表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
171/190

勇者ギルド in ブリウォーデン勇王国 1


「さあ、はったはった。誰が優勝かかけてみないかい?」



 男の威勢のいい声が響き渡る。


 人々をかき集めて賭け事を始めようとしていた。そのかけの内容は勇者決定大会と言える闘技会だ。


 誰が勇者になるのか興味がわく、勇者を辞めた勇者が本当がかなりの化け物ということが世間に伝わり、勇者になるものはそれと同様かそれ以上の期待がこめられていた。


「勇王国の真の勇者決定戦。勇者が勇者を辞めちまったからってんだから、さあ、大変。様々な国から我こそは真の勇者と名を上げてきたものがたくさんだ」


「どんなのがいるのかい?」


「まずは、元勇者が指名したフィンっていう少女だ。元メイドらしいが、何らかの経緯で勇者にその才能を認められ、勇者になることが決まった。だが、それに待ったをかけたのが、今回の勇王国ってわけだ。で、元勇者の話に納得できなかった王が、直々に勇者の実力を知りたいと思って開いたのがこの大会ってわけだ」


「つまり、その女が一番強いってことか?」


「どうかな。今回はあの勇者候補して名高い、ガルドルが出場する。聖王国の大会でも優勝を飾ったあの男がでるんだ、そんな簡単に優勝を認めるわけにはいかないだろう」


「なるほどな」


「兄さん、その二人以外には誰がいるんだい?」


「これにはなんと、勇者ギルドの面々も加わることになった。それがラプサム、七星とよばれた男だ。勇者ギルドに入って最近、めきめきと力をつけている。この男なら、ガルドルに勝てるかもって噂だ」


「そいつは楽しみだ」


「次はガルドルと並ぶ、優勝候補、バルザックだ。剛力のバルザックと言えば、すぐに思い浮かぶ奴もいるだろう。それほどに苛烈な攻撃をする」


「とんでもないやつがでそうだな」


「ああ、この大会、とんでもない奴しかいない大会だから」


「マジか、フィンってやつ以外は優勝候補といったわけか」


「そういうことだ。そこに加えて我が国の勇者さまが参加される」


「なるほどなあ、参加しなきゃ、勇者の名がすたるってことだろうな」


「そういうことだ。さらになんと今回の大会、あの秘密のベールに包まれた海王国の者も参加するらしいぞ。この国の隣国だしな」


「そいつは強いのかい?」


「なんてたって、悪名高いダークエルフ様だってことだ。海王国の暗殺部隊の隊長“影の刃”、さらに処刑人として有名なカトゥラン。どちらのかなりの腕前だって噂だ」


「そいつはすげえ、ダークエルフの処刑人といえば、悍ましい殺戮が得意のやつらじゃねえか、戦争でどれだけの被害が出ていることやら・・・」


「でもって、そこに海王国因縁の“嵐の将軍”の片腕が出るらしい。将軍が自らそう言っている奴が出るから大変だ」


「なるほどな」


「でもって、そこに聖女様のお付き、勇者パーティーおっと、今はギルドだったな。その面々もでてくる。さらに冒険者ギルドからも出たりする正直どいつが優勝してもおかしくない。さあ、はったはった!」


「ここはうちの勇者だろ」


「やめとけって、あれはへたれだろ?」


「どうかな。あの勇者をずっとおさえていたんだ。きっとすごい実力がある」


「俺はガルドルだね。聖王国の大会じゃあ、毎回のように優勝している。今回も優勝間違いなしだ」


「俺はバルザックだ。あの怪力が本気出したら、闘技場なんか潰れちまうからな」


「俺は・・・」


「わたしは・・・」



 人々が口々に自分の思う優勝者予想を立てる。その中に上がらないものがいたりする。


 その中に新勇者フィンの名前は決してなかった。誰もが、名もなき新人が勝利するなんて思ってもいなかった。


 それが世間の認識だった。



大分遅れてすみません。

書き続けていたんですが、ついついさぼりがちになって書いてませんでした。

勇者の剣編をまとめてお送りしますが、それでも直すところがとても多いです

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ