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告っちゃったよ

 思わず零れ落ちてしまったような言葉を聞いて、褒められ慣れているはずの香澄が余裕を崩す。


 同時に、自分がなにを言ったのかようやく理解した隼人も同様に慌てて取り繕うと喋る。


「ち、違う! 今のはつい咄嗟に言っちゃっただけで! 住友さんの笑顔があまりにも可愛かったから!」

「だだ大丈夫ぅ! 私、そういうのは言われ慣れてるからぁ!」


 香澄は、その容姿を褒めたたえる言葉は飽きるほど聞いてきたが、隼人の言葉はそれらとは一風違った。


 隼人からしても、香澄の容姿を褒めたたえたつもりではなく、その仕草に対しての言葉だった。


「だから、その、なんというか! 好きです!」


 取り返しがつかなくなった隼人は、そのままなぜか勢いで告白ともとれる言葉を続けた。


 実際、隼人は香澄と出会ってからさほど経っていないのに、彼女に惹かれ始めていた。


「なんてことを言ってるの!? ちょっと待って、いったん落ち着こう!」


 下心のある言葉ばかり受け止めてきた香澄にとって、純粋な好意から来る言葉は想定外だった。


 それゆえ、全く耐性のない人がその言葉を受けた時よりも慌てふためいて、落ち着けと隼人に言いつつ自身が一番落ち着いていなかった。

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