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ナニカに気を取られて死んでしまったけど、凶悪スキルを手に入れたので、新しい人生は楽しく生きたい。  作者: yatacrow


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第9話 全体的にメタな話


『アクア目線~♪♪』


最近、影が薄い気がするわ。


私の名前は、アクア。


レイに危ないところを助けてもらって、おばあ様の家でお世話になってもう2年もたった。


レイがダンジョンで、めきめき強くなっていくなか、私はおばあ様と一緒に魔法修行と花嫁修ぎょ…こほん、家事手伝いの毎日だ。


おばあ様の個別指導は、『苦手属性の克服』『詠唱の特訓』『属性分け問題対策』『属性別フォロー』の4つのカリキュラムで分かりやすく指導してくれる。


おかげで、苦手だった火属性も中級程度なら魔法書なしでも詠唱出来るようになった。


このまま修行を続ければ、あいつらにもトライいや、リベンジできるはず!


あのとき受けた仕打ちはいまだに許せない、だけど、おばあ様から憎しみで魔法を使ってはダメだと教えられた。


来てすぐの頃、なんでダメなのか分からなかった。

思い出すだけで、むかむかしたし、怖くなるときもあった。


だけど、のんびりしているレイや優しいおばあ様、最初は怖かったけど、オーいちさんやふかふかのスザクちゃん、もふもふのカムイ君と囲まれて暮らしていると、彼らのことで悩むのはを無駄だなぁと思えるようになった。



そんなことよりも最近、とても気になることがある。


レイのことだ。


私の胸をエッチな目で見てくることがある。


まあ、男の子だし、ペーパと違ってイヤでもなくて。


恥ずかしいのだ。


なんか、ドキドキする。 変だ。


おばあ様に相談しても、「ふぇっふぇっ」しか言ってくれない。



こないだ、リックジールの村のお祭りに参加した。


最初は怖かったけど、コボルトのおば様達から事情を聞いて、なぜだか巫女役に選ばれて、きれいな衣装を着せてもらってるうちに楽しくなってきた。


暴走の終わりが来て、レイを見ると少しだけケガをしていた。

私は何をやってたんだろうと反省した。


慌ててハイヒールをかけた時、レイが私の衣装に気づいてくれた。


ターンをしてポーズを決めてみた。 コボルトおば様から指導された動きだ。


レイから、可愛いと言われた。


ドキドキしすぎて、心臓が破裂するんじゃないかって思った。


おばあ様と念話中だったし、私もコボルトおば様に呼ばれたので戻っていったけど、もう少しだけ一緒にいたかった。


そのあとの祭りで、コボルトマダムダンス&ソングのセンターを任されて歌って踊らされた。

簡単なステップと、リズムに合わせてワンワンと言うだけだったので、なんとかうまくできた。


だけど、レイは血祭り祭りで疲れたのか、頭を抱えたままぼんやりしてて、私のことはあんまり見てないようだった。


もやっとしたから、あとでレイのほっぺをつねってやった。


かっこよかったり、可愛いかったり、少しだけエッチだったり。


…あれ?


私、レイのことばかり考えてる……。


またドキドキする。



-これって……もしかして………こ…



コマンド妖精が あらわれた! どうする?



はなす うやまう あがめる たたえる



はいっ?



はなす うやまう あがめる たたえる



私の頭の中?目の前?に言葉が浮かぶ、これなに?

私、おかしくなった?


目の前には何も見えない。 えっと、えっと、とりあえず『はなす』


こ、こんにちは。 はじめまして。



こんにちは アクアおじょうさま!



突然、私の目の前に光が集まりだした。


まぶしい!



『これは、失礼しました。 アクアお嬢様』


落ち着いた大人の女性の声? 少しハスキーで色っぽい。



ゆっくりと目を開けると、昔、お父さんのおつかいで品物を届けたときに、お屋敷で受け取ってくれたメイドさんの服をきた綺麗な女の人が、私に軽く頭を下げた。


すごくまつ毛が長い、ブラウンベースにグリーンアッシュを乗せたボブショート、頭にメイドカチューシャを乗せて、仕事が出来る感じがする。


深緑色の瞳には知性が宿っている。と思う。


全体的な大きさは30センチぐらいだけど、胸も大きいし、スタイルが……負けた。



『ふふ、アクアお嬢様は、私以上の逸材になりますよ。』


なぐさめられた。というか、考えてることが筒抜け?



『いま、私の本体は、アクアお嬢様の中にいますのである程度ならわかります。』


なにそれ!こわい。



『あらら、そんなに怯えないでくださいませ。』


ちらっとコマンド妖精さんを見ると、ドキッとするような笑顔でこっちを見てる。


「それで…、コマンド妖精さんは私に何かご用ですか?」

落ち着いてきた私は、妖精に話しかけた。

よく考えてたら、こんなに近くで妖精を見るのははじめてかもしれない。


カンワ妖精やメセン妖精はたまに見るけど。



『いえ、ラブの匂いに呼ばれまして。』


「えっ!」

私は恥ずかしくなってきた。

私のドキドキが妖精さんに伝わってたなんて!



『アクアお嬢様、わたしくのことはコマンドとお呼びくださいませ。』


それから、コマンドさんとしばらくお話した。


普段はレイと一緒にいるみたいで、こないだレイがお祭りのときにぼんやりしていたのは、自分のせいだと謝られた。


それと、今、私の目の前にいる姿はレイには秘密だそうだ。


二人の秘密ですよって、ふふっと笑ってレイのところに帰っていった。

なんだか、楽しい時間だった。


レイがうらやましいな。


さてと、そろそろおばあ様の魔法修行の時間だ。


今日から上級魔法講座だ、がんばるぞーっ!!


気がついたらドキドキがおさまっていた。



ちょろ…



(見えてるよ。)



『一方その頃…』



…ぴよ  くうん…


ぴよぴよ…  …がぅがぅ



ぴよぉ~  がるぅ~



「ぶもっ?(どうした?ため息なんてついて。)」



………………。  ………………。




ぴよっ! ぺっ!



がるっ!!  --ざしゅっ!ざしゅっ!



「ぶもっ! ぶもももっ! ぶもっ!ぶもっ!(こらっ、唾をはくなスザク! 態度悪いぞ。 カムイも俺に砂をかけるのやめろっ!!)」


「ぶもぶもぅ?(何があったか話さんと、俺も分からんぞ?)」


ぴよぉ……   がううぅ……



「ぶふぅ、ぶもぶもっ、ぶふぅ。 ぶもっ!(はぁ?俺はレイとつるむから出番があるけど、お前らはそんなに絡まないから影が薄い? ぶふっ、なんだそれ、アホか!)」



『『 っぴ! っが! 』』



ぴーるるるるるるるるーーーー!!!!  


--ボオオォォォッ!!



「ぶもっ! ぶもぶもっ!(危ないっ!、ファイヤーバード使うなっ!)」



がううぅ、がぅがぅっ


--ダダダダダダッ、ターンッ、シュルシュルシュルッ……!!!!!



「ぶ、ぶもっ!! ぶもぶもっ、ぶもぶもっ!?(そ、その技は奥森の総大将のっ!! 前転からの遠心力を利用して俺に飛んできただとっ!?)」



--がしっ!   --がしっ!


「ぶーもっ!!(やめんかっ!!)」


「ぶもっ……(俺もお前らもグリンドール婆さん世代だろうがっ!! いつまでも現役気分で出てくるんじゃないっ! ペット枠にしても、爺も婆もお呼びじゃないわっ!!)」


ぴよ…ぴよ……?     がる…るる……?



「ぶもーっ!!(かぁーっ、古いんだよ。 それも、さっきの技もなっ!!)」



ぴよっ!ぴよっ!  がうぅ、がうっ!


「ぶもっ!! ぶも、ぶぅ。(先祖代々って言うんなら、さっさと後進にゆずれやあぁぁっ!! たくっ)」



ぴよぴよっ!!    がるっ!!



「ぶもぶもっ(そうだよ、俺たちゃ、グリンドール婆さんとこの森を守るのが役目だろう。 レイとアクアの成長も一緒に温かく見守ろうや。)」


ぴよっ!ぴよぴよっ!!     がるっがるっがるるぅ!!


「ぶもぅ。(へっ、分かってくれたなら良かった。 ほら、レイ達が心配そうにこっちを見てるぞっ!)」



『レイとアクア目線♪♪』



(( 三大怪獣 不思議の森最大の決戦!! ))




『それはさておき~♪』


--ゴドゥウンッ!!ゴドゥウンッ!!


ある日の朝、朝食後の日課であるトイレ掃除に勤しんでいるときに、ゴドゥウンの音が鳴り響いた。


- よぉっ! だらだらとストーリーやってんなっ!! -


なんだろ、直接脳に響く声だ、声のほうには何もない。

いや、よく見ると空間が歪んで見えるところがある。



メタンガが あらわれた! どうする?



きづかないふりをする  いのる  にげる  むしする 



(消極的だな、おい。 はなす だろ?)



メタンガは すべてを こえてそんざいする!


へたをすると せかいが ほうかいする!



(マジかっ! どうしてそんな奴が結界の中にっ!?)



『 もういいか? 結界なんて邪魔くせぇもんは、穴を開けりゃ入れるんだよ。 まあ、穴を開けなくてもオレはどこにでもいるんだが。 くくくっ。』


「あ、あのメタンガさんは、どうしてここにっ?」


『 あぁ、お前らに会いに来たんだよ。 レイオット、お前は今何才だ? 』


「へ? そりゃ、10才じゃ…」


『 おせぇっ! お前は15才だ。 成人おめでとう! てことで、アクアは17才な。 レベルは頭打ちだから、キリのいいところでLV55にしよう。 ステータスって皆まめに更新してるけど、すげぇと思うわ。 』



【レイオット】


     ねんれい: 15才(53才)

   しょくぎょう: 総合格闘家 屁魔法使い

     せいべつ: おとこ

      レベル:  55


「はあ?」


『 5年間、修行に明け暮れる日々がいいか? 犬耳少女ほしくないか? ペットはドラゴンでどうだ? アクア的にはざまぁの伏線もあったんだが9年くらい前のことだもんな。 うーん、C級パーティーズはあのあと何かの魔物の縄張りに入って殺された。でいいか。 』


「アクアの因縁の相手がまさかのナレ死っ!?」


これは……


『 そういえば、スザクとカムイが影が薄いって言ってたし、人化できるようになったらどうだ? ぴよぴよ、がうがうって大変なんだよなぁ。 トンテーキのぶも(セリフ)も面倒くさい。 』


やばいやつ…………


『 お前のスキルって悪用するとすごいことになりそうだけど、どうだ? 闇落ちしちゃう? 追放からの復讐系が熱いんだぜ? 』


答えてはいけない………………


『 だんまりかよ。 願えば叶うチャンスだぜ? 七つの玉を集めなくてもいいし、魔法少女にならなくってもいいんだぜ? チートやろうか?』


…………………………………………………………


『 ちっ! ハーレムと純愛モノだとどっちがいい? 三角関係のラブコメ?NTR? 』


こわいこわいこわいこわいっ!!


『 おっと今までのくだりで1000文字軽く越えてしまったか、お前が答えたのは[15才になった。][C級パーティがナレ死]だ。 お前が願えばバトル物にも日本に帰って無双も出来たのにな。 まあいい、1000文字以上のメタ発言は法律で禁止されている。 多少のオーバーは見逃してくれ。 じゃあな。 』


メタンガの そんざいが きえた!


…………。


ふうっ、なんて恐ろしい奴だ。

コマンドの言うとおり、下手に反応したら世界崩壊どころの騒ぎではなかったな。

ありのままを受け入れて、さっきのことは忘れよう。


もう二度と来ませんように。



レイオットは メタンガにいのりをささげた!


しかし なにも おこらなかった!



(コマンドこのやろうっ!)



レイオットは 『ヘェアリーサークル』をとなえた!



みなみのほうこうに あやしいかげを かんじた!


こちらへと むかっている!



(くっそ、今度はなんだよっ!! つーかコマンドが勝手にじゅもん使いだした件。)



「レイやっ! ゴドゥウンの結界に穴が空いているようじゃ!!」

家の中から、腐りかけの婆さんと17才になったアクアが飛び出てきた。


うごぁっ!! 17才のアクアの可愛さは、破壊力抜群だ!!

ちょうど良い形のお胸がぽよんぽよんしてる。


隣のリビングデッドとの対比がまぶしいぜっ!!


「ちょっとレイっ!! どこ見てるのよっ!!」

胸見てるのよっ!!ぶへらっ! 素直に答えたら殴られた。

もう、その攻撃力なら魔法いらないんじゃない?


「いってぇ~。 とにかく何か怪しい奴が入り込んでるかもしれない! ちょっと見てくるから、ばあちゃんはアクアと家にいてっ!」


「わかったよ、気をつけるんじゃよ。 わしはゴドゥウンを回復させて穴を塞ぐとするかのぅ。 アクアも手伝っておくれ。」


「はいっ! レイ、気をつけてね!」


『坊や、あとで拳で語り合おうのぅ』

はれぇっ? 念話の指輪がああぁっ!! 誰がこんなことをっ!



さきほど メタンガが あらわれたとき


ねんのため はつどう させた!


(もう、ほんとアナタ、余計な事しかしないんですけどっ!!)


とにかく急ごう。『体内ブゥスト』


俺は、気配のする方向へと走ってゆく。

体内ブゥストは、屁魔法の身体強化版だ!



気配が強くなってきた。


俺は、『屁んげ・パンジー(黄色)』で、パンジーになりすました。

黄色い物なら何でも変身できるのだが、不思議の森だと黄色い花が少ないので目立つのが難点だっ!


足音が近づいてくる、俺は一輪のパンジーになりきっている。

バレなければいいが。



--ざっ、ざっ、ざっ、ざっ



「キラキラ魂の波動を感じるぅ。 感じる感じる感じるううぅぅ!!!! サネモルは早く魂にあーいたーぃ!!!!!」


うげぇ、なんか叫んでる。

ショッキングピンクのスーツ上下に、青と黄色のストライプのワイシャツを着た変な男が、ごってごてのゴールドポーチをぶんぶんと振り回しながら、ハイテンションでこっち来るぞ。


派手だな、目が痛い。


キラキラ魂って俺のことかっ!?


「サネモルに似合うお花はつけん。 胸ポケットにオサレコーディよぅ♪」


近いと、うっせ! 耳が痛いっ。


というか、俺、速攻で摘まれた。


スーツのポケットに、チーフを挿すように入れられてしまった。


このまま様子見しよう。




メタンガさんがその気になればこの物語を終わらせられます。

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