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汗 ~努力は影でするものです~


 ギュッと手を握り締めると 気持ち悪く湿っていた


 腕を上げるとそこに ゆらゆらと模様を描いていた


 太陽に照らされた下で 額にキラリと光った


 零れ落ちる 哀しみの雫よりもずっと早くずっと自然に


 誰もに必要なのに嫌われてしまいがちで


 それでもいつも美しく努力の証として輝いている


 酸っぱく芳ばしいその匂いは 人を狂わせるようだった



 抱き締め合えばお互いを 気持ち悪く気持ち良くさせる


 疲れたその体に必ず浮き出てくるけれど


 風に吹かれて いつの間にかその姿を消していた


 嫌いだと言っていたけれど なくなっては困るんだ


 どこまで困らせるつもり? どこまで惑わすつもり?


 何度も尋ねても もう消えてしまっている


 ベトベトと体を臭く気持ち悪く湿らせるくせに


 傍にあるとどうしても早く拭いたいと思わせるくせに


 どうしてなくなった途端に こんなにも大切さを知らせるのか


 素直じゃない 素直にさせてくれない 素直になれない


 大切なのはわかっていても 好きになんてなれない


 気持ち悪くて気持ち悪くて気持ち良くて気持ち悪くて


 大嫌いの想いで拭い取りたくなってしまう


 握った手 抱いた腕 気付けばいつも火照りと温もりも……


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