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魔女との出会い5

リリアとマリアが詠唱を開始すると同時にノーシスが動いた。


アイツらの狙いはおそらく俺だ。


俺を倒せば後はリリアだけだし、対処も楽だ。


ノーシスが動いたのを確認した後俺も動く。


マリアの魔法はおそらくノーシスの武器に氷属性を付与するエンチャントだろう、確実に俺を倒すならそれしか無い。

今リリアは詠唱中だからカバーに入れない。


それにノーシスの魔法を対処しなければ


ウィル(計画通りだ。俺もミスらない様に気をつけてないと。)


ノーシス「炎よ、」


接敵5秒前にノーシスが詠唱を始めた。


俺は盾を構える。


ノーシス(盾で受ける気か?いや、<シールドバッシュ>か。それで突撃して魔法の詠唱を止めようという判断だな?

無駄だ!スキル<行動詠唱>によってその程度の攻撃ならなんとも無い!)


ノーシス「敵を焼き尽」


このタイミング!


ウィル「<シールドバッシュ>!」


ノーシス「無駄だ!」


ノーシスは魔法<フレイムテイル>を放った。


しかしノーシスの魔法は当たらなかった!


ウィル「最初から魔法を回避するのが目的なんだよ」


俺はノーシスに<シールドバッシュ>をした訳じゃない。


その右横に向かって放ったのだ。


<フレイムテイル>は扇状に放たれるため術師の真横にまで広がらない。


つまりそこが安全圏だ。


ノーシス「な!?」


ウィル「それにそんな自信満々に撃ってるならなんか対策してんだろ?読めてんだよ!」


ノーシス「ッ!」


ノーシスは咄嗟に反撃し、剣を薙ぎ払うが


ウィル「よっと!」


ピン!と小気味良い音が響く、武器パリィの音だ。


ウィル(2回目!)


ウィル「お前、焦ると誤魔化すように反撃する癖があるだろ?」


ノーシス「だからなんなんだよ!」


ノーシスの剣が黄緑色のエフェクトを纏い、再び横薙ぎを放つが


ウィル「<ファストテート>だろ?」


片手剣スキル<ファストテート>は回転斬りで発生がとても速く、CTも短い。


その発生の速さで咄嗟に反撃できるスキルだが威力はスキルの中では低い方だ。


つまり今の体力でも受けきれる。


ウィル「<ラウンドエッジ>!」


先にノーシスの<ファストテート>が当たるがHPを40%にしただけだった。


そして<ラウンドエッジ>はノーシスの頭を横に真っ二つにするように命中した!


ノーシスのHPは60%になった。


ノーシス「クソ!」


ノーシスの剣が青く光る。


ウィル(来た!)


ノーシス「<ライデンシャフト>!」


左から来る刃を俺は


ウィル(ライフで受ける!)


回避しなかった。


俺のHPが30%になる。


リリア(アイツは大丈夫。いま集中して備えるだけ)


ノーシス「いっっけえー!」


2撃目も盾を構えずに受けた。


後20%。


そして3撃目の突きは


ウィル「<カウンター>!」


ほんの数瞬の判定をその突きに合わせた。


キン!と音が鳴りそして、


ウィル「お返しだ!」


体が勝手に動きノーシスを縦に切るように切り裂いた。


ノーシスのHPは40%に程度になる。


ノーシス(威力が上がっている!?そうか鬼人族のパッシブスキル血の騒ぎか!)


今更気づいた様だな。


鬼人族のパッシブスキル血の騒ぎはHPが減っている程攻撃力が上がるというもの。


体力の40%を切ると発動し残り10%で最大倍率になる。


まさに背水の陣だが当たらなければどうという事はない。


<ファストテート>を受けたのも、<ライデンシャフト>のニ連撃を受けたのもHPを調整する為だ。


つまり今の俺は最大効果を発揮している<血の騒ぎ>と二個の<白の加護>で攻撃力は格段に上がっている状態。


つまり次のスキルで仕留められる。


マリア「<アイスエンチャント>!」


予想通り、俺を確実に仕留める為にエンチャントして来たな。


エンチャントは術者の持っている魔法属性を付与することで


武器に魔法攻撃力を付与することができる。


つまりはノーシス武器は物理と氷魔法の属性を持っている。


俺は魔法防御力はほぼ無いのでそれだけ辛くなる。


ノーシス(血の騒ぎがどうした!攻撃速度は俺の方が速い、エンチャントのおかげで次の<フォーススラッシュ>で残りのHPを削り切れる!失敗してるんだよお前は!)


ノーシスが剣を構え、スキルを放とうとするタイミングで俺は盾を上に軽く投げる。


ノーシスの剣に黄色いエフェクトが付く。


ウィル(待ってたぜ!それを!)


白亜の大剣を中段に構えると、白く輝く。


ノーシス「<フォーススラッシュ>!」


ウィル「<アルブストライク>!」


俺のスキルが発動する前にノーシスの剣が迫った。


ノーシス(馬鹿が!俺の方が速い!これでコイツのHPは0だ!後リリアを倒せば俺たちの勝ちだ!)


剣が俺を切り裂こうとしたその時と俺の投げた盾が地面に落ちるのは同時だった。


リリア「当たって!」


リリアの狙いはずっとノーシスの手だった。


手だけを狙い続けていた、武器落下を狙いウィルの届かない一撃を必殺の一撃にする為に。


リリア「<スターレイ>!」


リリアが魔法を放った、そしてそれはノーシスの手に命中した


ノーシス「!」


その一撃を受けたあと剣がノーシスの手から零れ落ちた。


ノーシス「は?」


ウィル「ドンピシャだ、相棒!!」


武器落下の条件、攻撃中にスキルを手に命中させる。


を達成したためノーシスの手から剣が離れた。


リリアとの作戦会議でリリアは魔法を撃つタイミングさえ分かればいけると言っていたので俺が盾を投げて地面に落ちるタイミングと言う事にした。


俺なら演算できるし相手にも悟られづらい合図を選んだ。


そうすれば初心者のリリアでも当てられる確率は上がる。


ただスキルを命中させれば良いという物ではなく範囲系のスキルでは出来ない事だ。


俺たちの狙いはこれだった。


この瞬間にノーシスに隙を作る事、そして


火力増し増しの<アルブストライク>をぶつける事!


ウィル「いっっけぇ!!」


白亜の輝きが満ちたと同時に剣を突き出す。


<アルブストライク>は直線攻撃で20mまで届く。


この位置を調整していたのは後ろにいたマリアも巻き添えにする為だ。


マリア「な!?」


この一撃でマリアの詠唱を止めつつダメージを与え、ノーシスを撃破する。


これがおそらく最適解。


リリアにあの時魔法を打たせたのは


ノーシスで全てスキルを使ってしまわない様にする為、

そうしないとマリアの魔法で俺がやられてしまうから。


他にどんなスキルを持っているか分からなかったから、

公開されているスキルを誘発させ安全に立ち回りたかったから。


攻撃速度はノーシスの方が素早いので


不安要素を潰してマリアの詠唱を止めつつ尚且つノーシスを撃破でき、リソースを温存できる状況はこれしか無かった。


初心者には難しいとは思ったが見事に当ててくれた。



そして白亜の輝きはビームとなってノーシスとその後ろにいたマリアを撃ち抜いた!


ノーシス「なんだとぉぉお!!!」


ノーシスのHPは0になり体が消滅した。


残るはHPが40%になったマリアだけだ。


マリア「くっ!」


マリアは即座に詠唱を開始すると同時に俺も駆け出す。


俺とマリアの距離は約15m。


おそらく最速の魔法を放って俺を倒し、後はリリアを棍棒のスキルで倒せばいいと思ってるんだろうが甘い。


最速で放てる魔法は<詠唱時間短縮>はあるだろうし詠唱時間は3秒。


確かにこの重装備じゃあ間に合わない。


だが俺には相棒がいる。


リリア「外さない!」


<インスタントマジック>による即時発動の効果で<スターレイ>発動しマリアの貫いた。


マリア「ッ!」


そして再び詠唱を始めはしなかった。


俺が近くに来ていたからだ。


マリアは杖を構え、スキルの発動体勢に入った。


もうそれしか残されていないからだ。


マリア「喰らいなさい!」


棍棒スキル<コンビネーション>が放たれたるが


ウィル「よっと」


温存しておいた<回避>スキルで難なく躱す。


ウィル「終わりだ」


剣を頭上に持っていき<スカルクラッシャー>を発動させ

マリアを切り裂いた。


それで決着はついた。


アナウンス「勝者が確定しました。勝者リリア&ウィル。」


アナウンスが勝者を告げ、決闘は終わった。


リリア「ドヤ」


明「はいはい、手に当てたのは凄いから。」


リリア「我ながら初心者なのによく当てたわ。あなたの合図もあったとはいえあの頃の私は良くやったわ」


明「まあ、あれ以外にも方法はあったけど成功するならあれが一番良かったからな。」


リリア「それで?今回紹介するのは?」


明「リリアの種族、エルフだ」


エルフ・・・Int、MNDが高いがSTRが低い。

パッシブスキル・・・

森の加護 森などのフィールドにいる時に

HP自然回復率アップ


インスタントマジック 威力こそ落ちるものの

詠唱なしで魔法を発動できる。消費MPも上がる


アクティブスキル 


マナの癒し MPの自然回復率アップ



明「アクティブスキルでMPの自然回復率を上げれるのがいいな。魔法職だけじゃ無くバッファーや使い魔スキルで召喚物で戦う召喚士スタイルにも出来る、INTをメインで使うなら迷いなく選んでいい。そういえばなんでエルフを選んだんだ?」


リリア「簡単よ。ファンタジーのイメージといえばエルフだったしそれにせっかくゲームするなら魔法を使いたかっただもの。」


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