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神スキルストアで楽々異世界ニート生活 ?  作者: 荒三水
一章

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18/87

エターナルフォースブリザード


 あくる朝。

 俺はレナとともに、エデンの街中を歩いていた。

 

 レンガ造りの家が立ち並ぶ、中世風のファンタジーの町並み。

 まるでゲームの中にやってきたかのようだ。

 

 すれ違うのは、剣を携え鎧に身を包んだ戦士や、ローブに身を包んだいかにも魔法を使いそうな装いの人々。

 

 中には顔を毛むくじゃらにした獣っぽい人や、一見魔物と見間違えそうな風貌のものまでいる。

 

 歩きながら、周囲の様子を眺めているだけでも楽しい。


 

 だが正直言うと、俺はまだ惰眠をむさぼっていたかった。

 とはいえ目の前で薄着の美少女に「朝だよ、起きて~?」なんて言われたら起きるしかない。

 どころか余計なところも起きてしまう。


 レナは俺がまだ冒険者登録をしていないと知るや、「私がギルドに案内してあげる!」ということではりきっている。

 お別れする気配は全くない。


 まあこちらとしても、ある程度この世界のことがわかってくるまでは、色々と手をつくしてくれるのはありがたいのだが……。



 宿を出て、意気揚々と先を行くレナに従い、小一時間はたっただろうか。

 俺たちは、いまだにギルドに到着していなかった。


 ギルドらしき建物が見えてくるどころか、どんどん寂れた方向に向かっている。

 俺はついに耐えかねて、レナに声をかけた。


「あの~……」

「ん? なぁに?」


 レナはにこっと微笑を浮かべて、小首を傾げてくる。

 予期せぬ不意打ちに、こっちで合ってんの? という言葉を飲み込んでしまう。


 ……ヤバイ、クソ可愛い。

 

 街中の女の子は総じてレベル高いというのは前も思ったが、やはりレナがぶっちぎりで可愛い。

 好みの差はあれど、俺にはそう見える。

 それに、少なからずすれ違う男たちの視線を集めている気がする。

 

 レナの服装は、今朝またイズナが持ってきた女の子っぽい白のワンピース姿。

 今日は魔物と戦うわけじゃないから、と鎧も着込まず髪も縛らずに下ろしていて、昨日とは別人な雰囲気がある。

 

 う~ん見れば見るほど可愛い。

 思わず見とれてしまう。


「どしたの?」

「い、いやなんでもないよ……」

「ふふ、変なの~」

 

 くすくすと笑うレナ。

 こちらもつられてにやけそうになってしまう。

 

 周りが目を引くような美少女と、笑いながら連れ立って歩く。

 これまで生きてきて、一番幸せかもしれない。

 俺の二十年とちょっとは一体なんだったんだ。


 正直もうギルドとかどうでもよくなってきた。

 レナは「お金がないなら、ギルドに行けばいろんな仕事があるよ」

 などと言っているが、仕事? 働きたくないでござる状態。

 

 この世界では、大人になればたいていの人は冒険者登録をするのだという。

 だからといってみんながみんな冒険をするわけではなく、なにかしら仕事をするのに冒険者のライセンスが必要なのだとか。

 

「私も二日前に登録したばっかりだから。一緒に頑張ろうね!」


 こういう調子だから、別に登録していなかったからといって、このクズニートが、などと罵倒されるわけではないらしい。

 ていうか二日前かよ、とは思ったが。

 


 

 さらにレナの案内にしたがって歩く。

 ついに裏路地のような、ずいぶん寂れたところに来てしまった。


 この世界のギルドって、にぎやかーな感じじゃなくて、薄暗いダークな雰囲気なのかね。

 俺はさっきからすっかり口数が減っているレナに向かって、なんとなしに口を開いた。

 

「へえ~、ギルドって、結構奥まったところにあるんだなぁ」

「えっと、トウジ、あのね……」

「ん?」


 レナが立ち止まって、浮かない顔でこちらを振り向いた。


「迷っちゃった……」


 かなり前からそんな気はしていたけどな!

 まあ俺も、散歩楽しいなあ、レナ可愛いなあ、なんてやってたのも悪い。


「あっ、あそこの人たちに、き、聞いてみるね! 私聞いてくるからね!」

 

 ヘンに念を押された。

 なんだそのちゃんと見ててね的なアピールは。

 

 俺が止める間もなく、レナは薄暗い路地にたむろしている連中に近寄っていった。

 

「あっ、あのぉっ、ギ、ギルドの道を、教えて欲しくて……」

「ん~? あんだぁ? ギルド?」 

「ギルドなんかよりいい所行こうぜ、うははっ」


 ……なんでよりによってそんな見るからにヤバそうな奴らに聞く。

 派手な頭と服装をした男たちが三人、にたにたと笑みを浮かべながらレナににじり寄っていく。


 さすがにこれはまずい、と助けに入る。


「あっと失礼、この子、連れなんで」

「あぁ? ツレだぁ? いい女連れてんじゃねえか」

「はは……、いい女連れてるでしょ?」


 女の子、とりわけ美少女といるということは、こういうリスクが付きまとうわけだなぁ。

 一応俺も、DQN一歩前の奴らと無理して付き合っていた時期もあり、こういう輩の応対には慣れているほうだと思う。


 しかしやっぱこういう手合いはこっちにもいるわけね……。

 面倒にならないうちに、ぐいっとレナの腕を引いて立ち去ろうとする。


「安心しろよ、その女はオレたちが無事にギルドまで送り届けてやっからよ。ひっこんどけ」

「いやぁそんな、見ず知らずの人の手を煩わせるわけには……」

「ひっこんどけっつってんだろ!?」


 うるっせえな。

 けど声量といいタイミングといい、向こうも割と手慣れてる感じだな。


 めんどくさいなぁ、こんなところで揉めたくないんだが。

 まあでも、今後もこういうことがあると考えると、ここらで一つ、それ用のスキルを落としておいたほうがいいかもな。


 検索を邪魔されるとまずいので俺は一回ひっこんだ。

「うわだっさ、マジでひっこんだよビビリかよ、ぎゃはは」などと罵声が飛んでくるが気にしない。

   

 すぐにスキルストアを開いて検索をかける。

 どうせならかっこいいのがいいな。


『最強 必殺技 かっこいい』


 

 ―――――――――――――――――――――


 スキル名 エターナルフォースブリザード

 作成者  永久零度の支配者

 

 概要 

 相手は死ぬ。


 1000GP


 アクティブスキル

 

 ―――――――――――――――――――――

 

 

 ククク……。

 まさか、このようなスキルがあるとはな。

 中学時代の黒歴史がうずくぜ……。


 それが1000GP程度で手に入るとは。

 まさにスキルストアさまさまだぜ。


 俺は即座にスキルを落として発動する。

 するとウィンドウに文字が表示された。

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