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神龍様に会いに行こう

ネコ獣人族の村の改善活動を

入念に行ったセブン達、

中でも聖属性魔法を使ったサラには、

村人からの感謝の声が強かった。


サラの後をついて回る子供達の姿が

目立つようになっていた。


 「すっかり村の人気者ですね、

  サラ先生。」


 「あら、何か僻んでいるように

  聞こえるのだけれど

  気のせいかしら?


  あれだけの魔法が使えたのは、

  あなたが魔法ランクを

  上げたからでもあるのだわ。


  でも、パーティメンバーにも

  ランクアップが適用される、

   ランクアップ共有 って

  すごいのだわ。


  アイテムボックスも 共有 に

  なっているから、パーティ間で

  やり取りも可能になって

  便利なのだわ。


  これも全て女神様のご加護のお力と

  考えられるわね。」


 

ランクアップか、そうだな、

上げたらまた使える魔法が増える可能性が

あるんだよな。


「ある程度の兵装は錬成しておいたし、

 そろそろ神龍様のお山に向かおうかと。」



「カーラと行くのかしら?」


 

「いや、ホバーモードで地上を進むよ。

 前にエルフの村の結界も地上からなら

 見えるところまで行けたし。

 龍人族の人達とも話してみたいし。」


 「そう、ならカイと行くのかしら?」


 「いや、カイはボディのベースが

  この拠点管理用アンドロイドで

  戦闘用ボディじゃないから、

  俺だけで行くよ。


  サラとカイには、

  この村の事頼みたいし。


  途中で魔物に出会したら、

  ランクアップ兼ねて

  討伐して行きたいし。」



 「そうね、私もこの辺りの

  魔物討伐に加わって、

  村の食料確保に協力するのだわ。


  解体 の魔法はとても重宝されているし、

  氷結 で保存性も高めて、

  アイテムボックス に収納して

  村で共有している保存倉庫まで運べるから

  狩りには是非同行して欲しいと

  ファーラさんからも懇願された程よ。」



そうなんだよな、サラの魔法って

組み合わせると、食料品の仕入れから加工、

貯蔵まで対応した、動く食品会社みたいなんだよな。



 「その例え方はどうかと思うのだけれど、

  つくづく魔法って便利だと思うのだわ。


  武器も同じで使い方次第だわ。」



まぁ、常にそうだといいんだけど。



 「今回はボクもついていくよ。」



ちょこんと立ち上がったケットシーのクロが

セブンに向かってかわいい肉球を見せていた。



 「えっ!なんか強そうな龍人族とか神龍様とか

  途中は魔物も出るんだけど?

  危険がいっぱいなんだけど?」


 「大丈夫だよ。

  前に人族の勇者に捕まった時は、

  いきなり魔法で壊せない檻に囲まれたけど、

  同じ手はくわないよ。


  神龍様にも久しぶりにお会いしたいし。」


 「ええっ!?神龍様と知り合いなんだ。

  そういうことなら、いいかな。

  本来戦いに行くわけじゃないし。


  よーし、となったら、クロのおやつも

  持って行くかな。


  サラ、クッキーとチョコ出してあげてよ。」



 「ええ、いいわよ。

  クロ、分かってるわね。

  セブンはしばらくおやつ抜きの刑だから。


  横取りされたら教えてね。

  帰ってきたらしっかりお話してあげるから。」



え?いやいやこんな小さな子の、子猫のおやつなんて

横取りなんてしませんよ。

ちょっと頂戴ってお願いするくらいですよ、ええ。


 「いろいろと心配なのだわ。

  クロ、このバグドローン達を身につけて行ってね。

  もし、通信も遮断されるようになったら、

  この子を飛ばしてね。中継機能もついているの。」


そう言うとサラは、テントウムシ型とトンボ型のドローンを

クロの小さななで肩と頭にのせていた。


なんかそうしてるの見ると、ネコ型の女の子に見えるな。



 「え?セブンあなたまさかプロフェッサーと同じ幼女・・

  「違うから!一緒にしないで!全然違うから、

   どうせなら大人の人の方がいいから。」

  ふ~ん、そうなんだ~そんな体でも

  女の人が気になるのね。少し離れてくれるかしら。」



 「いや、そうでは・・まぁいいや、

  行ってくるとしよう。

  クロ、用意出来たら出発しようか。


  拠点の前でダイビングユニットの

  ホバーの調整しておくよ。」


そう言うと、セブンは拠点の二階に上がって

速射砲のついたユニットの搬出作業を開始した。




巨大大陸の南の海岸線に沿って、獣人族が集まる街があった。

平原に獣人国が出来る前からある、歴史のある街並みだった。


白い壁で統一された清らかな印象は、どこを歩いていても

神秘的な雰囲気を感じ取れるほどであった。


 「おーい!今日も大漁だぞー!」


海から戻ってくる小船から大きな声が港に響く。


 「おお!もうすっかり海が本調子になったみたいだな。

  しかも大きめの魚がよく上がるようになってるし、

  前よりいいかもしんねぇな。」


そんな風に楽しそうに話すネコ獣人族らしき男達で

港の周りでワイワイと賑わっていた。


 「たまにはお肉も食べたいなぁ。

  干し肉でもいいだけどなぁ。」


 「そうだねぇ、平原の国との交流が途絶えて

  肉との交換もとだえたからねぇ。

  ないものは仕方ないよ、我慢しなさい。」


魚が小船から上がってくる風景をぼんやりと見ながら

イヌ獣人族らしき母娘の姿もあった。


ここの獣人族の町では魚が豊富に獲れ、

平原の獣人族の国では魔物などの肉が獲れることから

交換交流が行われていたのだ。


レートは毎年行われる5人選抜の格闘戦の勝敗で決めていた。

武闘派集団ならではの荒っぽい取り決め方だが、

毎年遺恨などなく、戦いが終われば

互いに朝までつぶれるまで酒を飲みかわす間柄であった。


その港の集団の中でもひときわ大きな体の縞模様の

獣人族の男がぽつりとつぶやいた。


 「あのフェイズが撤退戦の後、

  行方知れずだと風のうわさで聞いたが、

  人族なんぞにやれる柔じゃねぇ。


  奴もこの魚が好物だったな。

  また、ひょっこり交易に来そうなもんだが。」


手にした大き目の鯛を見つめながら、

男の口からため息と共にそんな言葉がこぼれた。



平原から大きな山並みが見える麓近くまで走ってきた

ホバーユニットが見えない壁に衝突して停止した。


 「おおっと!クロ大丈夫かっ!?」


 「大丈夫、風船でお鼻打ったくらいだよ。」


 「エアクッションが効いたようで何よりだ。

  って、やっぱ不可視の障壁もあったのか。

  感知できないのはやっかいだな。」


 「セブン、お客さんが近寄ってきてるよ。

  こっちには害意がないことを伝えて欲しいな。


  このユニットも見たことのないゴーレムだから

  警戒されてると思うんだ。


  龍人族は強いけど悪い人はいないから

  どうしてもダメそうならボクも外に出て

  お話するよ。」



 「いや、安全が確保できるまでは中にいてくれ。

  俺の方で何とかしてみるから。」



ユニットのハッチを開けて外に飛び出したセブンは、

ハッチのオートロックを確認して、

見えない壁に向かてゆっくりとあゆみ寄って行った。


突如としてセブン達の周りに二足歩行のトカゲに似た

龍人族と思われる戦士たちが現れた。


全員が大剣と大楯を持ち、前方に壁を作っていた。

その中から一際横方向に大柄な戦士が前に出てきた。


 「ここから先は神龍様のお山である!!

  何用でここまで来られたか!!」


辺り一面に響き渡る様な大音声で問いかけられた。

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