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不死の戦士

世界樹のもとで神気の制御を身につけたセブンは

迎えに来たサラ、カーラ、ブリュンヒルドと共に

世界樹の森に住む森人族のグランを訪ねていた。



 「それは良い力を身につけられましたな、

  神徒セブン殿。


  さて、知りたいという万能薬の作成には、

  ちょうど身につけられた神気が必要でな。


  薬師のスキルを持つ者を呼んでいる。

  その者から直接聞くと良いであろう。」


万能薬の作り方を教えて欲しいと頼むと

最初は驚かれたが、大量の世界樹の葉を見せると

大きく頷きながら、世界樹に認められた者の証拠だ、

そうであれば問題なかろうと納得された。


待っている間、グランからはこの森の地下に住む

闇人族の話や巨大大陸内の別の場所の森に住む

森人族の話などを聞かせてもらい、

出会うことがあれば、これを見せるといいと言って

魔石の首飾りをもらったセブン達であった。


グラン達の集落の中にも精霊が飛び交っていて、

ブリュンヒルドが喜んで契約を結びまくっていた。


薬師のスキルを持つ森人から神気を使った万能薬の

錬成方法を教わり、彼らの持つ腐敗防止の魔法がかかった

樽をいくつか分けて貰い、その場で大量に作ったセブンは、

1樽分の万能薬をお礼としてグランに渡した。


森人族に見送られながらセブン達は集落を後にし、

途中でカーラとブリュンヒルドがヒクイドリとの空中戦を

繰り広げるのを見学してから、拠点へと舞い戻ったのだった。



ネコ獣人族の村はもう村とは呼べないほど発展を遂げている。

住民は500人以上になり、立ち並んだ宿には

長期逗留契約をした商人や冒険者が住み着き、

多い時は千人を越えるほどだ。


周りから呼ばれていたこともあり、

パティシエの町と呼び名をつけて、

長を務めるフェイズは町長に就任していた。


人族や魔族の集落もそこここで大きなまとまりを作り、

小さな国を名乗るところも出て来ているそうだ。



そんなある日、町に出来た神殿に神官として就任した

香月 蓮のもとに人族の新王となったフレイヤと

辺境伯のガイスラー、セリー夫妻が祝福に訪れていた。

祝祭の後、拠点内でお茶会になっていた。


 「あなた、このプリンアラモードは至福の味ですわよ。」


 「いや、我はこのビターココアケーキが

  ちょうど良い苦さだ。」


 「私はこのマカロンアイスが絶品だと思う。

  一口で食べられる大きさで、何個でもいけそうだ。」


 「私はこのマロングラッセの甘味が好みですわ。」


聞けば、セリー夫人がどうしても本場のスイーツが

味わいたいと辺境伯にお願いして、この神殿の就任祝いを

機に、来訪を決められたそうだ。


フレイヤ女王の方はお忍びと称してちょくちょく来訪している。

先日は魔族のカミュール女王、獣人族のドゥルガー女王も

顔を合わせて優雅な女子会も開かれていたりする。


ストレートの紅茶を飲みながら、ガイスラーが思い出したように

セブンに話しかけた。


 「セブン、前に話した龍人族だが、

  近くに出来た魔族の国に出没するようになって

  何やら暴れておるようだ。


  不死の戦士達だ。

  魔族の国の方ではかなり被害が出ておるそうだ。


  我らも警戒はしておるが、

  これまでこんな事はなかっただけに

  気になる変化だ。


  何か聞き及んでいるか?」


 「いえ、私の方では何も話がないですね。

  一度会ってみたいと思っていましたので、

  ちょっと探ってみましょうか?」


 「ふむ、そうしてもらえると助かるな。

  情報は多い方が戦術が立て易い。」


不死の戦士達。

火山と共に生きるという赤い鱗の龍人族。

じっくりと調査する必要があるなと思うセブンであった。



神龍の山の北部の裾野にはカミュール率いる魔族の国が

勢力を伸ばしていた。


 「カミュール様、

  東方の属国から救援要請が入って来ております。


  なんでも不死の獣人戦士に襲撃を受けておるとのこと。

  対応は如何いたしましょう?」


 「うむ、まだ出来たばかりの小国に

  何を求めて来ておるのか。

  潜入工作に長けた者を選抜し、急ぎ向かわせよ。


  身体強化ができる戦士を集めて派兵の用意を進めよ。」


目を細めながら襲撃の目的に想いを馳せるカミュールであった。

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