デスゲームかと思ったらデスゲームじゃなかったけどデスゲームでもあった
今回短めです
【After Ragnarøk】を起動した俺は、神殿にいた。
横ではネリネが祈っており、俺も祈っていた…のか?
「唯一神様は迷える子羊へと道を与えます。またいつでもいらっしゃいなさい。」
神官NPCはこちらにそう言い、また一人で祈り始めたので神殿を出た。
だが、ネリネがそれほど動揺していないので違和感があった。
「ネリネ、俺が〚ログアウト〛してからどれだけ経った?」
「...〚ログアウト〛...して...すぐ...神...殿...いった...そしたら...居た...」
「じゃあ時間はそんなに経ってないのか?」
「...ん」
ということはメンテ中はこっちの時間が止まっていたのか?
となるとやっぱりゲームっぽいが…
「アルさん、見つけましたわ!」
その声に反応し周りを見ると、そこら中にプレイヤーがいた。
ログアウトボタンは…消えてない。
とか考えている所へローズが走ってくる。
「はぁ…はぁ…アルさんは怖くないんですの?」
唐突な問いの意味を考え…理解する。
「仕方なく、だがな。このゲームを妹がやるって言ってたから不安でな…」
「...妹...?」
「え、アルさんには妹さんがいらっしゃったのですか?」
「あれ?ローズには言ってなかったっけ」
「聞いておりませんわね…」
ピロリン
「ん、メールか?」
「みたいですね、私にも来たということは運営でしょうか。」
「...???」
「あー、ネリネはNPCだからメール受けとれないよな」
「...N...P...C...?」
まあメール確認と
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【After Ragnarøk】をプレイ中の皆様へ
【After Ragnarøk】の世界へようこそ!
現実において【After Ragnarøk】をプレイ可能な全ユーザーのログインを確認しましたので、特殊プログラムを起動しました。
このプログラムは全プレイヤーへ"ログアウト不可"と"現実の体の仮死状態への移行"を行います。
この世界で死んでも神殿に行っていれば死ぬことはありません。
しかし、PK行為や窃盗行為によって指名手配された場合はそのままログアウトとなります。
正規の方法以外でログアウトした場合は仮死状態が永続し、実質的な死を迎えます。
正規のログアウトは特殊な条件を満たした方のみ行えます。
それでは皆様へ、もう一度。
【After Ragnarøk】の世界へようこそ!
運営より
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「…またかよ」
デスゲームっぽい非デスゲーム(偶に死ぬ)が始まった。