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集う者たち

巨大大陸の人族の王都から北側には

元々は魔族の国が栄えていた。


人族が異界召喚した 勇者 によって

魔族の国は破壊の限りを尽くされ、

見る影もなくなっていた。


その魔族との境界に存在していた、

人族の辺境の街ガイスラ―は

魔石矢や魔法の攻撃を受け、

街中のすべてが燃えたかのように

ほとんどの建物や人が炭化していた。


周辺に展開したバグドローンからは

街中には、生命反応も動体反応も

何もないことが確認されていた。


 「しかし、これ燃え過ぎだろ。

  石の壁ですら一部分が

  ぼろぼろになってるな。


  さて、立派なお屋敷は

  無人だったけど、

  この南東側の門前は凄い兵士の

  遺体の数だな。

  ここで全力で戦ってたのか。


  町の人は北部に出ようとして

  北西の門を出たあたりで

  炭にされまくってるか。

  逃げ落ちる人にもお情けなしか。」



セブンは門の周辺から

人族の遺体だけを集めて、

出来るだけ円形に並べて

その中央部に立った。

  

 「さて、兵士たちに

  お話聞かせてもらうとするか。

  

   完全蘇生 ! 」



中央に立つセブンを中心に

揺らめく虹色のウェーブが、

取り囲むように辺りに広がっていく。


魔力ランクが上がていたセブンの

魔法効果範囲も400m円内と

広がり、魔力量も25600と

もはや使いきれそうにない程

増大していた。


 「うーん、あれっ?

  俺生きてるのか?」

 「おい、魚人共は

  何処行ったんだ?」

 「落ち着け!

  周りの警戒怠るな!」


おっ!隊長さんらしき人発見!

早速インタビューしようかな。


 「あの~すいません、

  通りすがりのもの・・・

  

  って!剣向けるの早っ!

  ちょっと待って!

  ちょっと待って!

  敵じゃないから!

  話聞いてくれ!」


壮年の兵士が前に出てくるや否や

剣先をセブンに向けていた。


 「皆の者、下がれ!


  貴様何者だ!

  その風体は何だ?

  ここで何をしている?

  

  町のものは北門から逃げよと

  伝令が飛んでいたであろう。」


 「いえ、私はこの街のものでは

  ございません。


  このように、

  全身が機械のメタルゴーレムの

  セブンと申します。」


いつもの様に全身武装を展開してみせた。

いつもと違うのは、見せた兵士たちに

緊張が走ったことだった。

 

 「すでにアトランティス帝国の

  魚人兵軍団はこの街から

  移動した模様です。


  帝国軍の事を聞かせて貰いたくて

  皆さんに蘇生魔法を使わせて

  頂いた次第です。」

  

 「何っ!蘇生魔法だと!」

 「ふざけるな!

  そんな魔法あるわけねぇだろ!」

 「勝手に殺すんじゃねぇよ!」

 「戻ってきやがったのか!」 

 「お前もあいつらの仲間か!」

 「そうだ、そうだ!ふざけるな!」 


 「静まれっ!!


  いや、セブンとか申したな、

  貴様、いま蘇生魔法を使った

  と申したな?


  うむ、やはり思い違いではなく、

  我々は一度死んでおったか。

  皆もそうであろう、よく思い出せ。


  蘇生魔法が真実であったとして、

  我らに何を聞きたいというのか?」


 「はい、

  連中の使用していた武器や兵器、

  戦法、その数などです。」


 「知ってどうする?

  まさか、やりあうというのか?」


 「はい、殲滅します。

  それが俺の使命ですので。」


暫く考えこんだ壮年の兵士は、

周りを見渡し、ふと何かを

思いついたようであった。


 「にわかに貴様を信じることは出来ぬ。

  話であれば、北門から逃げた者たちが

  いるはずだ、彼らから聞けよう。」


 「いえ、北の街を出たあたりにも

  遺体だけしかありません。

  これから蘇生魔法使おうとは

  思っていますが。


  まず、魚人兵と戦った兵士の

  皆さんの方が相手のことを

  よく見ているはずですので、

  貰える情報が多いと思い、

  蘇生を優先しました。」


 「何っ!遺体しかないだと!

  そんな筈はない!

  馬車で逃げたものもいるのだぞ!」

 

 「はい、焼け落ちた荷馬車が

  多数ありました。

  また、そこから逃げるところを

  手にかけられた遺体もあたりに

  散らばっていました。


  少なくともここから王都までの

  範囲内に生存者はいませんでした。


  ちなみに、王都にも

  もう生存者はいません。」


 「何だと!王都まで全滅しただと!

  そんな馬鹿な話があるものか!

  いや、こうしてはおれん!

  馬を持て!セリーを迎えに行く!」


 「お待ちください、

  魔力はまだまだ余力がありますので、

  北側の馬車周りで蘇生魔法を

  使って参ります。


  そのセリー様の特徴とか、馬車の

  特徴とか分かりましたら

  探して来れますが如何でしょう?

  このように、低空であれば

  空を飛んでいけますので。」


セブンはそう言うと、

錬成したバーニアでふわりと浮いてみせた。


 「何と、風魔法の使い手でもあるのか?

  であれば、我を乗せていけ、

  出来るか?いや、頼めるか?」


 「はい、丁度テュール団長方にあわせて

  作った飛行ユニットがありますので、

  こちらを装着してください。


  私の方で誘導してお連れ致します。」


 「何っ!今テュール団長と申したか!?

  あ奴とどういう間柄だ?」


 「あー、話すと長くなるので、

  後程でいいですか。

  今は、ルドース陛下方と一緒に

魔族の開拓地に向けて移動されています。


  後で連絡着いたらお話お願いします。」


 「何だと!陛下も無事であったのか!

  魔族の開拓地に向かっているだと?

  何故そのようなことになっている?」


あー面倒だな、この人。。

先に街の人たち蘇生しとくんだったな。。


 「えーっと、ほんと長くなるので

  後にして頂きたいのですが、

  こうしている間にも帝国軍は

  何処かを襲撃しているでしょうから。」


 「うーむ。そうだな、まぁ害意は感じぬな。

  よかろう、セブンとやら。


  我はこの街の領主のガイスラーだ。

  この魔道具を背負えばよいのだな?」


 「はい、ではガイスラー辺境伯様、

  北の方へ移動いたしましょう。」


ふわりとガイスラーの体が浮き上がり、

セブンに続いて北の門の外へ向かうのであった。



門を出てから、魔力残量を見ながら

蘇生魔法を行使するセブンであったが、

なかなか辺境伯の探し人には当たらなかった。


バグドローンを使って周辺は、人・物に分けて

マッピングが出来ていた。

馬車の残骸の最後のマーク位置に接近した時、

辺境伯に焦りが見えた。


 「あ、あれは我の馬車だ。

  ああっ!あの後姿は!何という事だ!


  セブン殿頼む、セリーも蘇生を!」


 「ご安心ください。

  まだまだ魔力がありますので。

  完全蘇生 !」


金髪の青いドレス姿の女性が体を起こし、

周りを見渡していた。


セブンに飛行ユニットを外してもらった

ガイスラーが一目散に女性に駆け寄っていく。


一言交わして抱き合う姿に

うらやましさを感じるセブンであった。



街の中央にある広場にガイスラーが街人を集めて

話を始めていた。


 「という事で、皆理解して貰えたであろうか。

  ここにいるメタルゴーレムのセブン殿に

  感謝するように。

  セブン殿、誠大儀であった。」


街の建物、設備なども、

セブンのサービスで元通り修復できている。

人々からすれば、何か悪い夢でも

見ていたような気分なのであろう。

淡々と散っていき、普段の生活が

すぐに始まる風であった。


 「さて、帝国軍のことであったな。

  我が屋敷も直してもらった事だ、

  そちらで話をするとしよう。」


ガイスラー邸に招かれ、彼らから

気になる話を聞くセブンであった。


 俺と似た姿の兵士がいて

 武装まで似ていただと!

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