5話
またも短くなってしまった…許してください。
初戦闘です。
「あれが草原エリア、かな?」
あれから、私は買い物を済ませて、ハルナさんと別れた。別れる直前になんか色々やらされたけど、なんだったんだろう。
私は今、始まりの街の周りにある、『草原エリア』に来ている。
ハルナさん曰く、弱いモンスターがわらわら出てくるから、初心者のレベル上げに良いらしい。
…それにしても。
「長閑なとこだなぁ」
ぽかぽかして暖かいし、風も気持ちいい。昼寝したくなるなここ。
大げさかもしれないけど、これだけで、『avil・anel』をやってよかったと思える。
まぁでも、そんな気分も左…腰を見れば台無しなんだけどね。
「…この剣、ハルナさんからの悪意を感じる」
鞘にはでかでかと猫がプリントされ、柄には猫耳。どこのおもちゃだ。
さっさと他の武器探さないと、スレで話題になるのも時間の問題。それだけは絶対に阻止したい。
「ん、あれは」
十メートル程先に、緑色のゼリー状の物体が、うにょうにょ動いている。
たぶんあれは……説明書にもモンスターの代名詞として載り、ゲームをやらない私でも分かる有名RPGのモンスターとして知られている、スライムじゃないだろうか。
敵モンスターの証拠である、体力ゲージの横のダイヤ。うん、間違いない。
「……ふぅ」
1つ息を吐き、ぎこちなく剣を抜く。無駄にデコられている見た目に反し、軽い。
相手はまだこちらに気づいていない。どこに目があるのか分からないけど、背後と思われる場所に移動し、一気に走り出した。
「って、速っ」
ぐんぐんスライムとの距離が縮んでいく。
あ、ヤバい。剣構えてない。こんな速いとは思わなかった。
そのまま、私はスライムに突っ込んでしまった。もちろん、都合よく剣が刺さっていたなんてことはない。
あ、結構ぷにぷにしてて気持ちいいかも。
冷たいし、風邪引いたときに欲しい。
スライムは、(初心者からしたら)結構強い反撃をしてくるらしい。私は無様にこけた体勢のまま身構えた。
しかし、スライムの体は光となって四散し、体力ゲージは砕け散った。
ワンアタックキルのエフェクト。てことは、倒した?
混乱した頭で、必死に状況を理解しようとしていると、機械的なアナウンスが流れてきた。
経験値を5獲得しました。
称号 初心者により、経験値を更に5獲得しました。
レベルが1→3に上がりました。
あ、レベル上がった。称号の初心者は、lv5になると他のものになるが、それまでは経験値を倍にしてくれるらしい。
まぁ、レベル上がって良かった。さっきのを気にしなければ、いい気分だ。
攻撃スキル 『体当たりlv1』を習得しました。
……きっちり傷口抉ってきましたね。
今日から冬休みですが、更新は少し遅めになりそう。
もしかしたら、今日もう1話投稿するかも。