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ナニカに気を取られて死んでしまったけど、凶悪スキルを手に入れたので、新しい人生は楽しく生きたい。  作者: yatacrow


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第6話 トレット様ふたたび



『 やっほー、ひっさしぶりー、トレットだよぉ♪ 』


トレットが あらわれた! どうする?


ひれふす あがめる どげざ どげね


(ここにも出てきた! えっと、ひれふす?)


レイオットはひれふした。


しかし なにも おこらなかった!


「でしょうねっ!! あっ、すみません、トレット様お久しぶりです。」


『 あのねー、すっごい時間がないからぁー、しゃべるね! 


  キミをねー、アークリンクに隠してたのがすっごい悪いやつにバレ

  ちゃったのー。うーん。


  もう少し大きくなるまでは、隠したかったんだけどー、ざんねん。


  えーと、それでね、キミに強くなってもらわなきゃいけないからぁ、


  この子をあげるから、よろしくねー。 じゃあ、おしまいっ。


  あ、まだ悪いやつも世界を特定できただけだから、結界からはでちゃ


  ダメなんだよーっ♪ ばいばーいっ!! 』



あっ! ひれ伏してる間にトレット様がいなくなっちゃった。

お礼言いたかったなぁ。


それにしても、悪いやつってしつこいな、まだ諦めてなかったんだ。

俺が結界の外に出てしまったから、バレちゃったのかな。


んで、強くなるためになにかあげるって言ってたけど…。


「……レイ? …レイ、大丈夫っ!?」


「へっ? どうしたの?」


「どうしたって、神棚に手を合わせたと思ったら、レイが光に包まれて…」

どうやら、俺は、全身に薄いオーラのような光を出して固まっていたらしい。


「そんなんだ、トレット様と話してた?」

一方的な会話になってたからな。 でも、ちらっと見えた足が綺麗だったなぁ。


「……レイ、そのぉ、トレット様って女神様なのかな?」

あれ、アクアの表情が少し怒ってる?

いや、そんなはずはないか。


「うん、すごい綺麗な女神様なんだよ。 アクアも会ったことあるの? よく知ってたね。」


「そう、やっぱり綺麗なのね。 ふん、知らないっ!!」

ふいっとそっぽ向かれた。


うーん…、わかった! 

アクアは、トレット様にも憧れてたから俺だけズルいってなったんだな。

まだまだ子どもだしなぁ。



どんかん系主人公が あらわれた! どうころ?


もやす しずめる つるす ばくさつ



(おいいいぃぃぃっ!!!! どうする?じゃねぇし、選択肢がどうころ?の手段っ!!!!)


鈍感系って、俺のことかよ。

恥ずかしいから、あえて鈍感系なのに。

一応、精神年齢おっさんだから、空気は読めたけど…なんか、違ってたらダメージでかいじゃん。って、誰に言い訳をしているのか。


「あ、アクアも可愛いから、将来美人さんになるよ。 楽しみだね!」

アクアのフォローしてみる。


「へひっ!?、レイってば年下のくせに生意気なのよっ。 べっ別に焼きもちなんかじゃないんだからねっ!! (まったく、まだ会ってからそんなに時間も経ってないのに…)」

こっちを見てくれないけど、アクアの耳は真っ赤だった。

俺もこっぱずかしくて顔が熱いけど。



ツンデレが あらわれた! どうする?


『余計なことはしない』


『振り向かせて見つめる』


『そっと手をにぎる』


『後ろから抱きしめる』


(選択肢が、乙女ゲームっぽいんですけどっ!? えーと、『余計なこ ちっ! かな。)

舌打ちされたし、選べてない。何これ、どれを選べと?


レイオットは、アクアの手をそっとにぎった。

(おいっ! 勝手に進めるなやぁっ!!)


「っ!」びくっとしたアクアは繋いだ手の方をちらりと見たけど、離すことはなかった。


「あー、あっちになんかあるよー! アクア姉ちゃん、こっちきてー。」

恥ずかしいので、俺は某少年名探偵が手がかりを見つけた時に使う、お姉ちゃんを連れて行く技を使ってアクアの手をゆっくり引いた。


「もー、レイったら急にお姉ちゃん呼びでごまかすんだから…(ずるいよ…もう)」



『しばらくたちましたー♪』


おっ、新種発見。


あのあと、スザクとカムイを巻き込んで二人と二匹で、婆さんに晩ごはんで呼ばれるまで遊びたおした。


今日1日、いろいろありすぎたのか、アクアはご飯を食べたらこてんっと倒れて眠ってしまった。

オーいちさんが、アクアを抱っこして空部屋のベッドに運んでくれた。


俺は今、その隣の部屋にいる。


(さてと…、そろそろ出てこい、妖精さんいるんだろ?)



コマンド妖精が あらわれた! どうする?


あいさつ はなす めでる かんてい



(やっぱり…、姿は見えないけどいるんだな。 えっと、こんばんは)



こんばんは マスター



(妖精さん、今日の選択肢、いろいろおかしかったんだけど、キミのせいだよね?)



はい 存在感をアピールしたくて


わたしのことは コマンド とよんでください。



(だよね、今までそんなに出なかったもんね! ちょっと怒ってるんだけど。)



ごめんなさい はんのう たのしくて つい



(素直に謝られるとなぁ、わかった。 次から気をつけてよ。)



ありがとうございます。…ちょろ



(おいっ! 見えてんぞっ!! ふぅ、でコマンドさが何をしてくれるのさ)



レイオットはかんていをした。

 

【コマンド妖精】


・対象者に適切な選択肢を提供する。

 なお、選択肢は選ばなくても話を進めることができる。


・対象者をかんていする。

 使用者のレベルによって、開示される情報は変わる。


・シリアス、ラブコメが節度を越えると発動する。


・他にも隠された能力が……?


(うーん、3つ目要らないけど。 これって、俺も かんてい 出来るのか?)



レイオットはかんていをした。


【レイオット】


  ねんれい: 8才(46才)

しょくぎょう: こども

  せいべつ: おとこ

   レベル:   1

    HP:  18

    MP:  15

   ちから:  22 

  すばやさ:  18

 みのまもり:  20

 たいりょく:  13

  かしこさ:   9

 うんのよさ:  23

  じゅもん:

 のうりょく:【ナニカ支配】

       【浄化クリーナー】

  とくしゅ:【トレットの加護】



ふむ、頭の中に、ゲームみたいに文字が浮かぶんだな。不思議妖精め。


のうりょく と とくしゅ ってなんだろ?



レイオットはかんていをした。



【ナニカ支配】

 自分や認識した動物のナニカを自由に操れる。


これって、あのおっさんがナニカに襲われたのとか、自分のナニカ生活が快適なのと関係ありそうだよな。


ナニカを支配できるって、これ使い方次第だけど最強じゃないか。


前世でナニカに散々苦しめられたからこそ、……俺はこの能力を使いこなすことが出来るはず。


【浄化クリーナー】

 体内、体外を綺麗にできる。

 力が強くなれば悪しき魂を浄化することができる。

 トレットへの信仰が深まると力が強くなる。


アクアを綺麗にしたときのだ。

少し力が抜けたのは、MPを使ったからなのか。



【トレットの加護】 ナニカの呪いから、レイオットを護るためにつけた。

          呪いの無効化、呪いの消臭できる。


呪いって臭いするのか、結界を出ると臭いが強くなるのかな?

時間が経てば、臭いも薄くなるかもしれない。



鑑定して自分の能力を把握すると、使い方が具体的にわかるようになってきた。

なるほど、コマンド妖精をトレット様が預けてくれた意味がわかった気がする。


ありがとう、トレット様。


よし、明日、悪い奴のことや能力のことは婆さんに話しておこう。

アクアは…、あんまり心配させたくないし、しばらくやめておこうかな。



俺はベッドに横になったが、興奮してなかなか寝つけなかった。



---

--



-ちゅん、ちゅん


朝だぁっ!! 寝れなかった。


トントンっ

「おはよう、ばあちゃん起きてる?」


「なんじゃ坊や、朝早くから。 入っておいで。」


婆さんの部屋に入った。


部屋の中は、ピンク一色、天蓋付きベッド周りには可愛いヌイグルミが飾ってある。

ロッキングチェアに揺られている婆さんの格好は、紫色の透け透けネグリジェ。

寝起きのぼさぼさ婆さんが、ベッドに座って、んーっと背伸びをしていた。


婆さんのセクシーポーズとか、誰得だよっ!

やめろっ、足を組み替えるなっ、こっち見んなっ、頬を染めるなぁっ!!!


「ばあちゃんに話があったんだけど、やっぱ後でいいや。」


綺麗に回れ右して、ドアノブを握ろうとしたが、肩ポンされて、椅子に座らされた。

机の上には、書きかけの書類や魔法陣、研究用のフラスコが置いてある。

俺はなるべく婆さんを目に入れないようにして、神様からの話や、もらった能力、コマンド妖精のことを話した。


ちなみに、婆さんの鑑定結果は、こんな感じ。



【しわくちゃババァ】


  ねんれい: ???才

しょくぎょう: 魔法使い

  せいべつ:  おんな

   レベル:  ???

    HP: ????

    MP:?????

   ちから:  ???

  すばやさ:   ??

 みのまもり:   ??

 たいりょく:  ???

  かしこさ: ????

 うんのよさ:  ???

  じゅもん: おおすぎ


(ほとんど分からんっ!)



マスター この人 レベル差でむり



(そうなんだ。 でも、婆さんの名前ぐらい鑑定できただろっ!?)



ぼけただけ 



(婆さんに失礼すんなやっ! グリンドールさん!!)



はい マスター!



(ったく、返事はいいんだよなぁ。)



「どうじゃ、坊や、わしの事は何かわかったかい?」

にやりと笑う婆さん。


「いや、なにも…ってばあちゃん、なんでわかったの?」


「そりゃ、鑑定するときに坊やの魔力が流れるじゃろ? 鑑定は、レジストされることもあるし、数値はあくまで目安じゃからの。 あまり信用したらダメじゃよ。」


ふーん、鑑定ってコマンドが俺の魔力を使ってやってるのか。

ちなみに婆さんはレジストはしてなかったので、レベル差でも見れないみたいだ。

人にやるときは、緊急の時以外は、了解取るようにしよう。


「さてと…、坊や、話を戻すよ。 つまり、坊やは神様が言う悪い奴に狙われてるから、身を守るために強くなりたいんだね?」


「うん、俺はいつか悪い奴と決着をつけないといけない気がするんだ。 そんときに負けないように強くなりたい。」

どうせやるなら、みんなも守れるぐらい強さが欲しい。


「まあ、前世から狙われてるんじゃ、強くなっておいて損はないのぅ。」


「えっ!?」

俺、婆さんに前世の話までしてないけど…?


「ふぇっふぇっ…わしが何年生きとると思うておる? 転生の話ぐらい知っておるわ。 坊やは教えてもないのに、大人びた言葉を使うし、時折見せる表情や考え方が、ただの子どもじゃなかった。 まあ、はっきり分かったのは、あのトイレの魔道具を2才で見事に使いこなしたことじゃった。」


わしらの誰も使い方がわからんかったのに。とマジか、衝撃の事実!!


俺が驚いていると、隠す気あったのか!と婆さんも驚いていた。


「なぁに、精神年齢がどれだけの年か知らんが、わしから見ればまだまだお子さまじゃよ。 ふぇっふぇっ」


「ばあちゃん、いつか話そうとは思ってたんだよ。 ただ、信じてもらえるか分かんなくて。」


「ええんじゃよ、気にしなくて。 それより、坊やの前世の話も今度聞かせておくれ。 さあ、そろそろアクアも起きたようじゃし、朝ごはんを食べようかの。」


隣の部屋で、ごそごそと音がしたから、アクアが起きたんだろう。


俺の事を知っても…いや、知っていてずっと家族として育ててくれた婆さんには頭が上がらないなぁ。


俺が婆さんの部屋から出てきたところで、部屋から出てきたアクアと出会った。


「あっ、レイ、おは………えっ!?」

アクアの瞳がこれでもかと大きくなった、その瞳には、婆さんの格好がしっかりと写っていた。


「ふぇっふぇっ、さっきは楽しかったよ、またあとで。 『レイオット』」

アクアに見えるように、ウィンクしやがった。


てめっ、ばっばぁーっ!!、アクアが赤い顔して涙目になってるだろが!


てか、アクアもシチュエーション以外は違和感あるだろ?


8才と推定100才超えに何もねぇわ!!


「おはよう、アクア!! ばあちゃんとこれからの事を話していたんだよ。」


「えっ! これからの事を? あ、あーそう、うん。頑張ってね。」

アクアは顔を洗ってくるわねっと、そそくさと洗面所にかけていった。


「ちょっと! ばあちゃんっ!?」

婆さん見たら、ベッドで笑い転げてたよ。

おい、何してくれるんじゃいっ!!


「ふぇっ…げほん、げほん。 あぁ、なんであの子はこんな婆さんと8才の坊やで何かあると思えるんじゃろ。 あー、久々に笑ったわ。 ふぇっふぇっ」

ませた子じゃよ、と言いつつもまだ笑いが止まらないようだ。


冒険者をやってるアクアは、大人と混じってクエストとか受けてきたから、耳年増になってしまったのかもしれない。


婆さんもいい年こいて何をしてくれるのか。まったく。



朝食の手伝いを婆さんとしたアクアは、朝ごはんのときには落ち着いていた。


「ふーん、じゃあ、おばあ様とレイは強くなるための相談をしてたのね。(そうよね、うん、それしかないわよ。 私ったら…)」


「うん、俺は強くならないといけないんだ。(んー?、またアクアの顔が赤くなってるぞ。)」


「おばあ様、あのっ。 私も強くなりたいです!!」

そう言って、アクアは婆さんに頭を下げた。


「ふむ、ええじゃろう。 坊や…いやこれからはちゃんとレイと呼ぶようにしよう、レイとアクア、今日は出かけるからついておいで。」


「ばあちゃん、どこいくの?」


「強くなりたいのなら、とっておきの場所があるんじゃよ。」


「どこ?」「どこです?」


「まー、それは行ってからのお楽しみじゃわい。ふぇっふぇっ」


婆さんの笑いが怪しかったが、強くなれるのならやるだけやってみよう。




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