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VRMMO始めたら最初の村で死にかけたけどどうすればいい?  作者: GENc
転生者の宴、転移者の末路。
36/48

転移者発見

スキル、魔法、キャラ(能力、名前、容姿等なんでも可)募集してます。

王都"外周の森"━…



「っと…あれ?」


転移による不思議な感覚を残しつつ、周囲を確認…したのだが、なぜか俺一人しかいなかった。

はぐれた…いや、転移なら纏めて送るはず…


…ん?



「これは…」



もしかしたら少し離れて転移したのか、と考えていた時、この世界には無いはずの物を見つける。


それは一枚の小さな紙だが、その表面はラミネートされていた。

名前と顔写真、etc…


「どっかの中学の学生証…でも、こんな学校日本にはなかったよな…いや、どう見ても日本語だし東京って書いてあるが。」



━━━…‼



「今のは悲鳴?ということはこれの持ち主…?なら、行ってみるか。」


とりあえず何かしたい、というか暇な俺は"照前 五十鈴"という女子生徒の学生証をインベントリに入れて、声のした方向へと向かっていった。



 ……

   ………



「えっと、確か声がしたのはさっきの場所からX軸258m、Y軸1506mくらいだったよな…」


前々世リアルで鍛え上げた聴力を駆使して大まかな場所に出たが、そこにはなんの痕跡も…あった。

恐らくこの足跡はロックビートル…岩のカブトムシの物だな。

あれは怖い。体長が1mあるのもだが、なんといってもその体が黒くテカっているのが怖い。


全く同じ大きさで特定の期間ごとに出る"黒き絶望G"というやつがいてだな…

それと全く同じテカりなのだ。



あれ?何してたんだっけ俺…










そうだよ!人探しだよ!


というか今更だがこの姿で行ってもダメじゃないか?

どう見てもガキだし。



えーっと、たしかインベントリにあれが…



 ……

   ………


_ _ _ _ _ _ _ _ _ _




私は照前てるまえ 五十鈴いすず



扇舞おうぎまい中学校3年生。

年齢=彼氏無しのさびしい人。

幼馴染はいるけど、あれは怖いし…



キシュアー‼



あ、でもここから助けてくれたら少しは好きになるかも。

いややっぱないか。いっつもいろんな人の胸ばっかり見てるし。

あの視線のせいでいろんな人に嫌われてるっていうのも知らないんだろうなぁ…



キシュー‼




現実(?)逃避終了。


今、目の前にすっごく大きいカブトムシがいます。

沢山の涎を流して、とっても怖いです。

なんか目が赤いし!

あっ…近づいてきた…

怖い…怖い…


でも、さっき足をくじいちゃったからもう歩けない。


いやだ、しにたくない。



なんでこんなことに?

さっきまでいつもの帰り道を歩いてて…

でも、いつの間にか知らない森にいて…

見たことない木ばっかりだから不安になって、森を出ようとしたけどどれだけ歩いても出れなくて…


そしたら、このカブトムシが近くにいて…


必死に走って一回は完全にいなくなって安心したけど、逆側から飛んできて…


そして、今。

また撒けたと思って安心したら足をくじいて…

怖いよ、誰か助けて…



そんな私の願いも空しく、カブトムシは大きく口を開けて…



「やっと見つけた。」


声のした方にはくらいので。

カブトムシは一瞬で



_ _ _ _ _ _ _ _ _ _



いやあ焦った。


今にもあの少女が食べられそうだったからつい重力魔法オーバーキルで潰しちゃったけど。



「えーっと、どこから聞けば…」

「あ…あの…」

「ん?」


やりすぎた感があってロックビートルのいた場所を眺めていると、先ほどの少女が話しかけてくる。

先ほどの学生証で確認した通り、結構な美人だった。

制服は上はポロシャツで、下は紺色の膝上までのスカート。

黒髪をシュシュでポニーテールにまとめてあり、清楚系って感じだ。

学校ではさぞモテたんだろうなぁ…


俺?

そもそも学校なんて試験だけ点字使ったテストで終わらせたよ。

大学分まで終了済み。

だからモテないわけじゃないんだ!


「お、お名前聞いてもいいですか…?」

「え?あ、ある…じゃなくて、ムスカリだ。」

「ムスカリさん…日本人じゃ無い、ですよね?」

「ああ、そうだな。」


それを聞いた少女が少し赤い顔を俯かせる。


「あー、なんかすまん。」

「いえ、落ち込んでるのはその…って言っても信じてくれないよね…」


後半は小さな声だったが、俺にはしっかり聞こえた。

そのうえで俺は。


「えっと、どこから来たのかは知らないけど、とりあえず近くの町まで送ろうか?」

「え…いいんですか?」


俺自身も驚いているが、なんかほっとけない少女だったのだ。

理由はわからんが…どうでもいいか。


「ああ。ぶっちゃけこれから行く予定だったからな。」

「えっと…それでもご迷惑じゃ…」


「いきなり"異世界"なんて飛ばされたら大変だろ?」



αムスカリ「そういえばなんでこの森で迷ってたんだ?」

五十鈴「えっと、どれだけ走っても森を出れなくて…」

α「…ここ、迷うほど広くないんだけどな…」

五十鈴「ん、聞こえませんでした、もう一回お願いします」

α「脚怪我してるならおぶっていくか?って」

五十鈴「え!?いや、その…いいんですか?」

α「だってなぁ…どうせ迷子になるんだろ?」

五十鈴「流石に迷子には…なり………   」




この後おぶって3分で着いた(五十鈴が迷っていたのは数時間)

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