願いのついでに
「マオさん、お手伝いありがとうございました。また練習ついでにお手伝いに来てください」
夕食後、家に帰るため玄関に来たマオ。見送るために一緒に玄関まで来たフランが帰るのを少し名残惜しそうにそう言うと、マオが少し困ったように頷いた
「お手伝いは良いけれど、お家壊しちゃったから、練習はこれから別の場所でしようかな」
「いえいえ、魔術の練習ですから壊したくらいは問題ありません。また壊しても直してもらいましょう」
マオの話にニコリと笑顔で返事をするフラン。それを聞いてマオもフフッと笑う。すぐに帰る予定が二人のお喋りが長引き、リビングでのんびり本を読んでいたログがふぅ。とため息をついた
「じゃあ、そろそろ帰るね」
「ええ、また明日」
しばらくして、やっとお喋りが終わった二人が手を振り合う。家に帰るマオの姿が見えなくなるまで見送ったフランがそーっと玄関の扉を閉めた時、ふと背後に気配を感じ恐る恐る振り向いた
「お話を聞いてましたか?」
いつの間にか背後にいたログに恐る恐る聞くと、それを聞いたログが少し呆れたようにため息をついた
「家中に響くほど大きな声で話していたら嫌でも聞こえる」
そうログが言い返すと、フランがエヘヘと苦笑いしていると、見慣れぬ古い本が突然現れた
「なんですか、この本」
「その本に書かれた魔術を覚えてほしい」
ログの言葉を聞いて、目の前にある本に向かって手をかざした。パラパラとページがめくられ、フランが書かれた魔術を読んでいく
「私が覚えても良いのですか?」
「構わない。なるべく早くに取得してほしい」
「分かりました。マオさんとの練習と一緒に覚えてみますね」
本を一通り読み、パタンと閉じると、二人の前から消えると、今度は目の前に美味しそうなケーキ一個がフランの目の前に現れた
「覚えるために食べるか?」
そう言うログの右手には、フランの前にある同じケーキを持っていた。フランもケーキを取り、ご機嫌で返事の代わりに一つうんと頷いた
「ええ、もちろん食べます。折角なので、ご主人様の好きな紅茶もいれて食べましょう」




