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神スキルストアで楽々異世界ニート生活 ?  作者: 荒三水
二章

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61/87

弱点であるシッポ(性的な意味で)

「わっ!」

「きゃっ?」


 その音にワンテンポ遅れて、俺とアムはそろってのけぞる。

 とたんに体の自由がきくようになった俺は、何事かと落下物に視線を落とす。


 ソファーに突き刺さっているのは小ぶりの剣だった。

 これは……切り落とし丸?


「……寝取られはNG」

 

 ぼそっと言う声が聞こえて振り向くと、いつの間にかすぐそばにはイズナの姿があった。


 見れば髪の毛が濡れていて、こちらも下着の上に薄い上着を羽織っただけという格好。

 

 やはりさっき風呂場にいたのはイズナで間違いないようだ。

 

 

 イズナはあっけに取られる俺たちをよそにズボっと切り落とし丸を引き抜くと、アムに向かって剣先を突きつける。


「どういうつもりだこのビッチめ」


 言いにくいことをはっきり言ってくれるイズナさん、頼もしいっす。

 

 だが肝心のアムは「一体どこの誰が?」という顔で首をかしげているが自覚がないのか。


 しかし今のは一体なんだったんだ?

 まだ少し頭がぼーっとする。

 

 とりあえず後は任せた、とイズナを盾にすると、どういうわけかイズナはこっちにも剣を突きつけてきた。


「おまえもどういうつもりだ、こんなビッチに好き勝手させて。レナさまに言いつけるぞ」

「えっ、やめて、本当にやめてくださいそれは」

「ふん、みさかいのないオス犬めが、やはり切り落としておくべきか」


 そう言ってイズナは、切り落とし丸をきらっとはためかせる。

 うーんやっぱりあの剣、イズナに返さないでどこかに隠せばよかった。

 

「わかったわかった、後で息子にはよく言って聞かせておくから」

「そっ、それに! おまえ、さっき見ただろう! あたしの、は、ハダカを!」

「は?」


 そう言うやいなや、イズナの顔が赤く染まっていく。

 さらにぴょこぴょこと、ネコ耳がせわしなく動きだした。


 なんでいきなり恥ずかしがってるんだコイツ?

 すでに色々と痴態をさらしてきたくせに、裸ぐらいで何を今さら。


「それはお前が勝手にこそこそ入ってるのが悪い」

「に、にゃにぃ!?」

「人がいなくなったのを見計らってこそこそやってるからだよ。入りたいなら素直に言えばいいのに」

「うぬぅ……それは……あ、あたしと一緒に入ってもいい、ということか?」

「はぁ? なんでそうなる」

「むぅっ……」


 さらに頬に赤みが増し、耳の動きが激しくなる。

 なにやら機嫌を損ねたようで、イズナは今にも飛び掛ってきそうな雰囲気だ。


「ち、違う、敵は俺じゃなくてそっちの……」


 とその時、いきりたつイズナの背後から手が伸びてきて、がばっと体を抱き上げた。


「ふぎゅっ!?」

「やったつかまえたー! きゃあ、やだかわいい! この耳、ネコちゃんかしら!?」


 いきなりアムがイズナを羽交い絞めにして、わしゃわしゃと耳を撫で回す。

 イズナは何が起きたのかわからず、ただ目を白黒させている。


 ……ふぅ、なんとか助かった。

 にしても無用心だったな、ちびっこくてもそいつの馬力はかなりのものだぞ。

 不用意に手を出したら危険なのだ。


「きゃあっ!」


 案の定抵抗を始めたイズナにより、マウントをとられるアム。

 どうしてもあのネコ女は人の上に乗りたがる習性があるらしい。


 ソファ-に倒されたアムのタオルの裾が、かなりきわどくなる。

 僕は断固として、イズナ先生を応援します。


 わくわくしながら見守っていると、突然がくんとイズナの体から力が抜けて、アムにしなだれかかった。

 もふもふとネコ頭を撫でながら、アムが余裕の笑みで身を起こす。

 

「うふふ……」


 またもやアムの瞳が妖しく光っている。

 さらにアムは、いつの間かイズナの弱点であるシッポを掴んでいた。

 性的な意味で。


 シッポを握る手がしゅこしゅこと上下に動き出す。

 あの手の動き……やはりタダ者じゃない。

 腕をストロークさせつつも指による刺激を怠らない。

 凄まじいテクだ。


「はぅ、あっ、うぅっ……」


 イズナがぼうっとした表情で体をびくつかせながら、苦しそうな声を漏らす。

 だがそれでも容赦なくアムの攻撃は続く。

 

「あらあら、どうしたのネコちゃん?」

「あっ、そ、それ以上は……ら、らめぇ……」


 と思ったがあんまり苦しそうじゃなった。

 ダメと言いながらもっとしてくださいと言わんばかりの顔。

  

 やがてイズナは、のけぞるように体をしならせたかと思うと、


「む、無念……」


 がくっと体を脱力させ昇天した。

 なぜか満足げな顔なのが腹立つ。


 アムはぐったりしたイズナをしばらく撫でていたが、やがて脇にのけると、舌なめずりをしながら、再びこちらににじり寄ってくる。


「さぁ次はトージ様の番ですよぉ」


 優しくしてください。


 ……じゃなくて、目だ、あの目を見たら危険だ。

 イズナがやられたのもきっとあれのせいだ。


 そう見抜いた俺は、とっさに目を閉じる。

 こうすれば対策は完璧だ。


 ……ってあれ? 

 やっぱ違う。

 これやったら無防備やん。

 

 その時ふわっと甘酸っぱい匂いがして、唇に柔らかい感触が押し当てられた。


 驚いて目を見開くと、すぐ目の前には赤く光るアムの瞳があって……。



 ――バタン! ドッドッドッ!


 とその時、勢いよく家の扉が開く音と、何者かが上がりこんでくる物音が聞こえた。

 すかさず、耳慣れた高い声が飛んでくる。

 

「トウジー!! いるー!?」


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