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VRMMO始めたら最初の村で死にかけたけどどうすればいい?  作者: GENc
転生者の宴、転移者の末路。
35/48

剣と刀と魔皇の記憶

今回遅れたのは次をどの年齢で始めるかで悩んでいたからです。

あと、純粋に暑さでダウンしてました。


今回から新章始まります。

あと、新章最初はヒロインが出ません。ご了承ください。



スキル、魔法、キャラ(能力、名前、容姿等なんでも可)募集してます。

王都某所━…



「…ここは?」


一人の青年が虚ろな目で周囲を見渡していた。


「西洋風…獣人…魔法!?もしかして…」


そう呟く青年は黒髪黒目、普通の顔で普通のを着用していた。


「異世界…なのか?」


その目は徐々に光を灯し、頬を緩める。


「ステータス!」


青年の前に"それ"が現れ、青年の顔を歪ませる。



「このスキル…やっぱり俺は…ははははっ!」





_ _ _ _ _ _ _ _ _ _


魔皇城最上階━…




「これが最後じゃ。…本当にやるんじゃな?」


「当然。」


「ならば…ゆくぞッ‼」


「…っ!」




ギイィィィンッ‼




剣と剣が交わり、甲高い音を響かせる。


方や真っ黒なオーラに包まれた両手剣。

方やうっすらと緋色のオーラを纏う日本刀。


魔皇ロードと、ムスカリがそこにいた。


どうしてこうなったか、時刻は数分前に遡る…



_ _ _ _ _ _ _ _ _ _



魔皇城に来て1週間。


することもないので適当に武器をメンテナンスしたりして過ごしていた。

…が、本格的に暇になってきた。


というわけで、魔皇ロードさんに頼んでみた。



「街行きたいんだけど、転移して?」


「だめじゃな。ムスカリ君はまだ若すぎる。」


「えー…見た目くらいどうとでもなるだろ?」


「だめじゃ。…そもそもなぜ儂が連れてきたのかは覚えておるのか?」


「ローズが頼んだからだろ?」


「そうじゃ。しかしムスカリ君は娘とほとんど顔を合わせてないじゃろう?」


「まあ…必要ないからな。」


「儂としては、娘の願いはかなえたいのじゃ。わかるじゃろ?」


「知らん。」


「ふむ…では、こういうのはどうじゃ?」


魔皇ロードさんはその手に闇の魔力を集める。


「…なんのつもりだ?」


「ここで勝負して、儂に勝てれば街に行くことを許そう。それぐらいの力が無ければ娘達は守れんだろうて。」


「こちとら5歳なんだが…というか連れて行くのは確定なのな。」


「君が強いのはから知っておる。これはただの確認じゃよ。」


「話が通じねえ…」


…前?


それは龍を殴って撃退したことか?

それとも…


考えた末に、インベントリから一振りの真っ黒な鞘に収まった日本刀を取り出す。


鞘から剣を抜くと、魔皇は魅入られたように刀身を眺める。


ほんのりと緋色に輝くそれは、刀身のはばきから先端までの一定間隔ごとに赤い線が刃に模様のように刻まれていた。

何度か軽くそれを振り、魔皇ロードさんへと目を向ける。


「〚能力制限解除〛」


「…後悔は、無いのじゃろうな?」


「命のやり取りじゃあるまいし、問題ないな。」


「そうか…」


魔皇も腰を下ろし、闇の魔力で構成された両手剣を構える。

その老いた外見とは裏腹に龍を超える程の威圧を放ち、目を細める。


_ _ _ _ _ _ _ _ _ _


そして現在に至る。





ギイィィィンッ‼




剣と剣が交わり、甲高い音を響かせる。



ムスカリは一歩下がり、剣をもう一度鞘に納め、居合を放つ。

魔王ロードはそれを切り下ろしで相殺、鍔迫り合いが起こる。



「うっそだろ…能力全開の【神速抜刀】なんだが…」

「この力…本当に君は想定外じゃのうっ‼」


刀と剣が互いを弾き、2人の間に数mの空白が出来る。


「次で決めるぜ…ロードさん」

「そうじゃな…決めさせてもらうとしようかのう!」



ムスカリが刀を鞘にしまい、魔皇ロードは剣を



一瞬の静寂━…




カチャッ

「【八岐一斬ハチクビオトシ】‼‼」

「【上弦月ライジングムーン】‼」



ムスカリの刀が蛇のような軌道で、八方向から魔皇ロードを襲う。

それを魔皇ロードの放つ切り上げ、たった一回。

その一回で全ての刀を弾く。


そして振りあがる魔皇ロードの両手剣が形を変え、鎌となって襲い来る━…





キィィィィンッ‼




その動きすら呼んでいたかのようにムスカリの刀が、それを弾く。

そして日本刀…だった蛇腹魔皇ロードの首元へ迫り━…


ピタリと、薄皮一枚を切り付け停止した。



「…やられたのう。日本刀ではなく蛇腹剣であったとは。」

「蛇腹"刀"だ。…昔作ったって言っても伝わらないと思うが。」

「ああ、"この世界を模倣した世界で旅をしていたんじゃったか?"」



その言葉にムスカリが目を見開き、魔皇ロードさんがニヤリと笑う。


「覚えてる…のか?」


「感覚としては"知っている"が近いのじゃが…そうじゃな。」


「…」



「…君を見るまでは、夢だと思っていたがのう。」


「夢?」


「そう、夢じゃ。」


魔皇ロードさんは戦闘の余波で傷がついた玉座へと腰を下ろす。


「知っているが、現実とは思えない。そういうものじゃった。だが、君を見た時に気付いたのじゃよ。あれは現実だった…とのう。」


「…」


「年寄りの戯言じゃ。ここからは聞くも聞かぬも自由にするとよい。」


「…?」


「━━━…




翌日、ムスカリ含む4人が魔皇城から王都へと転移した。

【神速抜刀】

【超級剣技】で習得

超高速で抜刀切り、対象を一刀両断する。


八岐一斬ハチクビオトシ

【竜殺技】で習得

大昔に八首の大蛇を倒したと言われる英雄の技。

八回斬り首を全て落とし、落ちた首からの攻撃を防ぎ、最後に心臓を貫く。

なお雑魚に使うと10回斬る内9回空振りという悲しい技。強いけどね。


上弦月ライジングムーン

【超級剣技】で習得

剣を下ろし、油断を誘い切り上げを放つ。

攻撃範囲が広く見た目以上の広さで扱いやすい。

名前の由来は切り上げた際の剣の軌跡が半月の様であったため。

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