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第20話 勇者アランとクラス

 まず【ダンスク】でプレイヤーは、勇者視点で物語が進む。


 そしてRPGでは珍しく、主人公の名前が既に決まっている。


 その主人公が今目の前にいるアランだった。


 アランは【勇者】と言う固有スキルを持っており、【賢者】の固有スキルを持っていた幼馴染のイリスと共に、学院長の推薦で入学してきたと言う感じだ。


 ゲームではlevel:1からのスタートだが、この世界ではどのくらいなのだろうか?


 俺は【鑑定】を使いたいが、多分それをすると学院長にバレてしまう。


 俺は目立たずサラを救うことを目標としているので、こんな所で使うわけにはいかない。


 正直アランの代表挨拶は一字一句覚えるほどに聞いた。


 だから流石に転生してからも聴きたくはないので、ここは飛ばさせてもらおう。


 アランが挨拶を終えて席に戻る。


 その間にアランの挙動を観察するが、特に不自然なところはない。


 まぁ見た感じまだ弱そうだけど。


 と言うか俺が《聖剣白夜》を持っているのって大丈夫なのか?


 一応聖剣なんだけど……まぁ違う聖剣を使って貰うしかない。


 それに俺の武器や防具は隠さないといけないな……。


 指に嵌めてある指輪を撫でる。


 俺は合格祝いで武器屋の店長に魔法指輪(マジックリング)を貰った。


 これは魔法鞄の指輪版で、持ち運びも便利で尚且つ容量も魔法鞄以上ある。


 流石にこれをタダでもらうのは忍びなかったので、ダンジョンで手に入れたオリハルコンと交換してもらった。


 まぁそれでも魔法指輪の方が高いんだけどな。


 閑話休題


 アランが座った席の隣には、ゲームと同じく、イリスと第2のヒロインが座っていた。


 第2のヒロインは取り敢えずまだ本編に関わらないから放っておいても大丈夫だろう。


 しかしアランとイリスの動向には注意しておかないとな。


 既に俺が物語に介入しているかもしれないから、イベントが早まるかもしれないからだ。


 そんなことを考えているといつの間にか入学式は終わっていた。


「お~いソラっ☆ もう入学式は終わったぜっ☆ 早くクラスを見て見に行こうよ~」


「あ、ああそうだな。よし、それじゃあ行くか」


 俺とシューマはクラスの書かれている掲示板へと向かった。






☆☆☆






 俺は今掲示板の前にいるのだが……。


「オーマイガー! 人が多すぎて見えないじゃないかっ!」


 解説ありがとうシューマ、そしてなぜ英語?


 相変わらず言葉の選び方が独特なシューマは放っておくとして、俺は持ち前の視力でクラスを確認する。


 頼む頼む頼む頼む頼む頼む頼む、サラと同じクラス、サラと同じクラス、サラと同じクラスッッ!!


 俺は恐る恐るサラやアランのいる1組を探す。


 ソラ……ソラは……あっシューマがいた……じゃなくて! ソラは……あったああああ!!


「よしッッ!! 同じクラスだ!」


 俺は思わず人目を憚らずガッツポーズをする。


 そして冷静になった時にはシューマも含めて、周りの人が俺を見ていた。


「どうしたんだ~ソラ~?何かいいことでもあったのか~? もしかして俺と同じクラスだったのが嬉しかったのか!?」


「それはない」


「なんでぇぇぇ!!」


 いや、だってうるさいし。


 実際に今もめちゃくちゃうるさいから。


「因みに俺のクラスは?」


 急に真顔で聞いてくるシューマ。


 俺はそれを見て思わず噴き出す。


「ぷっ、あははははっ! やっぱりシューマは面白いなっ。お前も俺と同じクラスだよ」


 俺がそう言うと、シューマの顔に輝かんばかりの笑みが浮かぶ。


「何かよく分からないけど同じならまぁいっか。それじゃあ美少女を探しにクラスへレッツゴー!」


「はぁ……初対面でぐいぐい行くなよ……ドン引きでもされたら、俺がお前の友達だってことが恥ずかしくなるから」


「まあまあそんなこと言うなって~きっと大丈夫だから。なっ?」


 そう言って肩を組んできた。


 相変わらず調子のいい奴め。


 俺は苦笑しながらクラスへと向かう。


 いよいよサラに会える……楽しみだな……。


 俺はやっと会えると言う期待と、もしかしたら居ないかもしれないと言う僅かな不安を感じながら、サラへの挨拶の仕方を考えていた。


読者の皆様へ


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勿論、★☆☆☆☆でも良いので入れてくれると作者が喜びます。


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ではではまた次話で。

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[一言] 聖剣白夜は勇者が確定入手するアイテムじゃないからなにも問題ないな!
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