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022 剣の価値

2025/6/22 改稿

金銭価値は整理中


 馬車から顔を覗かせたアルフは、マリオの言葉を受けてゴメナを見た。


「まだ開いているな。このまま行けば間に合う。入場税は立て替えてやるから心配するな。ただ、その剣はアイテムボックスにしまっておけ。目立つ。代わりに俺の予備武器を貸してやる」


 そう言って差し出された剣を受け取り、天馬は尋ねた。


「目立つ? この剣が? そんなに珍しい物なんですか?」


「ああ、間違いなく目立つな。その剣、魔鉄だろ。二つ名持ちの冒険者や貴族ならまだしも、お前が持っているのは目を引く。お前、どう見ても普通のガキだろ。髪の色以外はな。

魔鉄の剣は、人を殺してでも欲しがる奴が出て来てもおかしくない代物だ。売れば、銀貨数枚からの価値ある。お前みたいな奴が持っていたら、衛兵も根掘り葉掘り聞いて来るぞ。それはお前も困るだろ。だから、コレだ」


「分かりました。ありがたく御借りします。魔鉄の武具って珍しいですか?」


「おう、珍しいぞ。って言うか、この国では貴重なんだ。『不帰(カエラズ)の草原』の話はしただろ? 真偽のほどは分からんが、軍の装備を魔鉄で作るため乱掘して、その結果、今採れる量は当時の1/20って話だ。分かったか?」


 アルフの説明を聞き、天馬は自分の剣を『亜空間収納』に「収納」して、借りた剣を抱え直した。


「そもそも、魔鉄って何なんですか? 剣を貸してくれた長老も『良いモノ』としか教えてくれなかったので。良く知らないんですよ」


「知らないで使ってたのか?」


 天馬の嘘に、アルフは驚きの声を上げた。


「魔鉄ってのは、鉱山や迷宮(ダンジョン)で稀に採れる鉱物だ。加工していない魔鉄1㎏が中銀貨1枚で取引される。他には『魔法銀(ミスリル)』って物も取れる。『魔法銀(ミスリル)』は、魔鉄の3倍の価値がある。覚えていた方が良いぞ」


 アルフが魔鉄について教えてくれる。ついでに、『魔法銀(ミスリル)』もこの世界に()ることも。天馬は、「ファンタジーの世界」と嬉しくなる。だが、アルフが気になる言葉も口にしていた。「髪の色」と。


「ありがとございます。さっき、髪の色って言いましたか? 僕の髪って珍しいですか?」


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