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集まる猛者 in ブリウォーデン勇王国 1




「なんだこれ」



 エイルは招待状を受け取りながら、めんどくさそうに眼を細めた。


「よかったじゃん。エイル勇者だって」


 嬉しそうに笑うのは上司のセイラだった。


「お嬢よ。俺がなんでこれに参加せにゃならんのだ?」


 めんどくさそうに言った。エイルがこれに選ばれた理由はなんとなくわかる。


 エイルが雷獣を纏って、ロック鳥を倒し、とある小さな村の危機を救ったのだ。エイルからすれば、セイラがロック鳥の肉が食べてみたいということで狩ったのだ。


 ネヴィルとかと協力して分解したが、かなりの量の鳥肉を回収することになり、ネヴィルが異次元収納をしてくれている。


「町の危機を救った英雄でしょ」


「バルザックやガルドルやら、本物の勇者がでるんだろ?」


 エイルが嫌そうだった。


「エイルの腕なら勝てる」


 何故か、じっと黙っていたシンが言った。あまり普段からあまりしゃべらないためか、片言にちかい。


「おもしろそうじゃねえか。エイルの雷獣纏いがあれば、いい線行けるのでは?」


「勇者ギルドのうわさを知らんのか?」


「知ってるぞ。落ちた勇者アレスの噂だろ?霧の化け物だっけ?」


 アレスは霧使いになり、霧の中で隠れながら、戦うことができるらしい。そして、その霧も武器にすることができ、数々の魔術師を殺したらしい。


「セイラ。エイルさんに無茶させんなよ」


 ネヴィルが助け舟を出す。


「なんだったら、ネヴィルとエイルに出てもらって、聖女パーティーここにありとかどう?」


「どうじゃねえよ。なあ、トール」


 セイラがあまりなことをいうので、ネヴィルは最近合流したトールに話しかけた。


「まあ、いいんじゃね。お前らが出たら、フィンが有利になるだろ?フィンが勇者になれるように主要なライバルの体力を減らすのもいいことじゃないのか?」


 トールは暢気に言った。


「しかし、優勝商品が勇者の剣だとあの嬢ちゃん、剣を失うことにならないか?」


「まあ、そいつにも俺にはいい考えがある」


 そういって、トールは勇者の剣に似た武器を持っていた。


「勇者の剣モドキ2号」


「我はすぐい採れる材料ではないぞ」


「「そうだそうだ」」


 ブラぺガとイーオンの二人も文句を言った。二人とも羽や牙を取られたらしい。その隣では白鯨の大少女が恥ずかしそうにモジモジしていた。


「いいだろ。リリィ以外はそのために呼ばれたんだから」


「違うから、それはこいつだけだから」


 ブラぺガとイーオンは心外だといいたげに大少女を指さした。


「うう」


 涙目になって少女は二人を見た。いろいろとかわいそうな子である。まあ、この子の登場のおかげで二人は主たちに乗ってもらう機会が減ったのは確かなのだが・・・


 現在、その役目はお手軽な武器の素材となっている。二人からは良質なブラックペガサスの羽と、幻獣の牙がとれるのだ。まさにいい材料元ともいえる。


「硬度もドラゴンの鱗を使っているのでかなりものだし、幻獣の牙で作った柄に、ブラックペガサスの羽で大きさの割に軽さをもち、さらに白鯨の髭ですべての材料を調整し繋げている。俺の自信作」


 トールがにっこにっこで言った。


「それを渡すの?」


「その予定だぞ」


 トールはそういうと異次元バックにその剣をしまった。


「いつみてもそのバック異常よね」


「ふっふふ、これも自慢の一品。ネックは今のところ使用者が限定されているところかな」


 トールが言った。それはバックに見えるモンスターハウスと呼ばれる家形のゴーレムをバックにしたものだ。


 モンスターハウスの性質を持ったバック。モンスターハウスがバックになったものともいえる。モンスターハウスが作れるだけでも十分にやばそうだが、それはトールの能力に近いそれのために別次元の何かになっている。


「魔力が上手く流せないと使えないんだっけ?」


「そういうこと。まあ、それも難しいものじゃないけどね」


 トールは鼻歌交じりに言った。


 ネヴィルはこのカオスな状況にため息をつき、セイラに尋ねた。


「さてさて、次の町はどんなだ?」


「次に向かうのは首都よ。ね、ベネット」


「そうですぜ。お嬢」


 セイラの言葉にベネットが嬉しそうにうなづいた。


「この丘を越えて次の丘を越えたら見えてくるはずですぜ。勇王国の城下かが・・・」


「さてさて、あのアレス様を勇者と認めないセンスのない王様の面でも拝みに行きましょうか?」


「チャンと聖女しろよ。セイラ」


「わかってるって、旅をしてて仮面脱いでいたけど。ちゃんと被るから安心して、何せ、仮面をかぶってずっと過ごしていたんだから・・・」


「期待している」


「まかして、ネヴィルをあたし魅力の私で落としてあげる」


「・・・そうか、・・・でも、その心配はないぞ」


「なんで?」


「もうすでに、十分に落ちているから」


「・・・ばかもっと、落としてやるんだからね!」


 といって、うれしそうにネヴィルに抱き着くセイラ。それに対して嬉しそうにするネヴィル。


「なんで、あんなんがいいのか俺にはわからん」


 エイルが言った。それをベネットはポンと肩をたたいた。


「ネヴィルは・・・きっと、調教を・・・」


「そうか、そうとしか考えられないな」


 二人の男性はネヴィルを憐みの目で見つめていた。


ちょっと、ネタを温めたいので、いつものように一か月の期間を下さい。

5月からしっかり投稿(?)していくのでよろしくお願いします。

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