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21話

後書きにアイナのステータス載せときました。

「そういえば皆、種族何?」


狩り場に向かう途中、先頭を歩いていたハルナさんが唐突に切り出した。


そういえば、皆の種族を知らない。そういうのを軽々しく言うと、PKギルドに情報が流れ、狙われやすくなるらしい。

デスペナルティーが鬼畜なこのゲームでは、『闘技場』のような場所でなければPKで狩られるのはキツいらしい。


「僕は人間ですが……ハルナさんはなんなんです? あんな恐ろしい要求筋力値の特大剣振り回すとか、人間じゃ無理ですよ?」

「……要求筋力値? 何ですかそれ」

「知らないの!?」


聞いたことがない。武器のステータス見たときも、そんな項目は無かったような……


「ほら、武器ステータス画面の右下に、なんか矢印あるでしょ? それをクリックしてみな」

「あっ……ホントだ」


試しに『黒鉄刀』にやってみると、確かにあった。

クリックしてみると、ステータス画面くるりと半回転した。



黒鉄刀…分類 打刀


要求筋力値…E

要求技量値…C


漆塗りの鞘柄と、対照色の白刃を持つ打刀。


鉄の国『ドーラン』の特殊な製法で作られる黒鉄を使用しており、見た目の美しさとは裏腹に桁外れの強靭さを持つ。


これを持つ『(くろがね)の騎士』は、ドーランと何か関係があったのだろうか……




ご丁寧に説明文までついていた。

それにしても、刀の場合は技量値の方が要求されるんだな。


「それはそうとしてさ」


後ろ頭を掻きながら、話題を変えようと口を開くハルナさん。


特大剣とかいうでっかい剣振り回してたし、人間ではないと思うんだけど、獣人の耳とかないよなぁ……


「私は人間だよ?」

「嘘っすよね? 人間のステータスじゃ、特大剣は無理ですよ」

「そんなに要求筋力値高いんですか?」


確かに、身の丈以上の大きさの剣を軽いとは思えないけどさ。


「うん。私の店にある一番低いのでもAだし、私が前使ってた『巨竜斬り』っていうのはもっと高いよ」

「す、凄いんですね」

「マジでどうなってるんです?」


私も同意だ。


「んー、ネタバラシしちゃうと、私のレベルが800超えてるからかな。筋力ドーピングアイテムもかなり使ってたし」

「800!?」

「おかげで筋力SSでーす」

「マジですか!?」


……あっ、ついていけなくなってきた。ゲーム初心者の私としては、色々よくわからないから、驚きづらいなぁ。


ミミルさん、お喋りしようか。


「まぁ、私のはこれで良いとしてさ。ミミルちゃんは?」

「わ、私はサラマンダーです」

「そうなんだぁ! 私は脳筋キャラだからあんまわかんないけど、サラマンダーって固有スキルが『焔魔法』の純魔タイプだったよね?」


『焔魔法』? 火魔法の上位互換だろうか。


「やっぱり強いの?」

「えっと……威力は高いですが、範囲が大きい爆発魔法がほとんどなので、パーティプレイには向きません。使用回数も少ないですし……」

「あー、それがあったかぁ」


この『avil・anel』には、ゲームをやらない私でもよく知っている、『ド○ゴンクエ○ト』シリーズでお馴染みの『MP』というものがなく、代わりに使用回数というのが存在する、らしい。


「……はい。あと、レベルは62です……大丈夫でしょうか?」

「充分充分。これからいくとこ、難易度はそこまででもないから」

「そうでしたか……良かったです……」

「……さて」

「? なんでしょうか」


話が一段落したかと思ったら、ハルナさんがこちらに詰め寄ってきた。


「一番気になるのは、アイナちゃんだけなんだよね。このゲーム外見は変えられない筈なのに、アイナちゃん髪の色とか肌の色変わってるしさ」

「あ、無理なんですか」


種族の特徴でもあるから、そういうのは無理だと思っていたんだけど。


「私は『竜人』です。所謂レア種族というやつなんでしょうか」

「『竜人』? 皆聞いたことある?」


ハルナさんの問いかけに、二人は揃って首を横に振る。

やっぱりそうなんだねぇ……


「どういうのなん? 無難に火吐くとか?」

「いえ。私もあまり詳しくわからないんですけど、基礎能力は高めで、固有スキルに『進化』と『解放』っていう謎スキルがあります」


一度使おうと思ってやってみたのだけど、『発動条件を満たしていていません』と言われた。どうやら発動に条件があるらしい。


「進化? えっ、なにそれ」

「なに、形変わったりするとか?」

「間違ってはないけど……レベル上限があって、上限に達したら進化先が出て、何かしらの特徴を持った『竜人』に進化する、みたいな感じ」

「そ、そんな種族、あったんですね」

「だいたい分かったわ。因みに、今はどういうの?」

「……『黒竜人』です」

「「「…………」」」


えっ、なにこの空気。


「……あっ、うん」

「……お、お似合いですよ?」

「……ミミルさん、それいっちゃだめですよ」

「……私、帰って良いですか?」

アイナ


不幸を背負う少女


レベル23/40


種族 黒竜人


HP 430/430



筋力C+

技量A-

俊敏B-

持久力C+

魔力B-

知力D+

適応力C+

精神力D+

運F+



スキル


『体当たりlv3』

『闇魔法lv4』

『刀術lv3』


固有スキル


『解放』

『進化』




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