第4話 〝留学生ミレディー〟
さてさて2度目の登場、皇帝チキンです。
ユイちゃんに加えて新たなヒロインが^^
人の考えたキャラを勝手に関西弁にしちゃいました(笑)
「ふぅ、間に合った!」
ハンカチを取り出し、額にべっとりとついた汗を拭うミレディー。
「おはようございます。ミレディーさん」
客以外には無表情で素っ気ない唯葉は感情のこもらない声で挨拶をする。
「昨日は大変だったんやで。家庭教師に土木工事に……」
「大変ですね(棒)」
「ところでさ、今日から新しいバイトはんが来るって聞いてんけど、まだ来てないの?」
ミレディーがそう尋ねた途端、唯葉はぴくりと眉を動かし、視線を床にやる。
「あなたの足の下です」
「足の下?……おお」
ようやくミレディーは自分の足に敷かれた幸久の存在に気づく。
「そこにおったんか、私はミレディー。趣味は……」
「……それより、どいではくれませんか?」
「すまんすまん。あまりに心地よいもので」
「どSか!」
ようやく足をどかしてもらえる。
幸久には美少女に踏まれると興奮する変態ではないので、あの行為はただ痛いだけだ。
「おっ、よく見たらアンタええ顔しとんなぁ。アンタが新人はん?」
「えっと、川崎幸久です」
「アタシはミレディー=リーファスや。日本語ペラペラの留学生やで」
ドヤ顔でダブルピースをするミレディー。関西弁なので大阪生まれかと思っていた。
「海外生まれなのに、日本語上手ですね」
「そやろ?おかげで母国語忘れてしまいそうや」
それはそれで問題だと思うが、留学生ってことはそれなりに学力が高いということだろう。
「自己紹介はそれくらいにして、着替えてください。あと、いつまで四つん這いになっているのですか幸久君」
ミレディーを睨み、幸久に軽蔑した視線を送る唯葉。
「ほいほーい、幸久はん。覗いたらあかんで?」
彼女はウィンクすると更衣室に消えていった。
「幸久君」
「は、はい?」
「私は少し休んできます。朝は弱いもので……すみませんが、掃除お願いします」
そう言って唯葉はカウンターの奥の部屋に入って行くと、同じタイミングで着替えたミレディーが顔を出す。
「お待たせー、これぞ早着替えや!……ってあれ、ユイはんは?」
「向こうの部屋で寝ている……と、思います」
「ふーん」
特に興味もなさそうに鼻を鳴らすミレディー。
「「…………」」
特に話すこともなく、気まずい空気が流れる。
(こ、こんな時は何でもいいから話題を振らないと!)
「み、ミレディーさんは……」
「ん?」
他人とのコミュニケーションは苦手な幸久だが、苦手なりに頑張ってみる。
「ど、どこから留学してきたんですか?」
「お? 知りたいか? ひょっとして、アタシに興味あんの?」
想像以上に食いついてくるミレディー。
「イギリス出身やけど、日本の食文化に興味あって必死に勉強して留学したんや」
「ほほぉ」
必死に勉強することが、どのくらい大変かは全国の高校生が知っていることだろう。
「ここからは、話せばちょっと長なるけど、ええか?」
幸久こくりと頷くと、ミレディーは少し重い口調で話し始めた。
おおっと、今回はみずまっちゃんさんはおやすみです^^;
そんなわけで、臣将汰さんに交代です(^-^)/
皇帝チキン ➡︎ 臣将汰