空虚なハンドルを手に虚無へと向うサイクロイド
音のない前奏
論理に隷従する日常
モールス信号の様に変換された言語
出色のシュールレアリズムが
閑静の灰色を紡ぎ出す
開示された無機質と
門灯が消えた有機質
残された毒りんごと割れた魔法鏡が
思考の圧迫と感覚の劣化を加速させる
消化されずに昇華していく生に
絡みつくカラミティは
パーマネントな愚挙を散布する
ゼンマイのとれた人形は
笑わない
電池の切れた時計は
戻らない
そして睡魔の嘲笑が聞こえてくる
闇夜に浮かぶ抽象
色のない終焉