2章 1話
2章 1話
「あっ海斗さん」「…社会復帰おめでとう」昼休み、学校の図書室です自習をしていたら想乃が隣に座って話しかけて来た「あんまその話しないでくださいよ」「じゃぁ話しかけないでくれるかな?」想乃は2週間の勾留の後、jcrt名を改め、MSTで働く事を条件に復帰した「そんな酷い事言わないでくれません?」「男性の世界は女子と2人で話してるだけで週刊誌みたいに話を捏造されていつのまにか付き合ってることになってるんです〜」「……学校でボッチ陰キャの4軍女子にそれ言いますか?」「陰キャは陰でコソコソ噂されるぞ〜すぐ広まって調子乗ってるとか難癖つけられて嫌がらせを受けるまでがセット」そうやって日々の鬱憤を晴らすために夜中で歩き路上でタバコを吸い、酒を飲みオーバードーズや違法薬物に溺れて緊急搬送されていった人を何度も見て来…そんな見てないわ「未亜に会いに行けばいいだろ?」「行きましたよ…あの人陽キャですもん」まぁ気持ちはわかる。「晴翔さんは何年生なんですか?」「大一」「…え?」「大学一年生」とっくに成人している「…あれで?」おそらくアレとは深夜テンションがキマッてる晴翔を指しているのだろう「アレは深夜帯だけ、普通は真面目だし頭そこそこいいぞ」「…マジかぁ…」納得の行かなそうな顔をしている「でっ何しに来た?」「図書館の先生と私仲良くて真也と仲悪いんですよね」「あ〜」要はここを避難所としているわけだ「勉強するため〜とか言って昼休みスタートダッシュを決めると真也諦めてどっか行くんですよね」ちなみに撃たれた真也は継承で普通に復帰している…メンタルは安定してるのでまぁ大丈夫だろうとの判断だ「なんか納得いかないんですよね」「何が?」「しーちゃんみたいな優しい人が逮捕されて、真也みたいなクズが楽しく生きていけるのが」しーちゃんというのは各務原のイオンで先週銃乱射事件を起こした江崎雫のことだ「仕方無いなそれは」こればかりはどうにもできない「しーちゃんも保護勤務とかに…」「流石にキツい」塾乱射の殺人未遂事件を起こした人間は流石に置いて置けない「でも名古屋のMSTは内通者が復帰できたって…」「レアケースだし、本部だったから許された」これに関しては納得が行ってなかったが実際会ってわかった…この人いなかったら名古屋のMST1課は崩壊するなと「えぇ〜」「保護勤務は無理でも、住み込みで食事の用意とか通信センターの人間とかはできる」「じゃぁそれに」「もう推薦してありま〜す」「…ありがとうございます」「さてと、そろそろ昼休み終わるから帰りな、後今更感すごいけど敬語はいらないから」同級生に敬語はなんと無くむず痒いのでやめて欲しかったが言う機会がなかった「頑張って敬語使わないようにしま…するね」「無理なら敬語でも大丈夫だ」そう言いながら立ち上がりワークをまとめる「じゃ私はこれで、また…明日ですか?」「今日だね夜勤」「オッケーまた放課後〜」「あっゴミついてる」制服の襟にゴミがついていたので取る「ありがとう」そう言って去っていく「はぁ…盗聴器仕掛けんのにどんだけ時間かかってんの?」出口から想乃が出ていくのを確認した後入り口を見ると案の定未亜が入って来た「いきなり来たからタイミング掴み損ねた…」「持ち歩いてるのはさすがだと思った」「はぁ…俺にやらせる仕事か?」第一、回収できずに家で見つかったら相当まずい「私がやってもいいけどねぇ〜どうせなら海斗に」「ゲスイねぇ」昼休みが終わり、掃除があるが今回は先生に呼び出されたので残る…そのために図書館で待っていた「ようやく来た」生徒指導の湯浅隆先生が入ってくる「一応聞きますが今回は生徒として?MSTとして?」「MSTとして」教員陣は全員俺と未亜の所属を知っており、いじめの調査などでたまに駆り出されることがある「想乃ですか?」「あぁ」湯浅先生が頷く「知ってるだろ、真也が銃撃された件」「そりゃニュースにもなってましたし、現場に急行しましたからね」「なら話は早い、実は先週の木曜日…金曜か、に雫から相談を受けてな、職員会議で問題にして真也に聞き取り調査をしようとしたら先を越された」「…想乃の件は?」「今日想乃から聞き取りをした。」「一応言いますけど取り調べで聞いたことは話しませんよ?」「そうじゃ無い、こちらで証拠を集めて提出する。だから逮捕をお願いしたい」「なるほど…いいですよ」「ありがとう」
「どうするんだ?」「私的にはどっちでもいいっすよ」下駄箱で下履に履き替え未亜と合流し、駅方向に歩き出す「エアタグはつけたんですよね?」周りに正体がバレないように多少暗号めいた会話になるが意味は伝わった、盗聴器を仕掛けたことの確認だ「あぁ」「ちなみに想乃ちゃんは?」「先輩ならなんか用事があるからって連絡入ってましたよ」「想乃と交換してないんだよな連絡先」「教えましょうか?」「どうせ今日バイトで会うからその時聞くよ」「今日私も入ってますよ〜でっエアタブ仕掛けたのならそれで様子を見てダメならもう一度対策法を練りましょう」翻訳すると盗聴器仕掛けたからそれで様子見ていじめられてたら対応するって言う事だろう「ん〜今聴いてるけど見事に体育館裏に呼び出されてんだよな」片耳イヤホンからは警察無線では無く想乃と真也とその取り巻きの会話が聞こえて来た「どんな感じ?」人がいなくなったのを再確認した後いつもの喋り方に戻る「…スピーカーにするわ」周りに人がいないのを念入りに確認してイヤホンジャックを抜く『なんか言ったらどうたんだよ!舐めてんのか』真也の声が聞こえてくる「舐めてるのはどっちかなぁ…ちなみに録音は?」「してある」『おい!黙ってんじゃねぇよ」おそらく蹴られたのだろう、想乃の呻き声と鈍い音が聞こえてくる『飯田!調子乗ってんじゃねぇよ、風邪引いた?風邪如きで学校来んなよ』「最ッ低」未亜が呟いた『おっ財布にお札入ってんじゃん〜一万〜いいねぇ』『それ…今月の食費なのお願い返して3食食べれなくなっちゃう』想乃の泣きそうな声が聞こえて来た「み…」「海斗、手錠ある?」同じことを考えていたであろう未亜がカバンから警棒ケースと手錠ケース、無線機を取り出していた「お前も同じ考えだったか、もういい現行犯で逮捕する」「ms1-2および1-1からms本部」『こちらMS本部、悠だ』「私未亜、説明は後今すぐ各務原中央中学校に人集めて」学校に向けて走り出す、この時間は部活がある人しか残っておらず、帰宅しているはずなので無線機ならなんなら見られる心配はほとんどない『はぁ…わかったよ、晴翔を向かわせる』「地域課のpc四台くらいもってきて」未亜がかなりの量の応援を要請した『んな大事かよ?』「違う!大事にするの!全国ニュースになるレベルで」まだ“エセ”関西弁では無いのでキレていないのはわかるがそれでも怒りを理性で押さえている感じの話し方だった「早く!暴行事件」校門に戻って来てそのまま体育館の裏にある体育倉庫に走って向かう『わかったよ、MS岐阜本部から各務原管内、現在各務原中央中学校にて暴行事件が発生、現在居合わせたMS隊員が対応中、応援に向かわれたし』体育倉庫の扉が若干開いており殴るような鈍い音が聞こえて来た「おら!立て!2週間分たっぷり味合わせてやるよ」その瞬間未亜が扉を思いっきりスライドさせ、轟音が響く「おいこら警察だ!何しとんねん」若干関西弁が出ていた「あぁ?なんだテメェ」「MSTだ!動くな!」取り巻き含めて4人、うち女子1人、性被害がなかった理由がようやくわかったところで1人が後ろにあった金属バットを掴んだ「武器を捨てろ!」未亜が警棒を伸ばす、その後ろで俺も伸ばしてもう1人金属バットを掴んだ取り巻きを見る「武器を捨てろ!」『遊撃13向かいます!残り2分』金属バットを振り回し、倉庫にあった陸上部のハードルを倒して威嚇し始めた「武器を捨てろ!」床に倒れて動きが小さい想乃の状態が気になるがまずは脅威の排除だ。こちらにバットを振りかざして来たので右側に避け、思いっきり手の甲を警棒で叩きバットを落とさへる「いったぁ」「きさm」「あなたの相手は私〜」未亜が間合いに入り込み腹に膝蹴りを入れ警棒の持ち手を背中に振り落とす「グハ」とにかく人が必要だ…と思っていたら目に入るところに火災報知機があったので躊躇いなく押す…ジリジリと甲高い音とファンファンファンと火災を知らせる機械音声が鳴り響いた。今2人倒し、真也と女子の2人が残っていた「ナイフを捨てろ!」真也が隠し持っていたポケットナイフを取り出す「未亜!」「未亜が警棒でナイフを持っている手を叩きつつ真也の右足に左足を絡め思い切り倒し押さえつける「逮捕」「何事だ!」ここで火災報知器を聞きつけた教師が来た「暴行事件です、救急車呼んで」「わかった!待ってろ」スマホを取り出し電話をかけ始めた「……あんたもやり合う?」真也から取り上げたナイフを捨てながら未亜が祐逸女子の取り巻きに聞く「いっいや…だ」首をブンブン降る「とりあえず外出ようか?」「想乃〜大丈夫か〜?」バットでバトルを挑んできた2人は脳震盪で伸びているのでとりあえずタオルで両手を縛り地面に転がしておいた「想乃さぁん?」ほっぺをペチペチ叩く「んぐ…」「とりあえず状態確認のために外出そうか」「そうだな」想乃を抱えて体育館の外の教員用駐車場に寝かせる「硬いところでごめん…」「想乃ちゃ〜ん?大丈夫かなぁ?」「救急隊は?」「呼んでもらった」「MS1-3到着、大丈夫か?」「中に4人全員暴行犯、2人は伸ばして1人は投降もう1人はボコボコにした後手錠かけてある」「了解、俺は何をすれば?」「中の4人を見張ってて、想乃ちゃーん?おーい起きて〜」「んっ…嫌っやめ」目が覚めるなり暴れます「想乃ちゃん!私!未亜!想乃ちゃん!」「あっあっ…ひっ」想乃が泣き出す「大丈夫?痛いところどこ?大丈夫だから」しれっと襟から盗聴器を回収し俺に投げて来た「証拠品だから」「……痛いでふぅ」「痛いね、バットで殴られたりした?」「それはしてないです」「OK、もう少しで救急車くるから待っててね、私行っても大丈夫?」想乃が首を振る「居て…ください」「OK OK、そのまま泣いてて良いからね〜痛かったね、もっと早く対応出来なくてごめん」最初は暴言と押す程度の音しか聞こえて来なかったから未亜と聞くつもりだったがだんだんエスカレートしていくことに焦りを覚え、やばいと思また時にはリンチが始まっていた…「言い訳にしか聞こえないわな」「何が?」「いや、リンチに会うまで放置した理由を考えて、結局言い訳にしか聞こえないんだなって思った」「助けに…来てくれただけで嬉しいです」「…ごめん…」それしか言葉が見当たらなかった「謝らまらないでくださいよ…」想乃が泣きながら笑う「想乃…今聞くの申し訳ないが今まで食費どう奴までやりくりしてた?万引きの余罪まだあるか?」「……食費が抜かれた月末は給食の1食だけ、あとは基本的にスーパーで休めの野菜を買って炒めたりとか…それでも毎日2食とか朝ごはんなんて久しぶりに食べましたからねこの前」「……気付けなくt」「それ以上は言わない約束です」「あぁ…あっそうだパケ!」「ほい!」晴翔がパケを投げてくる「入れちゃうよ?」「入れてください」「うい〜」パケに盗聴器をぶち込み閉める「救急隊です…こっち先優先してもいいですか?」「大丈夫ですよ〜私歩けるので必要ないです病院」「連れて行くから」「自分で動けるなら病院まで連れて行ってあげてください」「わかりました、ほら想乃乗れ」「本当に怪我して無いですって!」「晴翔!パトカー借りるぞ!」「OK」鍵が飛んできたのでキャッチしエンジンをかける「乗ったね、病院行くよ」「本当になんでも無いですから」いや骨折れてるからね絶対そう思いながらギアをドライブにする
ノーコメント




