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004  ワールドスキル【魔物召喚】

「こい、オーク」


 右手の先1mほどの場所に赤い光が集まり、程なくするとワールドスキル【魔物召喚】で召喚されたDランクモンスター【オーク】が姿を現す。 醜悪な顔でニンマリと笑いながら、主であるぼくに丁寧なお辞儀をする。

 ここ1ヶ月ほど繰り返してきた、今ではすっかり見慣れた光景だ。 オークの顔だけは見慣れないが。


 やはりこのワールドスキル、他のスキルとは別格の能力をもっているな。 なにせ僅かな魔力消費でDランクモンスターを1体召喚できるのだから。


 ワールドスキルとは、この世界に転生してきた「ゲーム参加者」、もしくは現地人でも神に選ばれた一部の者だけが与えられる特別なスキルのこと。 どれも【魔物召喚】のような他のスキルとは比べ物にならない、強力な能力をもっているそうだ。


 このワールドスキルは、与えられた「運命」ごとに取得できる数と取得できるスキルが異なる。


 ぼくが選んだ運命「魔王」は5つのワールドスキルを得られ、選べるスキル系統は「自己強化系」「味方強化系」「魔法系」「軍団系」「状態異常系」の5系統。 これら5系統の中から5つ自分で欲しいスキルを選ぶことができる。

 ちなみにぼくは「軍団系」の召喚スキルに特化させ、系統スキルをフルコンプリートしている。 まあ、レベル不足で発動できないワールドスキルもあるんだけどね。


 次に多いのは「勇者」「英雄」「賢者」の取得数3つ。 こいつらは「自己強化系」「味方強化系」「軍団系」の3系統となっている。 人種を導く運命にふさわしい構成といえるだろう。


 その他の運命「国王」「騎士」「皇帝」「教皇」「巫女」「魔女」「貴族」は1つのワールドスキルを得られる。 運命ごとに得られるスキル系統は多岐に渡り、それぞれ特殊な能力をもっている。


 残念なことに、他の運命を与えられたライバルたちがどんなワールドスキルをゲットしたのかはわからない。 それがわかれば、「生き残りサバイバル」の攻略なんてカンタンなんだけどなー。


「アギギッ」


「おっと、悪いな。 ボーッと考えことをしていたんだ。 お前は・・・、素早さと攻撃のステータスが高めだから攻撃部隊な。 あっちで訓練している他のオークに混ざってこい」


「アギギギッギャギャッ」


 (あるじ)であるぼくからの指示を受けて嬉しかったのか、スキップで訓練する仲間の眷属たちの元に向かっていくオーク。 召喚したら何もせずとも主従関係が形成されているのも、この【魔物召喚】のメリットの1つだろう。


「しっかし、この【魔物召喚】もそうだが【鑑定】も便利だなあ。 モンスターの強さがわかるだけでなく、ステータスや所持スキルまでわかっちゃうんだから」


 異世界あるあるスキルの1つ【鑑定】。 射程範囲が自分から20m以内、かつ敵対する相手には使えないなどの制限はあるが、それでも【鑑定】は十分有能なスキルといえるだろう。


「そういや、結構モンスター狩ったよな。 経験値はどうなったかな?」


【鑑定】スキルを発動し、自分のステータスをチェックする。



【名 前】 アルト

【年 齢】 1

【種 族】 魔王(Dランク【オーク】)

【レベル】 9

【装備】


 ・ボロボロの布

 ・短剣


【スキル】 


 ・ワールドスキル

【魔物召喚】【魔獣召喚(未開放)】【魔族召喚(未開放)】【能力吸収】【能力還元】 


 ・ユニークスキル

【魔王】【魔物使役(未開放)】【魔獣使役(未開放)】【眷属強化(未開放)】【眷属改造(未開放)】


 ・エクストラスキル

【鑑定】


 ・スキル

【体術】【思考加速】【集中】



「おっ、レベルが9になってる! あと1つでレベル10になるぞ」


 いやー、長かった。 【能力吸収】でシモベオークの経験値のうち5%を吸収しているのにも関わらず、レベルが10上がるまでに1ヶ月もかかった。

 最初にカミサマがいっていたように、「魔王」の運命を持つ者は他の運命に比べて必要経験値が多いようだ。


 全スキル開放になるまで時間がかかりそうだし、もう少し狩りのペースを上げた方が良いか。 眷属を使い潰さない程度に、狩りペースを上げさせることにしよう。


(未開放)となっているスキルは、魔物ランクがあがるごとに開放されていく。 あと11あがってレベル20になると、進化してCランクの魔物にクラスアップできる。

 Cランクになれば【魔物使役】。 Bランクで【魔獣召喚】【魔獣使役】。 Aランクで【眷属強化】と【眷属改造】。 最終のSランクで【魔族召喚】が開放される。


 また自分のランクがあがるごとに、召喚できるモンスターのランクもあがっていく。 ぼくがCランクになれば、Cランクのモンスターを召喚できるようになるって寸法だ。


 とりあえずの目標はSランクで開放される【魔族召喚】だ。

 強力な「魔族」を召喚できる【魔族召喚】は、「魔王」として活動していくためにはなんとしても開放させておきたいスキルだからな。


「よーっし、やる気がでてきたぞ。 今日はもうちょっと魔力を回復させて、オークを召喚しておこう」


 目標である【魔族召喚】を開放するためには、まだまだ経験値が必要だ。 シヴメースのモンスターを狩り尽くすつもりで狩りをすすめるとしよう。

読んでくださってありがとうございます!


最後に【奏からのお願い】


『面白い』『続きを読みたい』と思って頂けましたら、『評価ボタン☆☆☆☆☆』を是非お願いいたします!

感想も随時お待ちしております。


今後も本作を書いていく上で大きなモチベーションになります。 是非皆さまからの感想、評価をお待ちしております。

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