表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

15/85

014 異世界で初めての その3

2025/6/20 改稿

「改めて、俺はアルフ、大蛇(サーペント)のリーダーだ。さっきのが魔術師のマリオ。射手のリーフはもう紹介したよな。頼みというのは、マリオが言ったように、護衛に加わって欲しいんだ。普段、ゴブなんかが出る場所じゃない。何か異常が起こっているのかもしれない。だから、魔鉄の剣を持つ凄腕に力を貸して貰いたい。どうだ?」


「凄腕じゃありませんけど、構いませんよ。馬車の運賃、と思って良いですよね?」


「構わない。よろしく頼む。じゃあ、マーニーさんに紹介する。マリオ、悪いがテンマの倒したゴブの回収と処理、頼むわ」


「分かりましたよ」


 マリオは天馬の倒したゴブリンの方に歩いていく。


「テンマは、こっちだ」


 アルフは顎をしゃくって、付いて来いと促した。天馬が馬車の後ろに回ると、


「マーニーさん。ゴブの討伐は終わりました。もう大丈夫ですよ。それで、お願いしたい事があるのですが」


 アルフが馬車の中に声を掛けると、中から初老の人物が顔を出す。


「終わったのですか? 大丈夫ですか?」


 顔だけ幌の外に出して、左右に振って周囲を見る。


「終わりましたよ。それで、マーニーさん、お願いと言うのは、こいつを護衛に加えて貰えませんか? 怪しい奴でない事は、マリオが確認済みです」


 アルフに紹介された天馬は、マリオが何を「確認済み」なのか分からなかったが、


「アルフさんから、馬車に同乗させて頂く事を条件に護衛を頼まれました。天馬と言います」


大蛇(サーペント)に護衛をお願いした、マーニーです。アルフが言うなら構いません。が、報酬の追加はありませんよ、アルフ」


「分かっていますよ。じゃあ、良いですね。テンマは、俺と御者台に乗ってくれ」


「分かりました」


 天馬は、人生で初めて馬車に乗ることになった。


 馬車の横に回ると、焦げ臭い匂いが漂ってきた。「何が?」と思い前方を見る。天馬の目に映ったのは、リーフとマリオの前で上がる炎だった。


「ゴブリンを燃やしている?」


「ああ。野生の獣が寄って来たり、(マレ)に、不死者(アンデッド)に成ることもあるからな。念のためだ」


 天馬の口から出た疑問にアルフが答えてくれた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
セリフがロボットみたい 句読点の使い方
アンデッ「ド」
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ