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VRMMO始めたら最初の村で死にかけたけどどうすればいい?  作者: GENc
過去:〘魔を統べる闇夜の姫〙
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邂逅

あああ!遅れて本当に申し訳ありません!

いろいろ忙しかったのもあってなかなか時間が取れなかったのと、内容に修正を繰り返していたらこんなに遅くなってしまいました!

重ね重ね申し訳ありません!

道中、邪魔なエネミーを片っ端から剣で叩き切り、吸血姫がいるらしい場所へと向かう。


その間に上がったステータスで"あるスキル"がランクアップしたのは幸いだったな。



念のため、ということであの2人にはこっちからチャットしたら来るように伝えてある。

狂気とか独り占めとか言われても構わん。俺はソロレイドがしたいんだ!





「で、ここがその場所か。」

「ん。褒めて。」

「私も手伝ったんだよ、褒めて褒めて」

「はいはい、ガーネットもロシュラも頑張ったな、偉い偉い」



当然そこには情報をくれた"宝石箱パンドラ"の少女がおり、いつもの如くこちらへ甘えてくるので頭を撫でる。



右手で撫でている朱色の髪の少女はガーネット、俺の知る限り最も高い暗殺能力を持つ忍者アサシンだ。

主に諜報やPKの暗殺を行う、どう見ても小学生だが、本人曰く中学生らしい。

持っている剣も一見地味だがとんでもない性能で、正直俺の持つ剣といい勝負が出来る。斥候でもアサシンでもないやんそれ。



そして、左手で撫でているのはロシュラというガーネットより少し薄い、緋色の髪の少女だ。

こちらは完全な諜報特化で、ジョブ的に言えば忍者インテリエージェントといった所だろう。

ちなみにインテリエージェントというのはエージェント(和訳でスパイ)の上位スキルで、諜報関連では右に出る者はない。

この世界ゲームで忍者と言えば真っ先にこの"宝石箱パンドラ"があげられるくらいには優秀だ。


ちなみに、あと数人いるはずだが…



「あー、ほかは寝てるのか?」

「ん、私もそろそろ寝る。じゃないと怒られて明日できない。」

「私も…それじゃあ、おやすみ。」



そういえばそこそこ遅い時間だったな。

いくらこの世界ゲームでは時間が長いとはいえ、もうちょっと、もうちょっとで続けると眠れないのは経験済みだ。


目の前で2人がログアウトしたのを確認すると、まるでそれを待っていたかのようなタイミングで異常が起こる。






ゴゴゴゴゴゴゴッ





地面が大きく揺れ、周囲を見回すと、目印の入った岩が光り輝いていた。

その岩はビシリ、ビシリと不快な音を立てており…



強烈な衝撃が体を突き抜け、砂塵が舞う。

岩は粉々に破壊され跡形もなく砕け散ったようだ。




目の前のウィンドウに警告と大きな文字が出現する。








"序章プロローグ"








(始めよう)

چلو شروع کرو


(無意味な闘争を)

ایک بیکار جنگ






どこからか聞こえてきた透き通るような声が、俺の脳に危険信号を送る。

咄嗟に未だ砂塵の舞う岩の破壊跡へと目を凝らすと、何かが光り━━傾けた頭スレスレを通過する。


砂塵が晴れた、そこにいたのは…人ならば20代前半ほどの女性だった。



美しく長い金髪が腰のあたりまで届き、背中からは大きな蝙蝠の羽が生えている。

こちらを見る碧眼は宝石を埋め込んだように綺麗で、吸い込まれてしまいそうなほど深い色だ。

フリルが沢山付いた華美なドレスは彼女の美貌を引き立たせるだけのものとなっていて、文献で見た"絶世の美女"の通りだった。



そんなことはどうでもいいが。




俺が注目しているのはその武器だけだ。

先程飛んできたのは大きな弓から打ち出された矢のようで、身の丈程の真っ白な弓を構えている。

矢をつがえて。



ビシュッ!



俺が全力で伏せながら走ると共に、矢が背中を擦っていく。

同時にHPが少し減るが気にせずに走って接近する。


顔を見ると攻撃を止めてしまいそうなので、顔は見ずに弓だけをみて走る。



もう一度、矢を取り出すことも無く弓に矢が番えられるが、距離的にはぎりぎり届く!




ビシュッ!

「【神速抜刀】‼」



俺の腰に挿してある日本刀を目に見えない速度で抜刀、矢ごと弓を攻撃する。

流石に初っ端から体を狙うのはなんというか…躊躇われるというか…



ガギィィィン‼



案の定弓に刀が防がれるが、思ったよりに、思わず笑みがこぼれる。


彼女は焦っているのか距離を取ろうとするが、関係ない。

俺はやるなら徹底的にやろうと思い、刀を納刀した。



その攻防が延々と繰り返される…




 ……

   ………




何度斬ったか既に覚えていないが、互いに疲労が現れ始めた。

とはいえやることは変わらず、矢を弾きつつ弓を攻撃…と、その行動をステップでキャンセルして全力で斜め後ろに飛ぶ。


斜め後ろなのは動きを把握しつつ避けるため、だったのだがこれがまた予想外のことをしてきた。



またしても警告音が響き、最初の矢…高速で、恐らくガードや打ち消し不可の矢を撃ってくると考えた。

が、文字が違った。




"本題ライフ"




またしても、透き通るような声が辺りに響く。









(生きることの意味)

زندہ رہنے کی وجہ



(死への恐れ)

مرنے کا خوف



(私は忘れてしまった)

مجھے یاد نہیں ہے








最初と同じで、何を言っているのかはわからないが、何故か意味が伝わるような気がした。

そして、弓から撃たれた矢は…これまた悲惨な光景だった。


何十、何百の矢が曲射によって降り注ぐ。

もし、あの時離れていなければと後悔するが既に遅し。


数多の矢は大地を針鼠のように変えていく。




「【八岐一斬ハチクビオトシ】‼‼」



カカカカカ‼

カカカ‼

カカンカカカカ‼

カカカカン‼

カカキイン‼

キキキ‼

キカカカカ‼

キィン‼

カァァァン‼



スカッ‼



「っしゃあ‼やり遂げたぜ‼」


飛んできた矢の内俺に当たるものは全て弾いた。

これが俺の力じゃい!と最後の一振りを外したのを誤魔化しつつドヤ顔を彼女へと向けた。



光の矢が飛んできた。

横を向いていなければ当たる位置に。





もう一度、彼女が弓矢に光の矢を番える。





…え、もしかして最初の矢を連発する感じ?

すぐにもう1話入れる予定です!

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