第15章 マイナス8キロ!
第15章 マイナス8キロ!
ジムに入会して6週間目を少し過ぎたあたりで、停滞期が過ぎたのかなんなのか、パッと体重が落ちて、47キロ台になった。
マイナス8キロ達成である。
この頃、見た目体重では46-45キロくらいに感じた。
しかし、私はまだ、 「筋肉がつくと引き締まる説」をイマイチ理解出来ていなかった。
なので、「うちの体重計壊れてるのかな…。」と文明の利器を疑っていた。
ジムに入会してから、ジムがお休みの日以外、毎日通っていた。
本当に毎日。
日が経つということは、私の手術の傷が癒えることを意味した。
私は、日に日に動けるようになる体に、感動していた。
しかし、時の経過は、同時に復職の日が迫っていることも意味していた。
私は、トレーニングしながら復職への恐怖や不安と闘い続けていた。
「何があっても、どんなことが起こっても、体力さえあれば、私は絶対生きていける。」
「この努力の日々は絶対に確かなものだから、この日々を思い出せば、大概のことは、きっと乗り越えられる。」
「誰に何を言われても、どんなにつらいことがあっても、負けない自分になる。」
と、何度も何度も自分に言い聞かせていた。
相変わらず、腹筋を使うと手術跡が突っ張る感じはあった。
でも、私にとっては痛み止めを飲むレベルではなかった。
それより、この時期にすごく困ったのは、偏頭痛だった。
私はひどい偏頭痛持ちで、トリガーは白熱灯のあの白い光だ。
1度痛くなると、頓服がないと目が開けられないほど頭痛がする。
すごい時は、雷みたいな閃光が見える。
ジムの照明が、ちょうど白熱灯だったので、頻繁に偏頭痛を起こした。
また、この時期にすごく困っていたことがもうひとつある。
それは立ちくらみだ。
もともと、私はお風呂のお湯に浸かって、立ち上がると、絶対に立ちくらみを起こす。
自宅のお風呂ならまだなんとかなるが、ジムのスパエリアで立ちくらみが起きたら、しゃがみこむしかなくて。
パッと見、すごく具合が悪い人だと思う。
周りに心配をかけたらいけないので、ジムのお風呂はあまり使わないようにした。
本当は、プールで冷えた体を温めたかったし、ジムでお風呂に入って直帰して寝たかったけど、我慢した。
立ちくらみって、なんで起きるんだろう。
これもイマイチ、私は理解出来ていないのだが…。
私の場合は、視界が狭くなって、前後不覚になって、耳が聞こえなくなって、手足がガクガクする。ひどいと倒れる。
脳に酸素が行ってないのかな。
予防出来たらいいのにな。
ジムに入会して6週間目記念?で、新しいウォータープルーフバッグ(水着とかゴーグル入れるポーチ)を買った。
スピードのマルチ柄。
ヒョウ柄とかゼブラ柄が、色んなカラーで散りばめてあるド派手なやつ。
すっごく可愛い。
お気に入りになった。
可愛いものがあると、うきうきする。
楽しいプールがもっと楽しくなった。