006 Cランクモンスター 【トロールサモナー】
《ランクアップが完了しました》
《魔王Cランク(トロールサモナー)になりました》
《各種ステータスがアップしました》
《ランクアップにより新しいスキルを獲得しました》
《ワールドスキル【魔物使役】が開放されました》
《エクストラスキル【遠見】を獲得しました》
《エクストラスキル【魔物言語】を獲得しました》
《エクストラスキル【念話】を獲得しました》
「んん・・・。 うおっ!?」
え、いつの間に寝てたんだ?
ボーッと意識が遠のいていくような感覚はあったけど、その後の記憶は曖昧だ。
まさか気絶していたのか?
こえー!
突然気絶とか、事前にいっといてくれよな!
もしこれがランクアップの影響だとすると、ランクアップする場所は慎重に選ばないとな。
時計がないのでどれぐらい気絶してたのか定かじゃないが、配下に守られた安全な拠点じゃない限り、安易なランクアップはすべきではない。
ランクアップ中に敵対勢力に襲われた、なんて洒落にもならん。
「進化すればブサイクさが軽減されるかな、と期待したが・・・。 ブサイクの方向が変わっただけで、ブサイクなのは変わらないな」
ちょっとはマシになるかと期待したが、残念なことに妖巨人も豚鬼とおなじく、ファンタジー小説や漫画にありがちなTHE・モンスターといった見た目をしている。
以前より身長は1mほど伸びて、2m後半といったところ。 体の筋肉も若干モリモリになった気がする。
だがそれよりも気になるのは、別方向にブサイクになった顔だ。
豚鼻は魔女のように長く。 耳はイビツな形で不自然なほど長い。
「慣れてきたとはいえ、元ニンゲンとしてはもう少しニンゲン寄りの姿になってほしいもんだ」
毎朝、顔を洗うときにみえる自分の顔。
これがまた、寝ぼけていてより一層気持ち悪いんだよなー。
まあ「ニンゲン寄りの姿になると弱くなります」っていうのなら考えものだが。
そうでないなら、もうちょっとマシな姿になってほしい。
次のランクアップではもうちょっとマシになると信じて頑張ろう。
よし、クヨクヨしてても仕方ない。
ここは気分転換に、確かめる意味でも自分のステータスを確認しておこう。
【名 前】 アルト
【年 齢】 1
【種 族】 魔王(Cランク【トロールサモナー】)
【レベル】 20
【装備】
・ボロボロの靴
・ボロボロの布
・木の鎧
・短剣
【スキル】
・ワールドスキル
【魔物召喚】【魔獣召喚(未開放)】【魔族召喚(未開放)】【能力吸収】【能力還元】
・ユニークスキル
【魔王】【魔物使役(New)】【魔獣使役(未開放)】【眷属強化(未開放)】【眷属改造(未開放)】
・エクストラスキル
【鑑定】【遠見(New)】【魔物言語(New)】【念話(New)】
・スキル
【体術】【思考加速】【集中】【採掘】【解体】【採集】【料理】【木工】【調合】【調薬】【石細工】【大工】【測量】
「おおっ、エクストラスキルが3つも増えてる!」
ワールドスキル【魔物使役】が開放されただけでなく、ランクアップでエクストラスキルを3つも獲得できたのはラッキーだな。
【集中】と【思考加速】以外はゴミのような名前が並ぶスキルとは違い、エクストラスキルは頑張ってくれている。
ありがとう、エクストラスキル!
君には前々から期待していたんだよ!
これからもよろしく!
レベルは1からやり直しになるのかと思ったけど、レベル20から継続のようだ。
これなら次のランクアップ、レベル40まですぐにあがっちゃうかも?
まあ必要経験値が少しずつ増えているから、以前のように数ヶ月で〜とはいかないだろうが。
というか、それよりも気になるのが、この異常な空腹だ。
さっきから妙にダルくて、お腹からグーグー音が聞こえてくる。
たぶんランクアップで多量のエネルギーを使っちゃったからなんだろうけど。
ランクアップは一応成功したようだが、「突然の気絶」と「異常な空腹」というデメリットには十分気をつけなければならないな。
気を失ってるところをガブッと。 空腹で動けないところをガブッと。
そんな無様な死に方はごめんだ。
次のランクアップ時にはもっと事前準備をしっかりしとかないとまずいな。
気をつけようっと。
読んでくださってありがとうございます!
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