第1話 地球編スタート
第1章の最後、ルクスは異界門を通じて地球へ帰還する。
そこでルクスは目を覚まし、見知らぬ天井を見てベッドに横たわっていた。
腕には知らぬ物が刺さっており、その先には何かぶらさがっている。
口を覆うようにマスクを身につけていて…。
「(ここは、どこだ)」
どうしてこうなったのか理解が追いついていない。
先ず自分の名前とか思い出せるか思い返す。
『名前は、ルクス。セルウィディアで神子をしていた』
「(確かみんなに見送られて異界門を通じてどこへ行こうとしたんだっけ)」
そして自分があの時、自分が何者なのかを知っていた気がしたが一部記憶から抜け落ちている。
今自分にある知識は全て、Vioranzeでの経験や生活しか覚えていない。
「僕は、どうしてしまったんだ」
足音が聞こえる、足音が響き近づいている。
動こうにも力が入らない、何か太いヒモのような物で身体が固定されているようだ。
前方に見える布が開かれた。
「・・・!」
全身白い服装の女性が驚き、持っていた物を落として外へ駆け出す。
遠くの方で何か声が響いて聞こえた
「アオイさんが目覚めました!」
アオイさんとは誰だろうか。
「僕の事か?」
複数の足音が聞こえ、ここへ人々が寄ってきた。
「アオイ君、目覚めてよかった。ここがどこだかわかるかい?」
全身白い服装の男性や女性達が複数。一体ここはどこなのだろう。
「わからないようなので、説明すると。ここは病院で、今君はベッドで横たわっている」
病院とは何だ?という感じの顔をしていると
「わからないのかね…?」
少し黙っていると続けて男性は言った
「1年前、君は捜索願が出されるくらい行方不明だったが突然と見つかり運ばれてきたんだ。意識不明だったが、目覚めてよかった。これでご家族の方も喜ぶだろう」
家族。ユフィ達は、どうしてるだろう。
しばらくして現れた女性が二人
碧 琉姫
この人は母親と言っていた。
碧 奏
この人は姉と言った。
何がなんだか分からない。僕に姉や親は居ないはずなのに、一体どうなっているんだ。
しかし、医者と言う人達と会話するにつれて、僕の置かれている状況は
記憶喪失と言っていた。そして何らかの方法で違う人格を植えつけられたと言っている始末だ。
僕はれっきとした、セルウィディアにいる神子でルクスだ。と説明しても聞いてもらえない。
「まるでファンタジーみたいな話、誰が信じると」
奏は言った。ゲームや漫画じゃあるまいし。と小さな声で呟く。
そうこうして、ルクスは碧 悠都としてリハビリをして数日後退院を果たして帰宅?する。