魔女との出会い2
そのまま強引に路地裏に連れ込まれ、路地の迷路を進んでいく。
ウィル「ていうか、君は誰なんだ?俺に決闘をさせたいて話だけど相手は誰なんだ?」
頭の上に一応名前は見えるが聞いておく。
リリア「私はせ、いえ、リリアよ。相手は・・・二人で私の倒さなければいけない相手よ。」
リリアと名乗ったエルフは対戦相手に関しては言葉を濁らせた。
ウィル「・・・まあいいや。とりあえず倒せばいいんだろ?」
リリア「・・・助かるわ。」
ウィル「あとちゃんとついていくから、手は離していいぞ」
リリア「分かった。・・・しばらく走るわよ」
気になることはあるが・・・まあ今回だけだろうし詳しくは訊かなくていいか。
しばらく路地の迷路を進んでいると少し開けた場所に着いた。
そのには二人の男女と仮面をし黒いスーツで着ているいかにも怪しい人がいた。
ウィル「なにこれ?デスゲームでもはじまんの?」
リリア「間に合ったわよね?」
リリアが仮面スーツに話しかける。
仮面「はい。ギリギリでしたが約束の時間には間に合ってます。しかしお連れの人に見覚えはありませんが?」
リリア「パートナーよ。ルールではグループ内でパートナーを探せ、なんて書いてなかったけど?」
仮面「そうでしたか。ならパートナーとして登録いたします。」
???「リリア、抗うのはやめろ。大人しく俺たちにつけ」
男女の男の方が諭す様に言った。
リリア「アイツの傘下に入るもんですか!アンタ達も一緒よ。ここでアンタらを倒して私が上に行く、それだけよ!本当はアンタも分かってるんでしょノーシス。」
ノーシスと呼ばれた、種族が人間の男は苦虫を噛み潰したような顔をした。
どうやら知り合いの様だ。
ノーシス「それは・・・分かってる、君の家族に上が酷いことをしたのは。だが今の君の状況ではとても辛いだろう。私たちは上から独立し、頂点に立とうと思っている。そうしたら君に全てを返そう。だから」
リリア「私たちを裏切った奴らともう一度組めと?」
ノーシス「違う!私たちは、」
リリア「違わないわ。アイツらの傘下にいる以上信用できない。たとえあなた達でもね。所詮親の手駒でしょうし。」
???「ノーシスダメよ。もう交渉は出来ないわ。戦って勝敗を決める、それしかないわ。」
リリア「・・・そうよマリア。もうそれしかないの。」
マリアと呼ばれたおとなしそうな天使族の魔法使いは言った。
マリア「でも勝てるの?その謎の騎士さんは分からないけど、あなたはゲームなんてしたことないでしょ?上手く進められたの?」
リリア「どうでもいいでしょ?さっさとやりましょ。」
リリアは決闘の開始を仮面に促した。
ウィル「イマイチ状況が飲み込めないんだけど?」
リリア「簡単よ、私は味方、あの二人は敵、それだけよ。」
詳しい話は後らしい。
まあ教えてくれるかどうかは分からんが。
ウィル「分かったよ。それでリリア、スキルは何を取っている?」
リリア「えーっと・・・<魔法使い><魔力強化><範囲拡大><付与術><星魔法><詠唱短縮>ね」
ウィル「・・・星魔法?」
あれ星魔法て確かエクスが・・・
エクス「星魔法?やめとけやめとけ。アイツは詠唱時間が長いんだ。高速詠唱をつけても長いんだか、短いんだか。星魔法、上級者向け。威力は破格で範囲も広いが弱点がデカすぎて今一つ採用しずらい魔法。なんだか最強っぽい気品ただよう魔法のためPVではもてはやされたが今は誰も使ってないんだぜ」
つまり、詠唱時間が長すぎて他の魔法を連射したほうが強いというわけだ。
ウィル「マジか・・・」
一瞬の判断が勝敗につながる決闘では星魔法では遅すぎる。
でも味方を強化出来る<付与術>はあるのか。
でもレベルの低いバフでは焼け石に水では?
それに<付与術>pvはまだ見てない。
それなら魔法でマリアを牽制してもらうか
さっきは一対一だったが今回はニ対ニだ。
戦略も戦い方も違ってくる、一番大事なのは相方との連携だ。
連携で隙を作りスキルを叩き込んで一人を速攻で落とす。
これがニ対ニの必勝法だ。
ウィル「リリア、魔法でマリアを牽制しててくれ。その隙に俺がノーシスをやる」
リリア「牽制てどうやるの?」
ウィル「え?」
そういえばさっきマリアが
マリア「でも勝てるの?その謎の騎士さんは分からないけど、あなたはゲームなんてしたことないでしょ?上手く進められたの?」
とか言ってたが・・・もしかして挑発じゃなくて事実?
ウィル「もしかしてリリアって、こうゆうニ対ニとか初めて?」
リリア「決闘自体初めてよ。そもそもゲームなんてこのゲーム以外したことないし」
・・・終わった。
マリアが前衛で近距離戦を仕掛けてくるならまだいいが明らかに魔法使いだ。
この防具、魔法耐性低いしそもそも鬼人族自体が魔法に弱い。
俺はノーシスと対峙するからマリアはノーマークになって魔法が打ちたい放題だ。
それはダメだ、今の剣と盾のスタイルじゃ勝ち筋が見えない。
ウィル「とにかく魔法を打たせない様にしてくれ魔法を喰らうと俺は即死しかねない。」
ライズの時は物理攻撃だけだったが魔法攻撃でどれだけ削れるかは未知数だし、相手が火力特化だったらHPが1発で消し飛びかねない。
相手のレベルにもよるがレベル1の俺よりは絶対に上だろう。
それにノーシスからのダメージもあるだろうしHPは温存したい。
ウィル「ていうかリリアってなんレ」
仮面「それでは準備が整いましたので決闘を始めさせていただきます。ルールはダブルバトル、道具なし、闘技場サイズ普通、蘇生あり、1ラウンド、制限時間10分です。」
おい、最後まで言わせろ!
リリアが出てきたウィンドウに了承のボタンを押すそれは相手もだった。
アナウンス「決闘が成立しました。専用フィールドを展開します。」
簡易フィールドが展開され小さかった空間が拡張されていき半径50mの円形フィールドが出来上がった。
そしてレベルと名前が表示される。
レベル6リリア&レベル1ウィルVSレベル20ノーシス&レベル19マリア
・・・終わった。
ライズよりもレベルは低いが差がデカすぎる。
それに、
ウィル「レベル6・・・?」
リリア「な、なによ文句あるの!?」
有りまくりだわ。
むしろ文句しか無いわ。
ノーシス「レベル1だと?血迷ったかリリア」
アナウンス「カウントダウンスタート。10、9」
ウィル「・・・まあいい、説明するぞ。俺の後ろで魔法を撃ってマリアの魔法を止めてくれ。エルフには<インスタントマジック>があったろ?」
<インスタントマジック>は威力や範囲は落ちるものの詠唱なしで魔法を発動できるエルフのアクティブスキルだ。
付与術で消費するMPはどれくらいか分からんしレベル6ならスキルレベルはそう高くないだろうしMPは温存しておきたい。
とりあえずマリアを阻止してもらえればだいぶ楽だ。
リリア「分かったわ。そうする」
ウィル「止められなかったら体で防いでくれ。リリアの方が魔法防御は高いからね」
リリア「・・・それで勝てるのよね?」
ウィル「もちろんだ。俺にこの決闘で負ける理由はない。勝つだけだ。」
アナウンス「4、3」
カウントダウンが近づくにつれて相手も武器を装備する。
マリアは杖を取り出し、魔法放つ構えだ。
ノーシスは革の軽防具、と盾と片手剣。
バランス型か・・・さてどう崩すか。
盾を左手で構え、白亜の大剣を右手に持ち肩に乗せる。
アナウンス「2、1スタート!」
こうして俺とリリアの最初の戦いが始まった。
リリア「ようやく私が登場したわね。改めてリリアよ、本名は」
明「まて!ネタバレになるわ!」
リリア「おっと、失礼。しかし私がプレイヤーネームであなたが本名ってなんかおかしいわね」
明「気にしない。さて今回紹介するのは<鬼人族>だ」
リリア「ウィルの種族ね。」
鬼人族・・・STR、VITが高いがMNDとIntが
低い。完全な近接職。パッシブスキルは
HPが低くなると攻撃力が上がる、血の騒ぎ。
アクティブスキルは恐怖の咆哮。
レベルが低い相手に恐怖のステータスを広範囲に与える。
赤い肌や青い肌をしている。
明「ステータスも合わさって完全に近接職向きだな」
リリア「魔法に弱いのが弱点で分かりやすいわね。」
明「アクティブスキルが少し使いずらいぐらいでパッシブスキルは優秀だな。」
リリア「いや、普通体力減ったら回復するからね、世間的にはそっちも使いずらいって言われてるから」
明「そのせいで近接職は竜人族や人間が多いからな」
リリア「鬼人族の人って顔を出してる人や肌出してる人が多い印象ね。あなたは全身鎧だけど。」
明「まあ、俺に露出させる意味ないし、アバターもランダム生成で作ったやつだからな」
リリア「それにしてはちょっと可愛いわよねあのアバター。」
明「そうか?まあ、鬼人族しては小さい方で人間ぐらいだからな。」