またインジュ!もう、主人公インジュでよくないですかぁ?
リティルが導き手に回っちゃったんで、問題児なインジュがいい感じに迷うわ問題起こすわで、書きやすいんですよねぇ。
ああ、困った子!
でも、ワイウイの主人公はリティル!頑なにリティルです!
そして忘れちゃいけないのが、ノインの妻で、精霊獣のフロイン。
今までのシリーズでは影の薄い彼女ですが、ここでスポットを当てないでいつ当てる!ということで、語られなかったノインとの夫婦生活をお披露目。
恋愛感情の薄いノインが選んだオウギワシですが、ちゃんと愛していましたとも!
夫婦間で交わることで発動する、奇跡の魔法・霊力の交換ができないと、フロインは悩んでいたわけですけど、そんなことより、安らぎを選んじゃうところがノインですねぇ。
ガッツリラブラブな、リティルとシェラ夫妻。
いつまでも付き合い始めか!?の、インファとセリア夫妻。
何も望まない。ただそばにいてな、ノイン。フロインは絶賛困惑中。
妻として役に立たないと苦悩するフロインは、ノインに離婚を切り出した事があります。何度も、ノインを守るために離婚を決意しますが、ノインに丸め込まれ、それが叶いません。そうこうするうちに、ノインに命の期限が!
抗うことを決めたノインと、最後まで共に行くとフロインは寄り添います。
わたしの夫は、あなた1人。フロインの愛は、ノインに未来を示します。
今回のお話は、作者も悩んでいた(おい!)ある一言の為に書いた作品です。
ノインとリティルって、なんて表現したらいいの?
主君と騎士。って言われればそうなんですが、どうもしっくりこない!
かといって、父と子じゃないし……。
リティル、ノインには強がるんです。インファには案外簡単に弱音吐くのに、ノインには突っかかっちゃうんです。でも、大好きなんですよねぇ。
認められたい、頼りにされたい。父親のインは指針ですけど、ノインに抱くのは憧れで。
対するノインも、インとは違います。
インは息子としてリティルを愛し、永遠の風の王として生きてほしいと願っていました。
ノインも、リティルを永遠の風の王にというところは共通しているんですが、リティルのことを平気でからかったり、強がるリティルを強がらせたままにしてあげたり、ちょおっと父親の愛とは違うんですよねぇ。
そして、結論に達したのは、兄弟。でした。
優秀なお兄ちゃんが、大変な役職に就いている弟を、温かく見守りながら手助けしている。
うん!これ!これだよ!ということで、何が?というツッコミは受け付けませんが、ノインとリティルには向き合っていただきます。
今回は、ノインから、インというしがらみを取っ払う為に書いた作品で、本題の『リティルとノイン兄弟』を描くための序章的な位置づけです。
インファのパワーアップ同様、続いちゃいましたねぇ!ページ数的には、うっすいけど!
ノインという庇護から独り立ちすると決めたリティルは、力の精霊・ノインとなった彼とどんな関係を築いていくんでしょうか?
次回11は、すべてを失ったノインとリティルの、交流を描いた物語です。