決意と転移
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俺も五十鈴も固まっていた。
「…侵略?」
「そ。ほら、これ見てみろよ。」
俺の問いに答えた唯一神が、ウィンドウを出してこちらへと見えるようにする。
そこには2人の老人が会話していた。
白い髭を蓄えた禿げの老人が口を開く。
『うむ、この人間でよいかの。』
それに頷くのは頭の上に一本だけ髪の毛が残った老人。
『そうじゃな。…ふふふ。』
『えーっと?それで、おぬしは何故あの世界に干渉するのじゃ?特におもしろい物などないじゃろ?』
ダンッ!
髪の一本ある方の老人がテーブルをたたき、髭の老人がびくっと震える。
『あの世界で上玉を見つけたのでな…忌々しい小僧に隠されてしまったから、こうやって干渉するしかないのじゃ。』
『上玉…はぁ。おぬしはまた別の人間に劣情を抱いておるのか…』
『劣情?いいや、これは愛じゃ!』
その剣幕に押された髪のある老人はため息を吐く。
『…じゃが、本当に大丈夫なのかのぅ…』
『そりゃ、当然じゃ!余に失敗などありえぬ!』
『おぬし…あの新入りに負けたのがそんなに悔しいのか?』
『負けてなどおらぬ!あれは…ともかく!余の言うことを聞くのじゃ!』
『…スキルを与えて途中から意識を乗っ取る、じゃったか?』
『そうじゃ!』
『わかっておるじゃろうが、あの新入りにはばれぬようにな。』
『無論じゃ!さあ、早く人間を殺すのじゃ!』
髭の老人がささっと手を動かすと、一本髪の老人が満足そうに頷く。
『世界へと影響を与えない程度の人数じゃが、これが魂じゃ。』
髭の老人の掌の上には、ぼんやりとした彩色の光玉が幾つか転がっていた。
『ふふふ、では、魂の色付けを始めようかの』
…
……
………
その映像に俺達は唖然としていた。
「こういうことだ。どうやらあの"管理者"はまだ懲りてなかったみたいだから、ちょっと行ってくるかな。」
「…今見た時、魂?2つじゃなくて複数あったんだが、2人じゃないのか?」
「ああそれは問題ない。他の魂なら色付け…スキル付与に失敗して消失したからな。」
「消失…」
沈黙が部屋を支配する。
俺と五十鈴はこの状況に対して言葉も出ない、といったところで。
唯一神は何かを考えていて。
「で、帰りたい?家族とかあの世界にいるんだろ?」
「…いいえ、私はこの世界のほうがいいです。」
「お?それは嬉しいな。自分の世界を褒められるのは"管理者"として最高の名誉だ。」
自分の世界…?偽物なんだよな?こいつ。
…じゃあ、唯一神本人はこの世界について知らない可能性もあるのか?
そんなことを考えていると、五十鈴が話し始める。
「私は元の世界ではいいことなんてありませんでした。いつも無理して周りと合わせたり、偽善で動いたり…でも。」
「でも?」
「私は、わがままかもしれませんが、この世界でやりなおせる。…なんて、思ってるんです。そうそう上手くはいかないと思いますが…これが、私の答えです。」
その答えに満足そうに唯一神が頷く。
「答えがでたなら話は早い。早速この世界のルールを教えようか。」
…
……
………
「さて、理解できたかな?」
「は、はい。…たぶん」
俺と唯一神による5分でわかるこの世界の説明が終わり、ここで俺は思い出した。
「あ、そういや唯一神。俺は魔皇に転移してもらったけど、あの2人てどこにいるんだ?」
「んー…あー…うん…その…だな…」
「なんでそんなに焦って…」
「あいつらは王城に転移して、お前だけ森に転移したんだ。」
「王城?なんでまた。」
「魔皇もいろいろ考えて、一番安全なところに送ったんだよ。うん。」
「…俺だけ森なのは何故なんだ?」
「…だよ…」
「ん?」
「転移する瞬間に俺が座標ずらしてロックビートルの前に落とそうとしたんだよwwww」
「お前のせいか!ってあれ?それならなんで…ああ、そういうことか。」
俺と唯一神が五十鈴を見る。
「えっ?えっと…あっ!」
「ほら、結果的に人助けになっただろ?」
「それはそれ、これはこれだ。…っていうか、異世界からの転移って普通気付かないか?」
「気付かねえよ。お前は俺を神かなんかだと思ってないか?」
「神だろ。」
「あっ…いや、まあ、2人は王城でお前の行動を逐一監視してるから、さっさと行った方がいいぞ?」
「え、監視?見られてるってことか?」
「ヒント、【望知掌握】」
「ああ、そういやそうだったな…」
「え?え?話についていけないんですが…」
「まあいい。時間取った分今送ってやるよ((笑)」
「…待て、自分で行った方がいいと俺の勘が━…
そして、2人は転移する。
残ったのが唯一神だけの空間で、一人呟く。
「さて、あの"管理者"殺してこないとな」
ルールの説明の一部
「はい!この世界のルールってなんですか!」
「まずまっとうに生きていれば寿命以外で死なない」
「えっ?」
「神っていうのはわりとそこら中にいる」
「そうなんですか?」
「あと良く死ぬ」
「死なないんじゃ…あれ?」
「でも生き返る」
「え?え?え?」