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ホップステップジャンプ!

作者: 音無悠也

今日、ちょっとだけ早く起きれた。


携帯のアラームが鳴るより早く起きれた!


ちょっとだけラッキー。


とはいえ、仕事の日ではあるのでいつも通り、支度して家を出る。


早く出れたから、コンビニとか寄っちゃったりして職場に向かう。


そんな、小さな幸せから始まった今日。


何か、仕事中にもいいことあるかと思ったら、何もない…。


むしろ、少しミスって帰るのが遅くなってしまったくらい。


帰りのホーム。


なんか、ざわざわしている。


私が本来乗る予定だった電車が止まっているみたい。


ラッキー…だったのかな?


電車もうまく乗り換えできて帰ってこれたし、結果オーライか!


そして、いつも通りのルーティーンで布団に入る。


今日はなんか、振り返ってみると小さいけど、良いことがあったなと思う。


そうして、ちょっとだけ明るい気分で眠りにつく。


次の日。


今日も目覚ましより早く起きれた!!


しかも、すっきりと!!


年に何回あるかわからないような清々しい朝だ!


ご飯作ろうとしたら!なんと!!卵が双子!!!


今日なんか、悪いこと起きるのかなぁ?


そんな心配とは裏腹に、朝のテレビでは運勢は一位だった。


あれ、なんか今日も運がいいのかな…?


でも、今日の卵は双子じゃなかったもんな…普通くらいってことかな?


その後も昨日のように良いことが起きるわけでもなく、平々凡々の時間が過ぎていく。


それでも今日は、仕事終わりに予定がある!


しかも、午後休!


そんな私は無敵なのだ!


とか言って調子乗ってました。


トラブル続きでお昼を食べれず対応続き…。


昨日がツイてただけでこんなもんかぁ…と半ば諦めの境地で作業を終わらせていると。


先輩から飲みの誘い。


あんまり会社の飲み会とかに参加してない先輩からの飲みの誘い。


二つ返事←

断る

逃げる

盛り上がる


こんなの、二つ返事の選択肢しかない!!!!!


その後の作業が捗ったことはいうまでもない。


めっちゃ爆速で終わらせたもん。


もしかしたら、今日1日あまり運が良くなかったのはこれのためだったのかもしれない!


そんなこんなで、ルンルンで先輩とのご飯。


いつもなら、あんまりしないけど明日が休みだし、遅くまで飲みまくる。


「あぁ〜、久々にこんな、飲んだぁ!!」


一人で夜空に浮かぶお月様に両手伸ばしちゃうくらいには酔ってる。


そんな状況だからか、家の前に子猫がいるのを見捨てられず、部屋に入れてお風呂に入れて…


気づけば朝だった。


二日酔いで少しだるい寝起き。


床で寝てしまったから体が痛い。


お茶を飲もうと冷蔵庫に向かうと、玄関に見知らぬ段ボール。


蘇る昨夜の記憶…


なんて迂闊な行動をしてしまったんだと、責めてくる自分といいことをしたじゃないかと褒める自分がせめぎ合っている。


が、しかし、今はそれよりも部屋で飼えるのか確認せねば。


揺らぐ気持ちを抑えつつ大家さんに電話して了承を得る。


ペット可だったのを初めて知った…。


しかし、ペット、しかも子猫なんて、何からしたらいいのかわからない!!


そっと、猫を飼っている友達に電話っと…


「あっ、もしもし!?猫飼ってたよね!?」

「えっ、あ、うん、飼ってるよ…?」

「あのさあのさ…かくかくしかじか…」


と、事情を話していき、助けてもらう。


そうこうしているうちに、休みが終わってしまった。


けれど、今、膝の上でミルクを飲んでる子猫を見ると自然とにやけてくる。


癒しだぁぁ〜〜!!!!!


とはいえ、明日も休みだからね!


明日は必要なものとか買いに行かないとな。


子猫に癒されながら夜が更けていく。


朝方、子猫に顔を踏まれて起きた。


かわいいけど、口と鼻を塞ぎながら顔の上に丸くなるのはやめてほしい。


死んじゃうところだった。


ふと、携帯を見るとお昼前だった。


そりゃあ、子猫もお腹をすかして起こしにくるわ。


少し寝ぼけながらも、子猫にミルクをやりながら通知を見返すと、先輩から遊びの連絡がっ!!!


しかし、膝の猫を見て遊びには行けないと連絡を返すがすぐ返事がっ。


『えっ!?子猫!?買い物!?一緒に行っていい!?』

『いいですけど、先輩、猫大丈夫なんですか…?』

『むしろだいすき!!!』


思わぬ収穫。


というか、これってお買い物デート!?!?!?


心の準備ができて無さすぎる!!!!


大慌てで支度をして、先輩と合流して近くのホームセンターへ。


一昨日の占いがいい結果なのを見てから、なんだかずっといいことが続いてる。


そして、今では抱っこしてるカバンの中に可愛い子猫がいて、隣には憧れの先輩がいて。


お買い物デート。


これは立派なカップル!?!?


と、勝手にドギマギしてしまう。


そんなこんなで、勝手に盛り上がっているうちに、買い物が終わってご飯を食べる。


そして気づけば、お家に一緒にいる…!?


何故こうなった!?


…………………………………


「なんて、怒涛のラッシュでいいことが続いている中にあなたとの出会いがあったんですよ」

「出会いの裏話にそんなことがあったとは…」


縁側でお茶を飲みながら先輩と話す。


気づけば子供ができて、孫ができて。


あの時の子猫はもう虹の橋を渡ってしまったけれど。


あの子の子供が、我が家にいる。


今こうして、幸せな空間を過ごせているのは、あの時の小さな幸運が積み重なったおかげかもしれない。


「あら、茶柱が立ってる」

「いいことあるかもね?」





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