表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/164

デジャヴ

ミスリルワイバーンに襲われていたネコ獣人族の戦士ファーラ達を救護した、

電脳兵のセブンは、怪我の回復魔法をかけ終え、

護衛を兼ねつつ彼女達の村へ向かおうとしていた。



 「それはそうと、ここには何をしに来ていたんだ?

  さっきの回復魔法で、荷馬車のようなものとか樽のようなものも

  復元されてるんだけど。何かの収集に向かっていたのか?」


セブンが立て続けに起こした奇跡級の魔法の連続で困惑していたファーラは

声をかけられると、我に返り、困惑した面持ちで話し始めた。


 「そうだ、我々はこの平原の先にあるといわれている湖まで

  飲み水を汲みに行くところだったのだ。


  ビッグボアやビッグファングといった地に足を付けた魔獣には

  効果のある魔物除けの香袋は身に着けていたのだが、

  空から来るワイバーンなどには効果が薄く、襲撃を受けてしまったのだ。」



 「そっか、水ねぇ。うーん。」


あの水隕石攻撃のような魔法を使うか、というか魔力切れるよな?もうすぐ。

どうするかな。と悩み始めたセブンの電脳に、認識共有しているサポートアンドロイドの

サラから声がかけられた。


 『セブン、一度ステータスをじっくり確認することをお勧めするわ。

  今の魔力の残り具合と、各魔法の使用に必要な魔力の確認が優先よ。

  さっきのミスリルワイバーンの討伐でレベルが上がっているかもしれなくてよ。

  そうだとすると、使える魔力量のアップか、必要な魔力量の低下が期待できるのだわ。』 

  

そっか、レベルアップか。

よし、じっくり確認するか。

 (ステータス!)


 セブン 種族:電脳兵 年齢:110万時間 性別:なし

   職業:

    テイマー ・バグドローンのマスター

         ・クロのマスター

         ・サラのマスター

    狩人   ・ヒクイドリの討伐者

         ・トレントの討伐者

         ・ミスリルワイバーンの討伐者 *new*

    暗殺者

   身長:175cm

   体重:280kg(標準装備時)

   攻撃力:S *up*

   生命力:A *up*

   魔力:B *up*

   俊敏性:S *up*

   耐久性:S 

   スキル:

    魔法創造 攻撃魔法 1天空の瀑布 2海神の水弾

         防御魔法 1神鋼の金剛陣 2不可視の盾

         支援魔法 1完全蘇生 2完全回復

   オプション:アイテムボックス


やったね!ランク上がってるよ。 

・・・何か増えてるんですけど!海神の水弾って、隕石級を打ち出すのか?

やば過ぎだろ。


とりあえず、魔力のB チェックして残りはいくらかなっと。

950/1600 か、結構残ってるな。

魔力ランクCは400だそうだから、1ランクで4倍か。すげえ伸び方だな。


天空の瀑布 は、200/5分間って。時間短縮が可能なのか、いけそうだな。


 「あー、ファーラさんって呼び方していいかな?

  君たちの村は水不足になってるのかい?

  貯めるところがあれば水魔法で出せると思うんだけど。」


ファーラの大きな目がさらに大きく見開いた。


 「村にはこの荷馬車に積んでいるような桶がまだたくさんあるのだ。

  そこに貯めてもらえると非常に助かるのだが、頼めるのだろうか。」


 「お安い御用だ。

  水不足って日照り続きの影響とかなのかな?」


 「そうだ。

  村は大きな湖の畔にあったのだが、この年の初めからの好天続きで

  水量が減る一方だった。

  そこへ人族の騎士団が王都から押し寄せてきて、

  湖の水をほとんど汲み上げられ、干上がってしまったのだ。


  さらに悪い事に、村に一人しかいない水魔法使いまでも

  王都へ連れていかれてしまったのだ。

  

  昨冬は神龍のお山の雪が全く積もらず、お山から下ってくる川の水も

  例年にない心許ない細さになっている状況だったのだ。


  このままでは村人も作物もダメになりそうになってきたので

  危険を承知で水の確保に行こうとしていたのだ。


  人族には思うところがあるが、魔法士殿、セブン殿には

  感謝の意を捧げたい。

 

  ここにいるものも人族をあまりよく思ってはいないが、

  村にいるものはもっとよく思っていない。


  私は風魔法が使えるので、身にまとえば加速して移動できるのだ。

  先に村に戻り村人に話を通しておくので、この者達とゆっくり

  来ていただけるだろうか。」


かわいいネコミミと一緒にぺこりと頭を下げられたら、嫌とは言えんよな。

セブンの脳裏には、水と資源を求めて戦争を繰り返していた元の世界の風景が

デジャヴのように浮かんでいた。



  「了解、っと言いたいとこだけど、皆で移動できる手段があるのと、

   その干上がった湖を満水に出来る魔法が使えるんだけど、

   どうだろ?」


  「な、なんだと!

   この人数と荷馬車も運ぶ手段もそうだが、

   湖を満水にだと!?さすがにそれは無理なのではないか?

   いや、出来るのであれば是非にお願い致したい。」


  「ああ、お安い御用さ。


   うん、そうだな、俺はそんなに感謝されるようなものじゃないんだ。

   俺は君たちの言う人族ではない。

   信じられないだろうけど、機械の体の戦士だ。

   体はこんな感じで全身武器になっている。」



そう話すと、セブンは全身の装備を展開してみせるのであった。

彼らの言う、人族を殺してきた武装を。


  (あなたは殺戮兵器ではないのだわ、

   何かを守るために戦わなければならない運命に抗えなかったのよ。

   生き抜くための戦いを悪く思うことはないのだわ。)


サラの声が聞こえた気がした。

過去と同じ殺戮の日々をこの世界でも繰り返すことになるかもしれないと

心の片隅に不安を覚えながら、話す覚悟をするセブンだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ